[TVツッコミ道場]

ハリセンボン・近藤春菜の浮かれぶりを見守る、内村光良の悲しい「親目線」

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ハリセンボン公式サイトより

 今回ツッコませていただくのは、『そうだ旅(どっか)に行こう。』(テレビ東京系列、月曜放送中)に見る、内村光良の目線。毎回2~3人の芸能人をニセの仕事で呼び出し、突然強制的にほかの仕事を休ませて旅に行かせ、そのVTRをスタジオで見るという番組だ。VTRを見る形式だと、スタジオの音声が視聴者には聞こえないことが多いが、音声をそのまま流す同番組では、ワイプが珍しく「ツッコミ」や「フォロー」など、さまざまな役割を果たしている。

 加えて、いつも気になってしまうのは、ワイプで見られる、ウッチャンの「目線」だ。例えば、抜群の安定感を持つ森三中・大島美幸と村上知子が登場した回。オアシズ・光浦靖子との福岡の旅でも、北陽との北海道の旅(ともに12月22日放送分)でも、驚異的なスケジュールで飲食店をハシゴしまくり、人間離れした食欲で食べまくる姿を見るウッチャンは、ただただ爆笑していた。ツッコミもフォローも必要ない、VTRの完成度の高さへの安心感からだろう、ただ「観客」になっているように見えた。一方、同じマセキ芸能社の出川哲朗や狩野英孝が出る回には、温かく見守りつつも、彼らが厚かましい態度を取った時、スベった時などに「すみません(赤面)」と、身内としての謝罪をする。

 でも、最も印象的だったのは、ハリセンボン・近藤春菜が仲良しの森カンナという「モデルの美女」と旅した回「ハリセンボン春菜×森カンナ 長崎 笑いを忘れて楽しむシュールな旅」(1月7日放送分)だ。もともと春菜はオシャレやかわいいものが大好きな「乙女」だけに、嫌な予感はしていたのだが……。

 「モデルの美女との旅」という華やかなシチュエーションですっかりテンションが上がっているのか、終始ウキウキしている春菜に対し、相手の「美女」の冷たさがどうにも気になる。春菜の空回りぶりを挙げてみたい。

○タクシーで隣席に座り、森カンナの肩に頭をもたせかける春菜。森カンナは「やばい、まじやめて。まじやめて(真顔)」
○雰囲気の良い居酒屋で、春菜1人がベロベロに酔い、ヘンな歌を歌う
○春菜の運転でドライブ。春菜は初恋について聞かれ、「小学校1年から6年」と答えるが、「こわっ!」とツッコまれ、真剣なテンションで語り始めると、「もういい?」とぶったぎられる
○望遠鏡を覗きこむ先に、顔を出す春菜。「お前かよ……やめて(真顔)」の一言
○25万円のスイートルームの予約が取れ、笑顔になった森とハイタッチ

 ただただはしゃぐ春菜と、冷たい「美女」。これってまるで売れっ子キャバ嬢に頑張って注ぎ込んで、なんとか旅行に誘いだしたものの、手も握らせてもらえない悲しい男みたいじゃないか。さらに、旅の終わりの2人の会話は凍りつく内容だった。

「なんか今回の旅で、本当に頭がおかしい人なんだねって思った(真顔)」(森カンナ)「それはお互い様。それはカンナもね(少し震える声)」(春菜)「じゃあお互いにそういうふうに思い合ってるんだね」(カンナ)

 この2人、本当に仲良しなんですか……。

 VTRを見る限り、けっこう意地悪な人に見えてしまうが、これ、本当は森カンナが悪いわけではないだろう。テレビだということも忘れ、笑いも取らず、1人でテンション高くはしゃぐ春菜に、お友達だって、どう返して良いかわからなかったのだと思いたい(じゃないと、惨めすぎて悲しいから)。

 結果、誰も得をしなかった2人旅。そんな冷たくあしらわれる春菜の様子を見つめ、時折「弱い……(苦笑)」「傷ついてる……」などと悲しく微笑むウッチャンの「親心」のような目線が、ただただ悲しかった。
(田幸和歌子)

春菜、もういいからウチらと行こ?

しぃちゃん



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