[連載]イケメン図鑑

JUNONボーイ・佐野岳が映画初出演、「ハッとした」共演者・イッセー尾形の言葉

2013/09/14 16:00

――劇中で和也は、大人たちから数々のお説教を受けますが、一番胸に響いたお説教は?

佐野 やはりイッセーさんが演じたトラック運転手・柳下さんが言った言葉ですね。「嘘をつくなら、その嘘の中で生きる覚悟を持て!」。その意味は、嘘をつくのはいいけど、言った限りは芯を貫けということです。僕自身、まさにその通りだなとハッとしました。きっとこの映画を見てくださる方も、同じように感じると思いますよ。柳下さんは怖いんですけど言ってることは正しいし、その中に優しさがあるんです。

――ところで、この映画は『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』という一風変わったタイトルがついていますが、佐野さんは、どう感じましたか?

佐野 僕も最初は「ん? なんだ?」って思いました(笑)。実はこれは、和也が家に戻る旅の途中に出会った人たちに言われる言葉で、和也の心の成長とつながっている、とても重要な言葉なんですよ。作品のキーワードでもあります。

――この作品には、さまざまな教訓がちりばめられていますが、特にどんな方たちに見てほしいですか?

佐野 やっぱり一番は、和也と同じ十代の中高生ですね。たくさんの友達の中で、自分の立ち位置を考えて嘘をついてしまう人が大勢いる時代だと思うんです。でも、この映画を見ることで「俺は俺のままでいいんだ」「私は私のままでいいんだ」と気づいていただければうれしいし、しょうもない嘘の「しょうもなさ」をわかってくれればありがたいです。もちろん、大人の方たちも、きっとさまざまなメッセージを受け取ることができるはずです。ぜひいろいろな方に楽しんでいただきたいです。

――佐野くんご自身は、一人旅をした経験はありますか?

佐野 あります! 高校時代ではなく大学1年生の時ですが、原付バイクで7時間かけて京都まで行ったんですよ。暗い森の中を走っている時は心細かったんですけど、道中はどんな場所や人に出会えるのかなとワクワクしていました。撮影中にも、その時のことを思い出したりしていましたよ。

――ちなみに佐野さんが17歳の頃はどんな少年だったのですか?

佐野 和也とは真逆でしたね。ありのままが一番だと思っていたので、嘘をついたり偽ったりするのは嫌いでした。和也はいやいや旅をしていましたけど、僕は好んで冒険するタイプ。サッカー部に入っていたので、ほぼ毎日サッカー漬けでしたけど、電車でいろんな街に行ってみたり、友達と遊んだり、かなり好奇心旺盛な17歳でしたね。でも、その一方で、将来への期待や不安も感じていました。子どもの頃から目立ちたがりで芸能界に進みたいと思っていたんですけど、サッカーも大好きなのでサッカー選手にもなりたくて、その2つの道で悩んでいたんです。でも、どちらも厳しい世界だってことはわかっていたので、結局どっちも叶わないまま一生終わっちゃうんだろうか……とか。

『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』
取材後、「あんな息子がいたら!」と大盛り上がり~
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