[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」10月7日号

母性神話が毒母を生む、負のスパイラルに……「婦人公論」が母娘問題に斬り込む

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「婦人公論」(中央公論新社)2013年10月7日号

 今号の「婦人公論」、まずは新曲発売時のお約束、氷川きよしのインタビューから見ていきたいと思います。タイトルは「幸せは人の心の中にあるから」。3ページにわたり、謙虚で素直で無垢でちょっと天然なきよしクン語録が満載です。「一人でも多くの方に笑顔になっていただきたい」「自分の持てるものを全部お見せして満足して帰っていただこう」と、博愛の奉仕の精神を叩き売り。

 そして奥様読者が最もヤラれるであろう箇所は、多分ここではないでしょうか。作家の村山由佳氏が作詞を手掛けたという新曲「満天の瞳(ほし)」の一節を挙げ、「僕が最も好きなのは、二番の『何度生まれ変わっても、あなたの子供に生まれたい』という部分。僕自身、また生まれ変わっても、母の子どもで生まれたいと思うし、皆さん同じ気持ちではないでしょうか」。う~ん、いい息子~。しかし「婦人公論」的全方位愛され男には大変申し訳ないのですが、今号の特集はそんなきよしクンの願望を木端微塵に打ち砕く、その名も「“呪縛”に苦しむ娘たちへの処方箋 母からの自立、私を生き直す」。生まれ変わるまでなんて待てない、生き直しを決意した娘たちの闘争の歴史がつづられています。

<トピックス>
◎氷川きよし 幸せは人の心の中にあるから
◎特集 “呪縛”に苦しむ娘たちへの処方箋 母からの自立、私を生き直す
◎ルポ 新たな母性神話が母を苦しめる あなたは、子どもを平等に愛せますか?

■言葉が通じない母娘の関係

 近年の「婦人公論」ホットワードというべき、“毒母”問題。これまでも多くの著名人たちが毒母に苦しめられてきたつらい胸の内を誌上で吐露してきました。今回はさらに一歩踏み込み、そんな息詰まる状況から自由になるにはどうするべきなのか、「娘の自立」がテーマとなっているようです。座談会「雨宮処凛×内田春菊×小島慶子 『あの人も女だ』と思うと謎が解けます」、ビッグマミィ美奈子の「父の暴力を黙認した母。でも殺したいとは願わなかった」、LiLiCoの「たび重なる母の自殺未遂に芸能界をやめようと思った」など娘たちの告白を見ても、毒母には程度も状況もさまざまなパターンがあることがわかります。今回は心理カウンセラー信田さよ子氏がそれら毒母をタイプ別に分類し、逃げ方を提案しています。

 さて、今号で取り上げたいのは、娘たちの告白を受けての「母の言い分」。中でも目玉は女優・小川眞由美とその娘である小川雅代との誌上対決。昨年『ポイズン・ママ』(文藝春秋)を刊行し、母・眞由美の行状を世間に訴えた雅代に「対談したい」と申し入れたという眞由美。しかし母娘関係からうつ病とパニック障害を発症した娘はこれを拒否、結果それぞれのインタビューという形に落ち着いたようです。

 それにしても、なんといったらいいのか。同じ事象の話しながらも、まったくかみ合わない両者の主張……。母からの「フツーの愛情」を期待した娘と、それを一切解さず「まー(雅代)も、私の期待や愛情から逃れたい気持ちがあったのかもしれない」と自分の描いたストーリーの中でしか生きられない母。同じ言語をしゃべっているとは到底思えないような、切ないばかりの乖離がありました。「どうして娘との間に、こんなに深い溝ができてしまったのでしょう。私のボーイフレンドの存在が彼女を傷つけたのか。『きれいな女優のお母さん』と比較されることに疲れたのか」。

毒母を嫌悪する人が、きよしの言葉に涙するこの矛盾

しぃちゃん

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