角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第39回

保育園経営者でタレントでもある私、ゴールデンタイム出演の宣伝効果は?

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今まで保育園の入り口に入園案内を置
いていたのですが、現在は定員いっぱ
いのお知らせを貼っています。小学校
受験のため他の幼児施設から転園希望
の子のみ、入園できる状態です

 私は保育園経営者、ライター以外にセレブタレントとしても活動しているのですが、この間『マジか!?』(3月5日放送終了)というフジテレビの番組に出演した時、「子どもにプレゼントしたもの」というテーマで、ほんの数秒ですが駒沢の森こども園が紹介されました。そうです、駒沢の森こども園は我が子のために作った保育園なので、娘へのプレゼントなのです。それが今じゃ立派な保育園になってしまいましたよ。我ながらよくがんばったなあ。放映翌日から変わった営業電話や、冷やかし見学があったりしておもしろかったので、書いてみたいと思います。

 放映翌日の朝10時過ぎ、和歌山のブロンズ像を作る会社の方から、「社長さんのブロンズ像を作りませんか?」というお電話。私の中でブロンズ像を作っていいのは、笹川良一だけ。しかも生きているうちにブロンズ像を作るのは、相当のナルシスト! ありえないってば。

 翌々日の午前中、弁護士を名乗る方から、「青山でインターナショナルスクールを経営しています。譲渡を考えているのですが、インターナショナルスクールの経営にご興味があればと思い、お電話しました」的なお話。「あ~、今のところインターには興味ないので……」とお断りしました。即金で学校を買うとでも思っているのでしょうか。

 また、自称“3歳の子どもを持つ父親”が見学に来て、住所を見たらなんと「東京都下」。「お引っ越しの予定は?」などといろいろ突っ込むと、「う~ん、まあ……」と答えつつしどろもどろ。子どもは幼稚園にも、保育園にも通っていないそうです(本人談)。相手からまったく質問のない奇妙な見学で、「冷やかしなのだろうな」と思い一気にやる気がなくなりましたよ。多分、奥さんや子どもは夫が保育園の見学に来ていることは知らないだろうし、保育園を必要としていないと思います。

■効果的な宣伝方法を考える習慣は父親譲り

 見学の際、アンケートを書いてもらうのですが、その中に「当園は何をきっかけに知りましたか?」という項目があって、「テレビ」と書いている方も多かったです。結果、契約された方もいるので、いい宣伝になったと思います。経営者の娘なので、「キー局19時の番組に15秒宣伝を打つと考えると……いくら」とか「メジャー週刊誌に取り上げられると、いくらの価値」などと無意識に考えてしまいます。私が小さい頃、父は映画を作っていて、いつも宣伝費の話ばかりしていました。「テレビスポットを何本打って、紙媒体にいくら掛けて……」など話していて、宣伝費がバカにならないことを刷り込まれていたのです。保育園も同じことで、地域以外の人に知ってもらうには宣伝しかありません。ですが、宣伝費に掛けるお金はありません。私にできることは、タレントで呼ばれた仕事の際、「保育園の話はマストで」と事前にマネジャーから交渉してもらうことです(笑)。

 とはいっても、駒沢の森こども園の25年度は、学童以外定員いっぱいの状態。26年度以降、そして支園を作る時のための宣伝なんですよね。女性誌の取材依頼も増えてきているのですが、すぐ利益に繋がるというよりも保育園の未来のための活動なのです。認可や認証だとうちの保育園のスペースに、42人くらい詰め込むそうですが、あえて30人前後に定員を定めています。サービスと質を落とさず運営するためには、同時に預かるのは30人が限界だと考えているからで、それ以上だとクオリティを保つ自信がありません。

 駒沢の森こども園のある目黒区八雲に、自由が丘クリニックという超有名な美容クリニックがあるのですが、そこの理事長と先日お話しした時、「ブームは必ず去るから、いかにブームにしないか、ということが大事」「ボトックスもヒアルロン酸も売り上げも、腹八分目がいい」「腹八分目のまま何十年も続くのが理想」と、たくさんの名言がボンボン出てきて、感心したのでした。保育園はサービス業、質を落とさずこれからも経営していきますよ。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では5歳の愛娘の子育てに奮闘中。

ブロンズ像向きの顔ってあるしね!

しぃちゃん

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