娘と年老いた親の関係を考える

独身、一人暮らしの娘と老いた親との距離感を描く3作――“正解”のないそれぞれの選択

 娘と母の関係はややこしい。「母が重い」なんて言葉、最近でこそようやく公然と口に出していい雰囲気になったものの、母親に対してそんな気持ちを抱いていることに後ろめたさを感じている娘は多い。ましてや親が年老いてくると、弱くなった親を鞭打つようで、後ろめたさは一層大きくなる。親が老いても、いや、老いたからこそよりややこしくなった関係を描くコミック作品も出てきた。

■かつて自分を虐待した母親の介護に直面、仕事を辞めて同居した娘

akasianomiti.jpg
『アカシアの道』(青林工藝社)

 『アカシアの道』(近藤ようこ、青林工藝社)は、初出が1995年。もはや古典といっていいくらいだが、発表当初は時代の先端を行く意欲作だったのだろう。今ようやく「母が重い」「母が嫌い」問題が市民権を得て、時代が追いついてきたとも言える。

 ミサコは、教師だった母親に虐待されて育った。大学入学と同時に家を出たが、母親がアルツハイマー型認知症になり、仕事を辞めて同居する。母親との関係に苦しむミサコは、親友に「母のことが嫌い」だと打ち明けたが、「お母さんでしょ」と返され傷つく。親との関係が良好な人には絶対にわかってもらえないから、めったなことは言えないのだ。付き合っていた男にもフラれてしまい、ミサコに残されたのは、皮肉にも母親だけになる。子どもの頃から母親と2人きりだったミサコは、「母が仕方なくわたしを育てたように、わたしも仕方なく母の世話をするのだろうか」と、今の状態をあきらめて受け入れようとする。しかし母の認知症が進み、追い詰められたミサコは、かつて母親にされたように、手を上げそうになる。

 ミサコはまだ20代だ。ミサコのような若年介護者の問題が社会でも表面化してきている。ある青年との出会いで、ミサコは母親と距離を取ることを覚えていくが、仕事も友人も断たれて、人生の大事な時期の全てを介護に捧げた若年介護者は、親が死んだ後、大きなハンデを負ってしまうことになる。社会として早急に取り組まなければならない課題だ。

選択肢の正解は自分で探すしかない

しぃちゃん

今、あなたにオススメ



サイゾーウーマンのSNS

  • 「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

関連リンク

アクセスランキング

  1. 狩野英孝の“最もヤバいウワサ”
  2. 狩野英孝事務所、無慈悲な対応
  3. 『東京タラレバ娘』はミスキャスト?
  4. 狩野英孝、淫行報道で引退の危機
  5. 日7対決“敗北しそうな番組”ランキング
  6. 工藤静香インスタで“におわせ”?
  7. 新春ジャニオタ放談
  8. ムショ飯はうまいのか?
  9. 袴田吉彦の不倫相手が売名活動へ
  10. 工藤静香がインスタ開始で夫婦アピール?
  11. 狩野英孝「圧力一切ナシ」の裏側
  12. 違法ギャンブルにハマる危険な芸能人
  13. “もう終わった”イケメン俳優3人
  14. 木村&静香夫妻の「子育て」美談の狙い
  15. 不倫の証拠はホテルで価値が違う?
  16. 葵つかさ「松潤の相手」表記にクレーム
  17. 番宣出演でタトゥー発覚の木村拓哉から、透けて見える“状況”
  18. 紀香の書き初めにネットユーザー失笑
  19. 若い男を恋愛対象にするのをやめたい
  20. 篠田麻里子、「老婆のように」劣化!!

ジャニーズの人気記事

  1. 新春ジャニオタ放談
  2. 葵つかさ「松潤の相手」表記にクレーム
  3. SMAP・中居が熱愛報道に渋い顔
  4. ジャニーズ事務所がひた隠すV6の真実
  5. 工藤静香、SMAP騒動に言及

カルチャーの人気記事

  1. 恋愛に浮かれられない「GINGER」のサガ
  2. 逮捕された元警部が語る覚せい剤と刑務所
  3. 「捨てられる妻」の典型とは?
  4. ノンケが「レズ風俗」に行ってみたら
  5. 「婦人公論」で小保方連載スタート

海外ゴシップの人気記事

  1. C・ブラウン、『DB』の痛車でデートへ
  2. ケイティ、年末年始に日本を堪能
  3. トランプ就任式はしょぼくてもOK!
  4. マライアが“バツ2”自虐ギャグでノリノリ
  5. リアーナ、J. Loをアンフォロー