[連載]イケメン図鑑

『百年の時計』で爽やかな運転手役を好演、鈴木裕樹のひねくれ者(?)の素顔

2013/05/18 15:00
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――鈴木さんは、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の漢堂ジャン役の印象が強いのですが、子どもの頃からヤンチャだったのですか?

鈴木 ヤンチャといえばヤンチャだけど、戦隊ヒーローや電車の運転手に憧れるような子どもらしい子どもではなかったですね。頭も良かったし(笑)、ちょっとひねくれた子どもだったかも。丸坊主で眼鏡で小太りで、教室でケツとか出して「わ~」って騒いでるタイプだったので、男子からの人気は高かったですよ。でも、女子にはバカにされてました。

――え~!? 信じられません!!

鈴木 いや、本当ですって。でも、中学でサッカー部に入ったことをきっかけに、コンタクトに替えたんですよ。色気づいて髪も伸ばし始めたら、急に女の子に「カッコイイ」とか言われるようになったんです。でも、僕は「嘘つけ、コノヤロー」って思ってました。「お前ら、物の本質が見抜けてない」みたいな。非常にひねくれてましたから。ま、大人になった今もひねくれてますけど(笑)。

――実は波瀾万丈な人生を歩んでいるとか?

鈴木 すんなり役者の道に入ったわけではありませんでしたね。僕は子どもの頃から、夢もなく、だら~っと過ごしていたんです。で、大学1年の時、僕のツレ(親友)が、「お笑いをやらないか?」と、突然誘ってきたんですよ。誘われるがままに宮城県の仙台市まで行ってですね、お笑いライブをやっていたんです。路上ではなく、ちゃんとした会場でね。

――本格的ですね。ちなみにコンビ名は?

鈴木 「ロードナイン」。直訳するとみちのく。相方が考えたんですけど、わりと洒落ているんですよ(笑)。結局半年ほどで、「これで飯を食っていけるのか」と怖くなってしまい、僕の方から辞めたいと言いました。そしたら、相方に殴られまして……あはは……青春やってましたね(笑)。

――そこから、役者になろうと思ったきっかけは?

鈴木 それから大学に戻って、先生を目指して勉強していました。成績も良かったし、祖父も先生だったので、きっと地元に残っていたら今ごろ先生になっていたと思います。でも、ふと「このまま、のほほんと人生を送っていいのか?」と感じてしまったんです。コンビ解散は、僕にとって人生初めての挫折だったんですね。そこで1年くらい悶々と過ごした後、20歳で上京しました。条件として、自分の体ひとつでできることをしようというのがあって、役者の道を選んだんです。そこで役者を選んだのは、直感でした。

――そんな紆余曲折を経て、今の鈴木さんがあるんですね。今後、やってみたい役柄はありますか?

鈴木 今年30歳になるので、今までやったことのない役柄に挑戦するのが目標です。例えば、悪役とかもいいんじゃないかと(笑)。これからも、いろんな役にチャレンジしていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!

鈴木裕樹(すずき・ひろき)
1983年10月3日、岩手県出身。2004年、ミュージカル『テニスの王子様』大石秀一郎役でデビュー。08年、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(テレビ朝日系)で初主演を務め、注目を集める。主な出演作品に、『ゲゲゲの女房』(NHK)小林太一役、『その男、副署長 シーズン3』(テレビ朝日系)宮下岳役、『チーム・バチスタの栄光』(フジテレビ系)酒井利樹役、映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』。現在、舞台『うかうか三十、ちょろちょろ四十』出演中。
公式ブログ

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『百年の時計』
 香川県高松市美術館で働く新米学芸員の神高涼香(木南晴夏)は、憧れの芸術家・安藤行人(ミッキー・カーチス)の回顧展を担当することになった。ところが、安藤は新作を作る意欲はなく、回顧展にも乗り気ではない。落胆する涼香だったが、安藤から百年の時を刻み続ける古い懐中時計を見せられる。故郷を離れた若き日、高松琴平電気鉄道の列車で見知らぬ女性からもらい受けたものだという懐中時計――その持ち主の女性を探してほしいと頼まれるのだが――。

5月25日(土)よりテアトル新宿、6月15日(土)よりテアトル梅田ほか、全国順次公開
監督/金子修介 出演/木南晴夏 ミッキー・カーチス 中村ゆり 鈴木裕樹 水野久美 井上順ほか 配給/太秦
公式サイト

最終更新:2013/05/18 15:00
『ズキ☆アラ ~Don't Trust Over 30~『ズッキーお先に!』』
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