2014年7月期ドラマのワースト&ベスト

フジテレビがトップ独占も『GTO』『若者たち』はワースト入り? 夏ドラマ視聴率ランク

2014/10/01 11:45
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『HERO』(フジテレビ系)公式サイトより

 13年ぶりの連ドラ復活となったSMAP・木村拓哉主演『HERO』(フジテレビ系)が、視聴率で独走した夏ドラマ。今回も全話の平均視聴率をもとに出したベスト&ワースト3位をメインに振り返りたい。

 ベスト1位は、初回26.5%(ビデオリサーチ調べ、 関東地区/以下同)のロケットスタートを切り、そのままトップを維持した『HERO』で、全話の平均は21.0%だった。今作では前シリーズのキャストを一部入れ替え、事件の内容も時代を反映したものに変わったが、BGMやキャストのチームワークなど良い面は受け継ぎ、続編でも根強い人気を誇った。

 2位は、上戸彩が“不倫妻”役に挑戦した『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(同)で、全11話の平均は13.8%を記録した。上戸や吉瀬美智子が、夫とは別の男性と恋に落ちる不倫を描いた作品で、初回13.3%を獲得後は、2話で13.5%に上昇するなど「昼顔ブーム」が到来。6話で10.9%に落ちたものの、8~11話で15~16%と高数字をキープした。

 『昼顔』に次ぐ3位は、渡瀬恒彦主演でV6・井ノ原快彦がメイン出演している『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系)。2006年からスタートした人気シリーズで、今回は全10話の平均が11.4%となり、ベスト3位に滑り込んだ。10月5日には9年目を記念した2時間SPも放送される。

 続いては、低視聴率によりワースト3位以内にランクインしてしまった3作品をご紹介。まずワースト3位は水川あさみ主演で、1話完結型のオリジナル刑事ドラマ『東京スカーレット~警視庁NS係』(TBS系)だった。今期のTBS作品は、ほかにも『おやじの背中』『ペテロの葬列』『同窓生 ~人は、三度、恋をする~』『家族狩り』が、1ケタ後半を連発。中でも『東京スカーレット』が一番の落ち込みを見せ、全9話の平均は6.5%に終わった。

 ワースト2位は、7.0%スタートで初回視聴率ランキング最下位だった、寺脇康文主演の『ラスト・ドクター ~監察医アキタの検死報告~』(テレビ東京系)。同時間帯の他局では、安定して2ケタを超える『なんでもワールドランキング ネプ&イモトの世界番付』(日本テレビ系)、『ぴったんこカンカン』(TBS系)の2番組が強く、老舗音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)ともぶつかっているため、苦戦を強いられる枠。『ラスト・ドクター』も全9話の平均は6.3%だった。

 そして、残念ながらワースト1位となってしまったのは、柳葉敏郎主演で剛力彩芽、風間俊介、反町隆史らが出演した『あすなろ三三七拍子』(フジテレビ系)で、平均視聴率は5.1%だった。応援団をテーマにした人間ドラマの同作は、視聴率こそ低迷したものの、ネット上には放送終了後も内容に対する称賛の声が相次いだという。

 今期のランキングを振り返ると、視聴率の低下が叫ばれているフジテレビの作品がベスト1・2位にランクインした一方、最下位も同局の『あすなろ~』と、明暗が分かれる結果に。しかし、前述のように『あすなろ~』は視聴者満足度が高いといわれる作品だったため、良くも悪くも話題作を生み出したフジが大健闘した夏ドラマだった。また、午後11時台からゴールデンに昇格したものの“大コケ”と話題になったKis‐My‐Ft2・玉森裕太主演『信長のシェフ』(テレビ朝日系)は、平均7.0%でワースト3位入りは回避した。

 秋ドラマのフジは、月9枠初の時代劇で小栗旬主演『信長協奏曲』や、沢尻エリカ主演で10時台に昇格した『ファースト・クラス』が待機。他局も、米倉涼子主演『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)、関ジャニ∞・丸山隆平主演で実写化される『地獄先生ぬ~べ~』(日本テレビ系)と、話題作が目白押し。田中哲司と電撃結婚したばかりの仲間由紀恵は『SAKURA~事件を聞く女~』(TBS系)に主演し、人気シリーズ『相棒 season13』(テレビ朝日系)の初回2時間SPには、その仲間がゲスト出演する。まずは、それぞれの初回放送を楽しみに待ちたい。

【2014年夏ドラマ(午後8~10時台、民放5局)平均視聴率一覧】

1位『HERO』(フジテレビ系・月曜午後9時) 全11話/21.0%
2位『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系・木曜午後10時) 全11話/13.8%
3位『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系・水曜午後9時) 全10話/11.4%
4位『ST赤と白の捜査ファイル』(日本テレビ系・水曜午後10時) 全10話/11.2%
5位『ゼロの真実~監察医・松本真央~』(テレビ朝日系・木曜午後9時) 全8話/10.4%
6位『金田一少年の事件簿N(neo)』(日本テレビ系・土曜午後9時) 全9話/10.2%
7位『おやじの背中』(TBS系・日曜午後9時) 全10話/9.4%
8位『同窓生 ~人は、三度、恋をする~』(TBS系・木曜午後9時) 全10話/8.2%
9位『家族狩り』(TBS系・金曜午後10時) 全10話/7.9%
10位『若者たち 2014』(フジテレビ系・水曜午後10時) 全11話/7.5%
11位『ペテロの葬列』(TBS系・月曜午後8時) 全11話/7.4%
12位『GTO』(フジテレビ系・火曜午後10時) 全11話/7.1%
13位『信長のシェフ』(テレビ朝日系・木曜午後7時58分) 全8話/7.0%
14位『東京スカーレット~警視庁NS係』(TBS系・火曜午後10時) 全9話/6.5%
15位『ラスト・ドクター ~監察医アキタの検死報告~』(テレビ東京系・金曜午後7時58分) 全9話/6.3%
16位『あすなろ三三七拍子』(フジテレビ系・火曜午後9時) 全9話/5.1%

※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第二位以下を四捨五入。

最終更新:2014/10/01 16:07
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