[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」3月号

「I LOVE mama」有名店風手作りスイーツに見る、いいとこ取り精神

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「I LOVE mama」2013年3月号(イン
フォレスト)

 先月号で、カオス系ギャルママ誌からオシャレ系へと大幅リニューアルした「I LOVE mama」(インフォレスト)が、1年半ぶりに専属モデルを選ぶ「ラブママオーディション」を開催するそうです! 今月号に募集要項が書いてあるのですが、写真審査用の顔写真の撮り方について、

・頭の上部が切れていない!
・光が強く、肌が白すぎるものはNG
・正面から撮影したもの(斜め上から撮影したもの、上目遣いになっている写真はNG)

 という注意書きがありました。どんな応募が多いのか想像できる注意書きですね。要するに、辻希美のブログにあるような自撮りはダメってことです。かつて「I LOVE mama」の表紙に登場したことがあるママタレ界の早婚多産代表・辻ちゃんは、十中八九、斜め上から撮ってます、頭切れてます、たまに白く飛んでます。美ママ度を5割増しできるこれらの小細工が厳禁となれば、自撮り番長は翼の折れたエンジェル。みんな公平に実力勝負となるわけです。こうなったら、サイゾーウーママも応募してみてはいかがでしょうか。年齢制限については……記載がありません、セーフセーフ! 2月10日まで募集しています。

<トピック>
◎大特集「2013年 憧れ美ママへの道」
◎“なんちゃって”手作りバレンタインスイーツ(はぁと)
◎年齢別・おしゃれママのバッグの中身Special!!

■“手作りママ”というコスプレを楽しむ

 さあ、もうすぐバレンタインデーです。イベントが大好きなラブママのために、「あの有名店の味を再現! “なんちゃって”手作りバレンタインスイーツ(はぁと)」という企画が組まれています。「スタ○、不○家、ヨッ○モック、ミ○ド」(原文ママ)のスイーツを、手軽に手作りで再現しようという企画です。

 たとえば、「T○ps風チョコレートケーキ」(原文ママ、伏せ字になってねェ~!)は、ホットケーキミックスを使ってスポンジ生地を焼き、チョコレートを溶かしたものを塗るだけ。簡単です。「マダムシ○コ風ブリュレバウム」は、市販のバウムクーヘンにカラメルをかけるだけ……えっ、それってつまり「カラメルをかけた市販のバウムクーヘン」以上の何モノでもなくないですか!? なんて疑問は愚問でございますよ。「入手困難のスイーツより貴重なママの限定手作りスイーツ」というキャッチが添えられております。有名店の味を再現することが目的ではなく、ママが「バレンタイン限定」で手作りすることに意義があるのです。手作りといっても、カラメルだけですけど。でも手作りです。

 よそ行きスイーツを手作りする企画なのかと思いきや、「不○家風ミルキーソフトキャンディ」や「ミ○ドのポンデリング風ドーナツ」など、部屋着系スイーツのレシピもわざわざ掲載してあるところが謎。しかし、よく見れば「ミルキー」は火やオーブンを使わずにできるので「ちびコと一緒に作るのにオススメ」とのこと。なるほど、お菓子作りを母子コミュニケーションの一環と捉えているので、ミルキーもアリなんですね。しかし、「ポンデリング」はどうよ。こねるし、揚げるし、後片付け面倒だし、駅前のミスドで100円セールやってるし! これは買ってきた方がいいに決まってる。と思ったら、「豆腐を使っていてヘルシーだからママにも◎」と書いてありました。

 愛するパパを思ってちびコとヘルシースイーツを手作りする“家庭的なママ”というコスプレイベントを楽しみながら、面倒な部分はホットケーキミックスや市販のバウムクーヘンを使って回避し、なんちゃって有名スイーツをジョークとして笑いながら味わう。完璧においしいとこどりです。あっぱれ。とかく頭でっかちなママは「そもそも手作りのスイーツとは……」「ケーキミックスと専門店のケーキの添加物は……」「母親の手作りとは……」といった“そもそも論”に戻って立ち止まりがちですが、そんなことで悩んだり自己嫌悪に陥ったりするより、やったモン勝ちってことですね。

マザーズバッグはやっぱりルイ・ヴィトン

 前述のように、有名店のスイーツはたったの4工程で「真似できちゃう」と言ってはばからないラブママですが、大特集「2013年 憧れ美ママへの道」の「最速でなりたい目になるつけまのつけ方講座」というコーナーでは、米粒に仏像を描くような緻密なテクニックを披露しています。「横長タレ目」「縦広ドーリー目」「うす盛りデカ目」「とにかくデカ目」の4タイプ別につけまの付け方を伝授しているのですが、それぞれ「つけまを8束・6束・3束にカット」「黒目下から付け始める」「目頭側から数えて10束のところでカットし、目尻側を1枚目から1ミリはみ出して付ける」など、手芸なのか、これは!?

 ミリ単位で付け方を変えようとも、他人から見ると違いはよくわかりません。華麗なる自己満足、つけまんぞくです! ま、つけまに限らずメイク全般しょせんは自己満足の追求。効果あるなしに関わらず、時間が許す限りどこまでも追い求めてしまうものです。その欲求をあきらめ、時間対効果を考えるようになるということ、それすなわち「母親になる」ということなのかもしれません。

 しかし、「I LOVE mama」には、時間対効果などという母親のジョーシキはまったく通用しません。前項で述べた、「そもそも~こうあるべき」を考えないチャッカリ感と、若さと体力。それですべて乗り切っているのかも。その点を象徴するページが、「年齢別・おしゃれママのバッグの中身Special!!」です。

 ラブママたちのマザーズバッグは、ヴィトンありシャネルありグッチあり。その中におむつもメイク用品も手ピカジェルもちびコ用お菓子も折り紙も、みーんな詰め込んでいます。「もっとバッグを軽いものにすれば……」とはオバサンの大きなお世話。ラブママは赤子を抱っこしながらカッチリしたブランドバッグを持っても疲れません。長谷川理恵がシャネル製マザーズバッグで叩かれたのは、オババが無理してる感が漂ったからです、きっと。

 「I LOVE mama」誌面は、輝くような若さと明るさとパワーであふれています。筆者のようなオバサンが読むと「若いママって深く考えてなくて楽しそうだなー」という感想を抱くに違いありません。それってギャルママにとってはムカッとくる偏見だと思うのですが、そうとしか読み取れないんです。先月のリニューアル後、ママでもギャル向けでもない、「ギャルママ雑誌」という特殊性が希薄になってしまった「I LOVE mama」。これで本当にいいのでしょうか……。写真投稿ページ「100人展」の「シンママ」「夜のちょうちょ」といった投稿者の肩書を見て、ちょっぴり心配になってしまいました。
(亀井百合子)

ラブママたちは、「手作りをあげる相手がいること」が楽しんだよ

しぃちゃん

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