仁科友里の「女のためのテレビ深読み隔週報」

前田敦子の男・尾上松也はなぜモテる? 「こだわりがない」男の厄介さ

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尾上松也オフィシャルサイトより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「こだわりなんてないですよ」尾上松也
『情熱大陸』(TBS系、7月20日放送)

 芸能人が「特別」な存在ゆえに、何をしても許されたのは過去の話。現代では、芸能人も一般人と同じ、もしくはそれ以上に清廉な行動が求められている。

 が、治外法権に守られ続けている世界がある。それは梨園である。女遊びは、芸のこやしになると奨励され、隠し子が発覚しても、糾弾されることはない。遊んでいる、モテることは、一流の役者の証しとみなされている部分がある。

 歌舞伎界きっての“モテ男”と言えば、数年前までは市川海老蔵だった。その海老蔵がモテると認めているのが、尾上松也である。名門家庭出身なわけでなく、知名度も高いと言えない松也が名前を売るきっかけとなったのは、元AKB48の前田敦子との交際である。国民的アイドルグループのエースを夢中にさせる男とは、どのような人物なのか。各番組が松也を特集しているが、どうも松也という人は、テレビ的な見せ場を作るのがうまくないようだ。

 中村勘九郎、七之助と共に3人でトーク番組に出ることが時々あるが、その際はどうしても“名門”中村家の2人に話題を持って行かれてしまう。松也1 人に密着する企画の際も、トークがうまいとは言えない。視聴者が望むのは、必ずしも真実の姿ではなく、思わずひきつけられるユーモアやエキセントリックなエピソードの披露だが、松也は笑いも毒も狂喜もなく、全てにおいて凡庸なのである。

 例えば、情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)の松也特集の際、ファッションのこだわりを聞かれて「黒か白です。上から下まで一色で統一します。センスがないので」と話題が広がらない答えを返した。理想の女性を聞かれた時も、「三歩下がって付いて来る人」「着物の管理をしてくれる人」と答えていたが、それは「理想の女性」というより、「嫁の条件」であり、誰もが想像する“梨園の嫁”そのまんますぎて、面白みに欠けるのだ。

 20日放送の『情熱大陸』(TBS系)で、再び理想の女性像を聞かれた際は、「この人しかいないと思えるような何かのある人」として、自分の「スイーツ好き」と掛け、「ほかのことは合わないけれど、ホイップクリームのことだけは一致する、みたいな」とユーモアをまじえて語ったが、正直、視聴者の心を掴むほどのインパクトはない。

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