角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第52回

オシャレな靴にイスでの食事、母親が求めることは子どもの成長を妨げます!

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靴持ちの我が子ですが、小さいときから自分で脱着できる靴だけを買っていました。手伝わないで待つことが重要ですよ、お母さん!

 受験直前、ひさびさに熱を出しました(私です、娘は元気)。受験以外にも仕事のことなど考えることが多く、たぶんストレスです、きっとね。娘は来年4月から小学生になり、自分の子どものために作った保育園は必要なくなります。ありがたいことにこの保育園を必要としてくれる保護者やスタッフがいるので今後も運営を続けるのですが、これから先、自分のモチベーションを保つにはどうすればいいのか、わからなくなってしまいました。

 自分たちの接し方で、子どもたちの能力を引き出したり、生きる力を培っていかせることができるので、すごくおもしろいですよ。ですが、子どものためを思ってすることが、園児の母親からすると「迷惑」と思われているような気がしてならないのです。

 例えば「靴」。保育園では子ども自身で脱着できる、履きやすくて歩きやすい靴を選んで履いてきてもらっています。脱着しやすい靴は、1歳であっても自分で靴を履くことができるので人間として進歩します(大げさ)。ですが、ファッション性の高い靴を親の趣味で履かせてしまうと、いつまでたっても子どもは靴を履くことができません。あたりまえのことなのに、想像力の乏しい母親はこれが理解できていないのです。注意しても「履かせるのが面倒なだけでしょ」と思われてしまうのです……。実は、その母親が保育園とは無関係なママ友にそう話しているのを聞いてしまったのでした。保育園と私の自宅はすぐ近くで、保育園の昼休みに自宅に戻って洗濯物を干していたら、バカでかい声で話しているせいで丸聞こえ。保育園の意図を理解してくれていないことに気づきました。

■稼いでいるけど気苦労が半端ない!

 また、この母親には「バウンサー(=ベビーチェア)に座らせないでください」とも言われました。「状況によっては使用します」と答えたのですが、不満があるようです。バウンサーは赤ちゃんをあやすだけでなく、小さい子どもに食事を食べさせるとき、とても役に立ちます。ベルトがついているので椅子よりホールド感があってぐらぐらしないため、食事に集中でき、結果として食事量が増えます。離乳食を子どもに与えるときと同じで、集中させて食べさせることが大事なのに、その母親は理解していません。

 人間は、食と排泄、睡眠が基本。ですが、1歳児におしゃれな格好をさせ、食事もたくさん食べることができないのに、イスに座って食べさせろと言いたいみたいです。早く大きくなってほしいのはわかりますが、おしゃれな格好をするのが成長だとは思いません。おしゃれな格好を自分で好んで着れるようになったときが成長です。イスで食事をするのが成長ではなくて、どこの場所であってもモリモリ食べられることが成長です。イスにこだわっていたら遠足に行ったときどうするの? 震災時にイスがなかったらどうするの? と言いたいです。生きていく力が養われていません。

 子どもたちのことを考えれば考えるほど、心が折れる仕事です。「はい、わかりました」と言って、スタッフが靴を履かせることは簡単です。むしろ根気強く待たなくていいので、こちらとしてはラクです。イスに座らせて、座っていられる時間だけ食事を与えるほうが手伝う時間が少ないので、これまたラクです。しかし、子どもの将来、近い未来を考えると、私にはドライに接することができません。たぶん私が雇われ社長ならドライに接することができるでしょう。ですが、オーナー社長には妙な責任感があるのです。

 会社も軌道に乗っているので、そこそこ稼いでいますよ。ですが気苦労が多いので、この仕事はお勧めしません。ストレス指数高いです。労災を使うのはきっと私です(笑)。金持ちで子ども好きの友だちに、「保育園買うよ」とか「出資するから、たくさん開園しましょう」とか言われているので、いっそ売ってしまったほうがいいかもと本気で思います。ですが、霊能者で女優のあいはら友子さんに、「角川さんが背伸びをしてこの先もやっていけば安泰」と言われました。逆に私が手を引けば潰れるそうです。潰れるなんて、保育園に預けている親子からすると、最低! なことですよ。明日から行くところがないんですから。駒沢の森こども園が好きで、認可保育園からわざわざ転園してきた親子だっているのです。私は「売っちまったから知らねー」とは言えません。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では5歳の愛娘の子育てに奮闘中。

モンスターとまで行かない人への対応が一番難しい

しぃちゃん

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