【連載】プウ美ねえさんのエプロンメモ

「女の子ぶってる自分が許せません」熊田プウ助が悩める読者に説く、恋愛の“パンティ”理論

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(C)熊田プウ助

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

【今月のお悩み】
「女の子ぶってる自分が許せず、男と長続きしません」
 15歳で初めて彼氏ができてから、25歳現在まで彼氏が途切れたことがありません。しかし、どれだけ長く付き合っても、1年しか続かない状態です。最初のうちは、料理を作ったり、見た目に気を遣ったりと、彼にもっと好かれるよう頑張るんですが、1年を迎える頃から、自分が「過剰に女の子ぶってる」ことに気づき、そんな自分自身が気持ち悪くなってしまい、「私は私らしくありたい」と、彼氏に別れを告げてしまうんです。けれど少したつと、また淋しくなって彼氏を作る……の繰り返し。こんなんじゃ一生結婚できないとため息をついてしまいます。(25歳、匿名希望)

【プウ美ねえさんからの回答】
 おねえさん(私)は若い頃、恋のまじめさを自負しておりました。浮気をせず、男性の気持ちに従い、セックスも攻守両刀でフルサービスでした。にもかかわらず、おねえさんの若い日々は恋人に飽きられ嫌われ、捨てられることの連続だったのです。自分がまちがっていないと信じているのだから、この現実は納得できませんね。早晩「おかしいのは自分以外の奴らだ」と世をすね、坂を転がるようにフテガマになっていったのです。

 恋愛は、個人的な体験です。他人の恋バナは笑い話にこそすれ、参考になどしたくないものです。そんなの脱ぎたてのパンティを借りるようなものだし、だいいちフィットしません。貴女の恋愛の目的はなんでしょう。淋しさを埋めること? 結婚への手がかり? どれが正解でもよいし、途中で変わってもよいのです。ただし、恋は相手があって成り立つこと。そのためには恋愛スタイルというパンティを履き替えることもひつようです。いま貴女が履いているのは素材のちぐはぐした「フリル付きフンドシ」ではないかしら。もっと貴女をすてきにするパンティがありますよ。むろん、むりにきつい紐パンや吸湿性の悪いラメを履くことはありませんが、「料理上手」パンティとか、「自立」パンティ、などのこだわりはいったん置いて、貴女と彼氏がくつろいで愛せるパンティを探してはどうでしょう。貴女の履きたい「私らしさ」を喜ぶ男子もいるかもしれないではないですか。その上で若い貴女の恋が1年で終わったとしても、悲観するひつようはありません。活動的なひとのパンティは、1年も履けばほつれるものです。

 おねえさんは40を過ぎて男が途切れました。そこではじめて周囲のホモに、「私はどんな人?」と聞いてみたのです。すると全員が「ネチネチした人」と即答しやがりました。おねえさんの「まじめ」なパンティは、「うっとうしく、重い」だったのです。

【今月のエプロンメモ】
恋愛スタイルを客観視することも大切です。ときには勇気をだして「あたしって恋するとどんなふう?」とだれかに質問してみましょう。記憶の中の自分には、おうおうにして自己愛のフィルターがかかっているものです。

熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)など、著書多数。最新刊は、作画を担当した『世界一周ホモのたび 祭』(同)。

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