梅雨時に持て余すエロスとタナトス、極楽浄土のサマー・オブ・ラブ

【messyより】

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(イラスト/別珍嘆)

 毎年、気圧が激しく変化する梅雨の訪れと共に、心身不良に陥る。季節の変わり目ならではの発熱、頭痛、倦怠感といった体の不調のみならまだしも、連日の曇天の仕業で気分が落ち込み、鬱々とした心を持て余すままに精神の安定を欠くことも少なくない。

 突発的な耳鳴りに頭をかきむしりながら、どうしようもない虚無感に抗えず、放心状態で窓の外をぼうっと眺める。横殴りの雷雨に揺さぶられる緑の木々は活き活きと生い茂り、路上には落下した梅の実や踏みつぶされた蛙が転がっている。生きているものも、死んでいるものも、雨は平等に洗う。

 生死を天命に委ねる自然生命の潔さを目の当たりにして、我を思っては憔悴するばかりの人間の精神がいかに脆弱かを思い知る。

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