プラム麗子のブラック恋愛道「BLACK MEN ONLY」vol.10

バリ島で出会った年下ブラックガイが「ボクの婚約者だよ」って、NO,NO,NO!!

2013/07/07 16:00
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Photo by Reiko.Plum

 皆さん、ごきげんいかが? ブラックメンオンリーのプラム麗子です。さて、前回はタイのメンズにプロポーズされた話をしたけど、まさか海外でのプロポーズがそれっきりだなんて思ってないわよね? ……馬鹿にしないでっ! プロポーズの旅はまだまだ続くんだから! というわけで、今回はプロポーズシリーズ第2弾のバリ編をお届けしようと思ってます。

 あの旅は、バリでの撮影後、延泊してからのこと。そう、最初は仕事でバリに行ってたんだけど、泊まっていたホテルにとっても可愛いハウスキーパーがいたのよね。もちろんメンズよ。私より7~8歳、年下だったかしら。最初は一緒に泊まってたヘアメイクさんが彼のことを発見したんだけど、何日も泊まっているうちに2人で「可愛いね~」なんて言いながら、「おはよう」とか「今日はなんの撮影?」とか、気づいたらその子とよくしゃべるようになったの。

 その後、ロケが終わってほかのスタッフは帰国したんだけど、私だけバリに残って、その子に「今まで見たことがないインドネシアが知りたい!」なんて、おネダリしたのよね。そしたら彼、「ボクの実家の方は田舎だけど楽しいよ」なんて言ってくれるじゃない。そんなこと言われたら、もちろん行くに決まってるわ! ま、一言付け加えるとすれば、ロケでホテルに泊まってる時に、すでに彼から「好きだ」ってずっと言い寄られてたわけなんだけど。ウフフフ。

 そんな感じだったから、いざ実家にお邪魔した時には、もう彼も「婚約者を連れてきた」なんて感じで紹介するのよ。きゃー! それって、完全にプロポーズじゃない? それに彼ったら、家の庭の一角を案内してくれた時に、「結婚したら、ここに家を建てようよ」って、具体的な話をしてくるのよ~。ちょっと、ちょっとぉ、慌てすぎぃ。でも、その庭では鶏が飼われてたの! 鳥嫌いの私としては「鶏だけは今すぐ排除して!!」って強く要求したんだけどね。

 もう、「このままバリで暮らすのもアリかなあ」なんて思ってたんだけど、ある事件でその気持ちは完全にブチ壊されたわ。というのも、彼とドライブデートしてた時のこと。私、途中ですごくトイレに行きたくなっちゃって、「どっかでトイレに行かせて」ってずっと言ってたの。でも不運なことに、なんと彼の車が山道で故障……。仕方ないから、商店みたいな民家の脇に一旦停めたんだけど、私、その時も彼に「この民家の人にトイレを借りられないか、聞いてくれない?」ってお願いしたのよ。

 そしたら彼、どうしたと思う? 「ちょっと待って……」って感じで、私の言葉は完全に上の空。ボンネットを開けたりとか、もう車の修理に夢中なの! 私のことがアウト・オブ・眼中だなんて……信じられる? 私の膀胱より車の方が大事だったのよ!!

 いや、わかりますよ。車をどうにかしないと帰れないというのは。でも、私は二の次なの!? 今まで私、「レイコが絶対に一番!」って人としか付き合ったことないから、彼の対応が信じられなくて、もう一瞬で「ないわ……」って。その後、なんとか車は動くようになって、帰る途中、彼の親戚の家でやっとトイレを借りられたんだけど、彼、その時も「ボクの婚約者だよ」なんてノンキに紹介してるんだけど、こっちはもう「NO,NO,NO」の苦笑いよね。

 結構可愛い子だったし、セックスしてもいいかなって思ってたけど、そんなアクシデントがあったから、こっちは完全にシャットアウト。ついでに言うと、キスも超下手! 年下も嫌いじゃない私だから、普通だったら下手なりに一生懸命な姿に「可愛いわ~」なんて思うんだけど、こっちはもうシラケっ面よ。

 その後、彼が結婚したらしいって話も聞いたんだけど、なんとも思わなかった。ま、彼とはその程度の関係だったってことよね。あー、短いロマンスだったわー。

プラム麗子(ぷらむ・れいこ)
山形県出身、都内在住のカメラマン。年に数回、海外旅行に出掛けてはさまざまなブラックガイと親睦を深めている。アフリカ系からアジア系まで、褐色の肌であればより好みせずトライする、重度のブラックメンオンリー。

最終更新:2019/05/24 17:09
『プロポーズ』
膀胱炎になったら大変だもんネ!
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