イケメンドラマ特捜部【ジャニーズ&イケメン俳優】

トレンディードラマ『同窓生』で異彩を放った、井浦新の“しょぼくれた哀愁”の自然さ

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『同窓生~人は、三度、恋をする~』公式サイトより

 『同窓生~人は、三度、恋をする~』(TBS系)は『同・級・生』や『東京ラブストーリー』(ともにフジテレビ系)などで知られる恋愛の教祖・柴門ふみの同名漫画をドラマ化したものだ。

 物語は、中学の同窓会で知り合った4人の男女の恋愛群像劇。エリート企業に勤めていたが、同僚と妻の不倫をきっかけに会社を辞め離婚し、今は実家のクリーニング屋で働く柳健太(井浦新)、中学時代に建太へ思いを寄せていたが、今は3人の子どもを持つ母親の鎌倉あけひ(稲森いずみ)、かつて男に捨てられたショックから恋愛を遠ざけて1人で暮らしている薬剤師の広野薫子(板谷由夏)、そして、そんな薫子に熱烈なアプローチをする大手建設会社部長代理でプレイボーイの既婚者・桜井遼介(TOKIO・松岡昌宏)。ドラマは彼ら4人と彼らの妻子や元恋人が入り乱れた展開に突き進んでいく。

 残念ながら同時期に『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)や『花子とアン』(NHK)といった不倫を題材にしたドラマが並んでしまったために、印象が霞んでしまった感は否めない。柴門ふみが得意とする恋愛群像劇も年齢が上がっただけで新味はなく、アラフォーの大人が子どもっぽい振る舞いをして恋愛にはしゃいでること自体に痛々しさを感じる。そこに『篤姫』や『江~姫たちの戦国~』(ともにNHK)の脚本家・田渕久美子が描く、天然のお姫様的センスがあけひに投影されると、本当に見ていられない。

 しかし、あけひの夫・鎌倉太郎を演じるEXILE・松本利夫。美容室の店長として働く良き父親として振る舞う一方で、あけひにモラルハラスメントを行い、同僚と不倫をしながらも子どものことは大切に思っているというヤンキー性は、柴門ふみが今まで描いてきた高学歴サークルの外部にいる存在で、彼にだけは今の時代感があった。

 そして、何といっても最大の見どころは井浦のしょぼくれた存在感だ。ファッションモデルで、自前のブランドを持つデザイナーだったARATAは、1999年に是枝裕和の映画『ワンダフルライフ』で役者デビュー。松本大洋の漫画を映画化した『ピンポン』でクールな卓球選手・スマイルを演じて以降は『青い車』や『空気人形』など、サブカル漫画の実写映画化には欠かせない名優となる。芸名を本名の井浦新と改めたのは、三島由紀夫役を演じた映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』からで、三島の役を演じた自分がアルファベットの芸名だと好ましくないと感じたからだという。このあたり、『ピンポン』で共演した窪塚洋介との類似性を感じて、井浦も愛国心に目覚め「I Can Fly!」な人になっていくんじゃないかと懸念したが、事態はまったく斜め下の方に向かっている。

“世間知らずなお嬢ちゃん”を何十年も演じ続ける稲森に合掌

しぃちゃん

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