角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第77回

「事故さえ起きなければいい」のか? 保育園選びのポイントを見つめ直そう

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熱心に制作する娘。子どもが喜ぶツボがよくわかっています

 お受験シーズンが終わり、やっとほっとしました。うちの保育園から幼稚園&小学校をお受験した子どもたちは、全員希望校に合格しました。ああ、本当によかったです。自分たち親子が経験した道なので、受験を希望した全員に合格してもらうのが、願いでもあります。中には、受験用の写真を撮る写真館、願書の書き方(添削はしてないけど)をレクチャーした家庭もあり、合格してうれしかったです。

 そして、11月は学園祭の季節でもあります。先日、娘の通う小学校の付属大学の学園祭がありました。休みの日にわざわざ行くつもりはなかったのですが、突然、娘が「塩バター焼きそばを食べに学園祭に行きたい」と言い出したので行きました。どうやら金曜日に模擬店を作っている様子を見て、食欲のために行きたくなったようです。学祭に着くと、向かった先はやはり模擬店。その後、工学部の教室で占いをやって、そろそろ退散しようと思ったその時! クラスのお友逹に会いました。お母様も出身者で、「教育学部は行ったの? ろうそく作りや、どんぐりでアクセサリーを作ったりできるし、おもしろいから行ってみて」と勧められました。娘もその気になり、教育学部へ。

 入るなり、「こどもスタンプラリー」と書かれたものを渡され、全部クリアすると何かもらえるようです(途中で時間切れになってしまい、結末が不明)。各教室では「異文化の楽器を体験できるコーナー」「(マグネットで釣る)魚つり」「心理テスト」「簡単カスタネット作り」「スライム作り」「蜜蝋ろうそく作り」「どんぐりネックレス作り」「ボウリング」……さまざまな子ども向けイベントを行っていました。いやー、年中~小学生まで楽しめる内容で、保育園の制作やイベントに役立つネタの宝庫です。娘は大満足していました。

 翌日、制作したものを保育園に持参し、先生たちに見せました。よく案内がくるNPO(といっても、かなり高額な参加費がかかる)の研修に参加するより、娘の学校の学祭に行った方が無料な上、確実にためになると実感しました。来年の研修先に決定かな。教育学部で先生を目指す志のある学生(特に女子)は、やっぱり子ども好きで、歩いているだけでも積極的に話しかけて案内してくれたり、大変助かりましたね。娘は「来年も絶対行く!」そうです。

 制作のほかに記憶に残ったのは、等身大赤ちゃんの人形。妊娠中の両親教室にあるアレです。あの人形があったので、娘に抱かせてみました。「赤ちゃんってこんな重いんだ」「私もこのくらいあったの?」と、なんとも不思議そう。頭を撫でたり、体重計に載せたりして、疑似体験ができました。兄弟のいない子どもにとって、いい経験ですよね。うちの保育園は満1歳からしか入園できないので、子どもたちが新生児を観察できる機会はそうそうありません。おもちゃの小さな赤ちゃん人形ではなく、本当の赤ちゃんを実感できる人形を、知育のためにいつか購入せねばと思いましたね。

■「認可」だからいいというわけじゃない

 駒沢の森こども園は、なんと28年度1、2歳枠がいっぱいになりました。中には、妊娠中に見学をして契約をする方もいて、うれしい限りです。今年は、認可に見学に行って失望して来られる方が多いようでした。失望の理由は、「展示物を見て失望。昭和50年代と変わらない」「建って3年の保育園を見たが、とにかく汚い」……。個人的に一番ウケたのは、「とにかく壁になんでも貼りたがるので、子どもの美意識が育たない。手洗いには『よく手を洗いましょう』とか貼ってあるんです」だって!

 保育はサービス業。事故さえ起きなきゃいいではありません。子どもが1日の大半を過ごす場所なのに、寝て、食べさせ、運動させるだけではペットシッターと同じです。小学校に1人で通えるように、入学時、運動も勉強も遊びも水準以上にできるようにさせるのが保育園の務めだと思いますね。卒園後は、本人と親と先生の力次第ですが……。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書に加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では6歳の愛娘の子育てに奮闘中。

園選びに子ども目線を忘れちゃダメ

しぃちゃん

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