介護をめぐる家族・人間模様【第44回】

「手厚い介護は誰のためなのか?」“高学歴ヘルパー”が抱える懐疑心

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Photo by Yosuke WATANABE from Flickr

 希釈タイプの乳酸菌飲料を継続的に飲んだ高齢者はQOL(生活の質)が向上するという調査結果に興味を持った。毎日自分で希釈することがその要因の1つらしい。希釈タイプの飲料メーカーの調査だから、「希釈する」という行為がミソなのだ。だとすると、焼酎やウイスキーのお湯割りでも効果があるかも。

<登場人物プロフィール>
落合 智枝美(48)パートタイムのヘルパー。週に4日訪問介護をしている。首都圏在住

■理系技術者からヘルパーに転身

 『任侠ヘルパー』(フジテレビ系)なんてドラマがあったが(「任侠」で高倉健さんを思い出した。合掌)、落合さんはさしづめ「高学歴ヘルパー」だ。難関国立大の工学部大学院を卒業後、国内でも指折りメーカーの技術者として深夜まで働いていた。

 落合さんが仕事を辞めたのは、結婚後流産を繰り返して、やっと産み月まで保った子どもを死産したからだった。子どもや家庭を犠牲にしてまで仕事を続けたくないと退職を決意。その後二子に恵まれた。そんな落合さんがヘルパーとして社会に復帰したのは、5年前のことだ。

「子どもたちが小学生になって、少し自分の時間ができたときに訪問介護のヘルパー募集のチラシが目に入ったんです。子どもたちが学校から帰って来る時間には家に戻れるし、夏休みなどでも、利用者さんを訪問する合間に家に戻ることができるので、子育てと両立できそうだと思いました。それに私の田舎では三世代同居が当たり前で、私も祖父母に育てられました。お年寄りと接することは大好きだし、向いているんじゃないかなと思ったんです」

 専業主婦の間も、周囲のママ仲間やPTA仲間ともうまくやれていて、どんな人にでも合わせられる順応性の高いタイプと自認する落合さん。高学歴の理系技術者というプライドが邪魔をすることもなくすんなりとヘルパー生活になじんでいった。祖父母っ子だったこともあり、利用者である高齢者からの受けもよく、「これが天職だったのかも」と思うほどだったと笑う。

「ほかの事業所では手に負えないからとうちに回されてきた気難しい利用者さんも、私ならうまくやれると重宝されました。特に男性の利用者さんから好かれることにかけては、誰にも負けません。男性の利用者さんは、政治とか経済の話をしたいことが多いんです。デイサービスのレクリエーションは幼稚園のお遊戯みたいで不満だし、ほかのヘルパーさんに時事問題を振ってもまともな返事は返って来ない、とおっしゃる方もいます。私ならTPPの話もできるし、利用者さんの昔の仕事の話も興味を持って聞くと喜んでもらえましたね」

 体は介護が必要になっても、知的な会話を望んでいる高齢者は多いのだろう。とはいえ、全ての男性利用者が紳士的なわけではない。

正解がないから考えつづけるQOLと生命倫理

しぃちゃん

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