角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第44回

保護者に「このコラムで保育園への偏見がなくなった」と言われました

2013/06/15 17:00

 保育園に子どもを通わせている親世代は「両親と住むことになって引っ越す」「家を購入したので引っ越す」こともあり、予想できないできごとがたくさんあります。中には「歩かないと思っていたら、病気が発覚して……」ということもあり、4月入園時に子どもをたくさん入れておけば翌3月まで安泰というわけではなく、乳歯が抜けるように人は減っていくので、その都度対策を考えていかないといけません。ですが、ホームページに「空き1名」と出すと、10人くらい来てしまうので、当園ではあえて出さないで、見学に来た「質のいい親」にだけ「実は1名空きが出まして」と言って、入園を誘っています。

 ホームページには「全学年定員いっぱい」と載せているので、「早くて来年度4月」だと思うのが普通です。ですが、園に伝説上の猛獣「ヒキュウ」を置いてから、「ダメもとなのですが、できればすぐ入園させたい」という電話がたくさん掛かってくるじゃないですか! 風水で「ヒキュウ」は、ギャンブル運や水商売運が上がるとされていて、安定したお金が入ってくるのは「龍亀」です。「龍亀」は前から園にいたので、2か月前に「ヒキュウ」をメンバーとして加えました。恐るべし、風水効果。認可外保育園はつくづく水商売に近いなと思いますね。箱や雰囲気、キャスト(保育士)、代表(ホストクラブでは代表が一番お客さんを持っている)、媒体への露出で、売れる店かどうか決まってきますからね。調子に乗らず、謙虚に営業しています!

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では5歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2013/06/15 17:00
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