[連載]安彦麻理絵&田房永子「オンナの絵日記」

「男を甘やかす」と「家事も完璧」女はセット、安彦&田房の「甘やかされ男」問題

2015/01/18 22:00

 で、うちの母も、えらく面倒見がいい女だから、ブーブー文句言いながらもやっぱり父親甘やかして。うちの父親、スーパーで「誰がこんな食うんだよ」ってくらい、やたらめったら保存食品買い込むクセがあるんだけど、それに対して母親はいつも文句タラタラ。けどその割に、私が「全部捨てる!!」ってゴミ袋にガンガンぶっ込むと「お父さんが可哀想だよ~」って言うの。もう、ガックリ、脱力。で、当然また私、怒り爆発。弟に関しても、親戚の人達が今だに「いつもベッタリだったわよねぇ」って記憶してるくらい、母は弟につくしてたと思う。弟も母にベーッタリだった。あんまりそんなふうだったから、私、悔しくて、6歳くらいの時、4つ離れた弟の首絞めた事、いまだに覚えてるわー。折りたたみ式のテーブルの脚で弟の手、バキッとはさんで、血だらけにしたこと覚えてるのよー、恐ろしいガキだわ。

 大人になってからもまぁ、友達で「ダメ男製造機」と言われてた女がいまして。これはその名の通り「彼女とつきあった男はみんなクズになる」という……ま、要するに、ブーブー文句言いながらもお金貸したり、いろいろ買ってあげたりとかね、甘やかしちゃうんだよね。「アナタってすっごい才能あると思うよ~☆」なんて言って男を増長させちゃったり。そういうの見てたから(見てる分にはおもしろいんだけど)やっぱり「男を甘やかしたらとんでもないことになる!!」って、胸にふか~~~く刻まれちまったわけです。

 そんなわけで、いろいろあって、私は男を「かわいい」って思えない女になってしまいました。そんな感情がちょっとでも心をよぎったら、男はすぐにゾーチョーする、そして人としてクズになって私は即不幸になる、って極端な考えに至るようになってしまいました。

 そんな私の話を聞いて先生いわく。「甘やかしすぎてもダメなんだけど、でも、厳しくしすぎても、何かあった時に、全てを親のせいにする子になっちゃう」そして、「甘えさせるのと厳しくするの、バランスとるのって難しいんだけどね」とも。結局は「中庸」が大事、みたいなんですねー、それって色んな全てのことに言えるんだろうけどね。先生の「甘えさせることを怖がらないで」って言葉は、身にしみたわー……。

 娘に関しては、特に、過剰に厳しくしたりしてない私。甘やかしてもいないけど。息子ほど「こう接しないと!!!」っていう気負いが、ぜんぜん、ない。けど、息子になるともう、話は別、別、別~~~~!!!! ってなってしまう。

「マザコン・バカ息子になったらとんでもない!!」「てか、息子離れできない母親になりたくない!!」(←これ、マジで本音!!)

 そして「将来ニートになんてぜっっっったいなってほしくない!!」等々……ああ、男と接するってほんとにめんどくさい……。うちの夫から見て、私の「息子に対する接し方」って、なんかもう「常に監視」なんですって。ほんと、そう言われて激しく納得。とにかく「クズになってほしくない」っていうその一点張りだから、とにかく「監視」。そして何かやらかしたら、すかさず注意を飛ばすわけ。もう、目ん玉三角につり上げて。ヤだよね、こんなお母さん。ほんと、男の子を産んで「自分ってこんな女だったの!!??」って思うこと、しょっちゅうある。

『男しか行けない場所に女が行ってきました』
男ですみません、夫は犬、の真ん中はどこ?
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