[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」3月号

「CLASSY.」の“西海岸・東海岸男子”の具体例が究極の二択すぎる!


「CLASSY.」2013年3月号(光文社)

 「CLASSY.」(光文社)の表紙といえば、不動の小泉里子です。 “ブランドコンセプター”という謎職業のダンナが気になるものの、色気やビッチ感をゴリ押しするわけでも、セレブ意識丸出しにするわけでもなく、年相応に落ち着いた、ごくごく平均的な女性モデルのお手本のような人ではないでしょうか。そんな小泉さんの連載が「里子を作る12の色」。その季節に合った“色”をフィーチャーし、それにちなんだ私物を紹介したり、色にまつわる思いを語ったりするわけですが、優等生モデルのさがなのか、これが爆裂にフツー。今月のカラーである「ピンク」に関しては「ピンク=女のコ」「大のパンツ派で、地味色やメンズライクなファッションの好きな私が唯一自然体で女のコでいられる色」「今日も私の中の女のコな部分を引き出してくれます」。なんだか無理やり「女のコ」を連発しているような……。SHIHOや梨花が同じことを言ったら全力でツッコまれることでしょうが、小泉さんにはなぜか「触れてはいけない」壁のようなものを感じてしまいます。「私をネタにはさせなくってよ!」という気合がね……。

<トピックス>
◎デニムを変えればオシャレも変わる!
◎バレンタインデートは“頑張らない服”が正解
◎「早婚」「適齢婚」「晩婚」それぞれのメリット&デメリット

どちらの男子もノーセンキュー!

 今月の特集は「デニムを変えればオシャレも変わる!」。みなさん、「CLASSY.」と言えばワンピワンピの白ワンピばかりだと思っているんでしょ? 「CLASSY.」のみならず、女性誌界を席巻しているカジュアル化の波。あの「STORY」(光文社)からギラギラを奪い取った、“こなれ”感ってやつです。保守系ファッションを信条とする「CLASSY.」も、オバマさん的に言えば「Change」、イチロー的に言えば「変わらなきゃも変わらなきゃ」。どっちも微妙に古くて申し訳ないのですが、とにかく中身を拝見してみましょう。

 「春はデニム」ということで、着こなし術全般をレクチャーしておりますが、これぞ「CLASSY.」という企画が、「西海岸男子と東海岸男子の『こんなデニムでデートに来て!』」です。デニム特集にもしっかりと同誌の本懐である「モテ」を入れ込む「CLASSY.」。「“デニムはモテる”という話をよく聞きますが、意外とデニムスタイルは幅が広いもの。意中の彼が認めてくれるデニムスタイルを目指すなら、まずは彼が何系男子かを考えたい」ともっともらしく語っておりますが、イラストで紹介されている「東海岸男子」と「西海岸男子」がかなりの問題作!

 「キレイめスタイルに身を包む知的さが魅力のお坊ちゃん系男子」である「東海岸男子」。「黒セルフレームのボストンめがね」に「キャンバストート」、「オックスフォードのボタンダウンシャツにチルデンベスト」の上に羽織るは「3つボタン段返りのヘリンボーンツイードのジャケット」。吹き出しには「じゃあ、3時に代官山の蔦屋書店で」の文字。それなのに、出来上がりがどっからどう見てもずん飯尾氏なのです。ちなみに「西海岸男子」の見た目は100%の前園真聖センパイ……。もうこうなると「ぺっこり45度」か「いじめ、カッコ悪い」かという究極の二択に注視してしまい、結局何がモテデニムなのか、さっぱり頭に入ってきませんでした。久方ぶりに光文社のお家芸「キャラ強すぎてアイテム霞む」を拝ませていただき、思わず感涙した次第です。

人生いいとこどりはないんですよ

 さてさて、そんな「CLASSY.」のこなれ化は、「『そんなに気負わなくても…』が男のコの本音 バレンタインデートは“頑張らない服”が正解」で、さらに具体的に示されています。気合入り過ぎ白ワンピは白トップス&白ボトムに、背中開きトップスはタートルニットに、リボン付きヘアアクセはシンプルな黒カチューシャに、即刻「Change」すべきとのことです。もちろん広告代理店、メーカー勤務、研修医などのダメ出しコメント付き。白ワンピがアンタらに何したって言うのよ!

 とまぁ、「CLASSY.」がそこまで男ウケにこだわるのには、「結婚」の二文字があるからに他ならないわけですが、ではめでたくその目標を達成した後には一体何が待ち構えているのか。続きまして紹介したいのは「『早婚』『適齢婚』『晩婚』それぞれのメリット&デメリット」です。

 25歳以下の「早婚」、アラサーの「適齢婚」、35歳以上の「晩婚」と、それぞれのメリットデメリットを検証するこの企画。やはり一つの境界線として捉えられるのは“出産”です。「早婚」は社会人経験が短いというデメリットはあっても、複数の子どもを持ちやすいというメリットがある。「晩婚」であれば経済的に余裕があるけど、出産やその後の子育てに不安。仕事と出産はトレードオフの関係にあるということなのでしょう。

 そう考えると中間層である「適齢婚」のメリット・デメリットが気になるところですが、メリットは「親が快く送りだしてくれる/ちょうど仕事に疲れたとき、専業主婦になれる/リミット前に子どもを産める安心感」、デメリットは「すぐに出産をせかされ、夫婦の時間が取りづらい/子どもをたくさん産むにはやや遅い/キャリアが中途半端になり復帰するときに悩む」とのこと。「早婚」「晩婚」の間を取ってみても、結局は中途半端さに悩むことになるようです。「早婚」「適齢婚」「晩婚」それぞれの経験者が集う座談会でも「大切なのは何歳で結婚したいかということより子供は何人ほしいのかなど結婚生活の目的を明確にすることなのかも」と語られていました。

 「早めに人生設計を……」と言われても、実際に自分が子どもを欲しいのか、何人欲しいのか、仕事はどうするのか、専業主婦になるのか、家計は大丈夫なのか……などなどあふれ出る疑問に即答できる人は少ないのではないかと思います。もしかしたら、若気の至りとも、熟考の末とも言えない、「適齢婚」とされていたアラサーあたりが最も危ういラインに立たされているのかもしれません。「まだ今ならキャリアと子どもの両方を取れる気がする。でもどちらを取るのももう遅いような気もする」と揺れ動いている間にあっという間に三十路も半ばです。適齢婚の読者が語っていた「20代後半、仕事をしていく上でキャリアを積むならこれから!という時期に結婚。そして流れで妊娠。いざ仕事復帰!と言っても育児に専念する覚悟もなければ、子供を預けてバリキャリになる覚悟も足りない。どうしていいのやら」という言葉にアラサー婚の難しさが集約されていました。結婚しても不安、しなくても不安……現代女性たちは毎日が“不安感謝デー”なのだと、思い知らされます。

 「CLASSY.」の白ワンピは、そういった日々のモヤモヤをかき消してくれる魔法の服だったのかもしれませんね。結婚や出産に対して前向きになれるスイッチだったのに、「やれ前のめりでコワイ」だの「正直引く」だの、男性陣は勝手なことをおっしゃいます。「モテ」「男ウケ」に挟まれたこのページに、「CLASSY.」の心の叫びを感じずにはいられませんでした。
(西澤千央)

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