【不定期連載】愛の博打デートスポット

やんちゃすぎる彼氏を連れて行きたい、日本一発情できないデートスポット「憲政記念館」

2014/05/05 19:00

六本木ヒルズ、しながわ水族館、東京ディズニーランド、横浜みなとみらい――『デートぴあ』(ぴあ)に載っているド定番のデートスポットでは物足りないあなたへ。サイ女編集部が「カップルの愛を試す」ためのデートスポットを独自調査。ワンランク上のデートをご提案します。仲が急速に深まるか冷え込むかは、カップルたちの度量次第、いちかばちかの“博打”デートスポットはここ!

【第4回 憲政記念館】

 今回ご紹介するのは、受験を控えた若きカップルから、つきあいたてで奥手なお二人、そしてちょっとやんちゃな彼に手を焼いている女子にぴったりのデートスポット。もっと言うとそこは、保護者が安心して子どもたちをデートに送り出せるほどの場所なのである。

 それは「憲政記念館」だ。まず、やんちゃな彼氏には、「国会の歴史を勉強する場所よ」などと言ったら付き合ってくれなそうなので、「けんせい」ではなく「のりまさ」と読んで、「お笑い芸人のりまさの記念館だよ」とでも言って騙すとよい。

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 この施設は、日本の議会政治に関する展示が見られる施設である。要は国会の歴史と仕組みについてしつこいほどに教えてくれる場所だ。

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ヘーベルハウスなおっさんがお出迎え(憲政の神様・尾崎 行雄像)

 館内に入ったら、まずは2階に上がろう。そして憲政史シアターで25分の「憲政の歩み」という映画を見るとよい。幕末からの日本の近代史をマッハの如く説明してくれるのだが、時間が足りなくて巻きが入った社会の授業かという詰め込み具合である。ひたすら女性のアナウンスで歴史の説明がなされ、それと同時に話とは別の字幕が流れる。一瞬たりとも余計なことを考える隙間がない効率的な映画なのだ。せっかくのほのかな暗闇だが、手なんか握ったりできる余裕はない。映画が終わる頃には脳みそが痺れるほど疲労しているだろう。いい兆しだ。やんちゃな彼氏も「のりまさ」なんか出てこないじゃん、という突っ込みも忘れているに違いない。

 軽い頭痛と共にシアターを出ると、関係資料や写真などが展示してある。そこには、大隈重信だの坂本龍馬だのの自筆の文書があるので、歴史好きにもお勧めだ。

 こうしたお役所系の展示館に必ずあるのが、パソコンクイズやパソコン講座。ここももちろん、その手のハイテクは充実している。「国会のすすめ」「憲政の歩み」「憲政のあけぼの」など、「あれ、さっきこんな感じの映画を見たような……?」というミニ講座が視聴できる。あの手この手で、あくまでも来館者には勉強をさせるつもりのようである。ここの展示をパソコン動画から全て見ようと思ったら、平気で2~3時間は潰せるはずである。その間、無言でOK。つきあいたてで会話が不安なカップルにもお勧めである。面白いかどうかは知らないけど。

『尾崎行雄 民主政治読本』
むしろひとけがない分、至るところで楽しみ放題だね★
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