[女性誌速攻レビュー]「VERY」10月号

「しんどい母」の立場から、娘を褒められないママの葛藤をえぐる「VERY」

2013/09/28 16:00

■「しんどい母」目線の母娘問題

 今月号には、思わず目を引いてしまう、珍しい企画がありました。ずばり「女の子ママの“褒められない”症候群」です。

 この特集は、昨今数多く見られる「母がしんどい」問題を取り上げた企画の1つに思えます。しかしこれは、娘の立場からではなく、「しんどい母」の立場から語られる企画なのです。

 なんでも「“褒めなきゃ”とわかっているのに、素直になれない。実はこれ、女の子のママに多いみたい」とのことで、その理由は「同性ということもあり、自分の分身に見えてしまう」からだとか。

 専門家の方によると、お母さんたちは、自分があきらめたことを、子どもにはあきらめさせたくないという思いが強く、過度な期待をしてしまいがち。「子どものため」と言いながら「自分のため」と身代わりにしてしまうこともあるようです。そういうお母さんに向けて、「子どもに自分の夢や期待を負わせすぎないように」とアドバイスしていました。

 別の専門家の方は、「褒められないと悩むお母さんたち」は「母と娘の関係が密接すぎるんです」と語ります。その専門家の方自身も、「子育てにべったりでしたが、娘の思春期に関係に悩み、外に出ようと決心」したとのこと。昨今は、子どもと一緒の時間をすごすことが良いとされているように見えますが、距離を置くことも重要なのだと思えました。

『VERY (ヴェリィ) 2013年 10月号 [雑誌]』
「私は私、娘は娘」をできる母の方が少数な気も
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