[連載]悪女の履歴書

真面目さの奥に芽生えた“目的”に生きた、「東アジア反日武装戦線」の女たち

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Photo by d’n’c from Flickr

 世間を戦慄させた殺人事件の犯人は女だった――。日々を平凡に暮らす姿からは想像できない、ひとりの女による犯行。彼女たちを人を殺めるに駆り立てたものは何か。自己愛、嫉妬、劣等感――女の心を呪縛する闇をあぶり出す。

[第12回]
連続企業爆破事件

 1974年8月30日正午過ぎ、東京丸の内の三菱重工業東京本社ビルが突然爆発した。ビル1階の玄関ロビーはメチャクチャに破壊され、強烈な爆風のためビルの窓はすべて吹っ飛んだ。その威力は凄まじく、三菱重工ビルだけでなく、周囲ビルのガラス破片も道路に降り注ぐ。表通りにも多くの人々が倒れ、血だらけの負傷者が多数助けを求めるなど、オフィス街は一瞬で大惨事の様相を呈す。周囲が騒然とする中、次々と負傷者たちが運び出されていく。この爆破により、三菱重工社員、通行人の計8人が死亡(ほとんどが即死)、負傷者は400人以上という未曾有の被害を出したのだ。

 この爆破は三菱重工ビル1階に仕掛けられた時限爆弾が爆発したものと判明するが、この爆破事件をきっかけに、相次いで多くの企業に対する爆破事件が続いていく。10月14日三井物産本社、11月25日帝人中央研究所爆破、12月10日大成建設爆破、12月23日鹿島建設爆破。翌年の2月28日、間組本社、大宮工場爆破、4月19日オリエンタルメタル社爆破事件、4月28日間組京成江戸川作業所爆破、5月4日間組京成江戸川橋鉄橋工事現場爆破――。これら一連の企業爆破が武闘派左翼グループといわれた「東アジア反日武装戦線」による無差別テロ、世に言う「連続企業爆破事件」である。

 一連の企業爆破は世を震撼させ続けた。事件後、東アジア反日武装戦線なるグループから犯行声明が出される。声明には、旧植民地主義時代からアジアを支配する日帝の手先として肥え太ったのが大企業であり、企業に対しては海外での活動を全て停止せよ、などの要求が記されていた。次第に東アジア反日武装戦線の主張や思想が明らかになっていく。東アジア反日武装戦線は「反日運動のために武力闘争を展開しなければならない」という考えを持った、当時の過激派グループだった。

 しかしその組織やメンバーなどはすぐに明らかになることはなかった。犯行グループとして東アジア反日武装戦線メンバー8人が逮捕されたのは三菱重工爆破からおよそ9カ月がたった75年5月のことだ。 

 だが、世間は逮捕された犯人グループを見て驚愕する。8人のうち3人が20代の、しかも女性だったからだ。それが大道寺あや子(当時26歳 以下同)、浴田由紀子(24)、荒井まり子(24)の3人である。さらに興味深いのは、彼女たちはそれぞれパートナーが存在し、その男たちもまた全員が東アジア反日武装戦線メンバーであったことだ。彼らも、彼女たちと共に逮捕された。

政治と混乱の時代

しぃちゃん

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