[女性誌速攻レビュー]「日経ウーマン」2月号

「日経ウーマン」が、苦手分野「結婚できない」問題に、全力で珍回答!

2014/01/18 19:00

 「住む場所が変われば夜時間もこんなに変わる!」と銘打った「地域別☆一週間の夜の過ごし方」では、神奈川・三重・沖縄在住の3人の女性が登場。「谷崎潤一郎の作品で描かれるような女性に憧れて、舞や三味線を習っています」という、三重在住でホテル勤務の35歳女性の一週間が紹介されていました。この方、「三味線の稽古→郷土料理の手こね寿司づくり→筆ペンの練習→地唄舞の稽古→谷崎潤一郎を読む→写経と神社参拝」という、渋すぎる生活を送っているようです。いくら伊勢神宮の近くに住んでいるからって、純和風キャラ立ちすぎじゃないですか、この人! 三重の人がみんな、夜な夜な地唄舞や三味線をしているとは到底思えないので、珍習慣の紹介ということで自分を納得させました。

■ワーキングBBAのクソバイスに萎え!

 小特集「いつも余裕がある人のメリハリ仕事術」の「脱・頑張りすぎのための上手な『手抜き力』」では、マネジメント力を身につけろとか、仕事第一から卒業しろとか、少し体調がすぐれないときは素直に休むとか、「それができればこんなに苦労してないよ」と突っ込みたくなるような「手抜き力」(?)が推奨されています。しかも「手抜き」を推奨するこの文章の締めくくりは次のようなものでした。

「私も30代半ばまでそう(=仕事に悩む時期)でした。けれど、35歳で昇格してから、グッと楽になりました。今、頑張っているけれど出口が見えない人たちにも、霧が晴れたような気持ちになれる日が来るはず。だから、あえて言いたい。ぜひあなたにしかできない仕事で“頑張って”、輝いてください」

 出ました。「私もできたんだからあなたもできるわよ(ちゃんとやらないと承知しないわよ)」という励ましに見せかけた上から目線のメッセージ。「脱・頑張りすぎ」を謳って読者にすり寄って見せておいて、最終的には「あなたも頑張って」と突き放す。雇用機会均等法黎明期を闘い抜いたワーキングBBAのアドバイスは、私たちを追い詰めるだけで本当に何の役にも立ちませんよ! 男社会でどんなに苦労してすごいキャリアを築いても、自分と同じ苦労を後進に強要しているようじゃ、若い頃自分も嫁姑問題に悩んだのに、自分も息子の嫁をいびり倒している、そこら辺のBBAと一緒ですからね!!

■さまよえる「日経ウーマン」の結婚願望

 新連載「The secret~私にも秘密がある~」は、「日経ウーマン」編集部に寄せられた女性読者の誰にも言えない悩みや不安をルポにしたもの。「ひとりの不安―『普通の幸せ』が欲しい」と題された第1回は「友達は普通に恋をして結婚していくのに。どうして私はみんなみたいに幸せになれないんだろう」「70歳を過ぎた母と2人暮らしで恋人もいない自分を、友達はどう思っているのだろうか。」と悩む女性。前の彼と付き合っていた頃は、「あなたが今、大事にしたいものってなに?」と聞いた時に、彼の答えの中に自分が入っていなかったことにショックを受けて別れたそう。

『日経 WOMAN(ウーマン)2014年 02月号 [雑誌]』
こじらせの言葉をどう曲解してくるか見もの!
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