【連載】探偵はみた!

妻の背後にも尾行の影――互いに浮気調査を繰り返していた夫婦


Photo by Sivaz from Flickr

 嫉妬、恨み、欲望、恐怖。探偵事務所を訪れる人間の多くがその感情に突き動かされているという。多くの女性の依頼を受けてきたべテラン探偵の鈴野氏が、現代の「女の暗部」を語る。

 探偵にとって必要な技術といえば尾行。尾行ができるかできないかで、探偵稼業が成り立つかが決まるといっても過言ではない。尾行のポイント、それは距離感の問題だ。住宅街ならば、対象者との間隔は30m程度離したい。もしも対象者が女性で、夜の尾行ならば、もう少し離さないと別の意味で怪しまれる。渋谷の交差点や新宿のアルタ前だったら、人が多すぎるので対象者の真後ろにぴったりつけている。混雑したところだとすぐに失尾してしまうからだ。素人が尾行する時にやりやすい失敗は、見つからないように気をつけすぎること。身を隠すんじゃなくて、周りに溶け込むのだ。その場その場の雰囲気に溶け込む。例えば、渋谷のセンター街でスーツを来ていたらすぐにばれる。丸の内でカジュアルだと逆に目立ってしまう。その点、車での尾行は意外にも目立たない。しかし道が狭かったり、混んでいたりすると、見失ってしまうこともある。

 今回の調査依頼は、浮気調査。夫が半年前から外で女と会っているのではないかという妻・明美さん(34歳)からの依頼だ。クルマのシートの隅からカチューシャが出てきたり、財布にレストランのレシートが入っていたという。物的証拠があれば浮気しているのは確実だ。

 我々はすぐに調査を開始した。 土曜日の朝、夫婦の自宅前で張り込み。自宅前は幅6mくらいの道で、駐車して張り込みをするにはギリギリの広さだ。しかし現場に着いてみると、我々を挟んでちょうど反対側に同じようなワンボックスカーが駐車しており、少しでも車の通行量が増えれば移動しなければならない状況だった。ヒヤヒヤしていると、ちょうどうまい具合に対象者である夫が家から出てきた。写真と照らし合わせて対象者を「面取り」し、本人と間違いないことを確認する。ガレージから出てくる夫の車を尾行開始だ。

 しばらくすると夫は、そこから5kmほど離れた、ある私鉄の駅周辺にあるコンビニの駐車場に停車した。案の定、20歳代の女性が車に駆け寄り、乗り込んだ。車はインターチェンジ近くのラブホテルに入り、6時間後ホテルから出てきた。入るところも、出るところもばっちり証拠を押さえることができた。調査初日で証拠が撮れるというのは、探偵にとって非常にありがたい。これで今回の任務は半分以上の目的を果たしたと言っていい。

 2日目も、同じように対象者の自宅前で張り込み開始。この日は何も収穫なく、調査はあと1日を残すことになった。最終日、夫婦が車で出かけるところを追跡すると、駅で妙な男がいるのに気が付いた。妻が車から降り、駅の階段を上ると、その後に男が2人ワンボックスカーから降りてきて、小走りに同じ方向に走っていったのだ。その日の調査が終わり、対象者の家まで戻ると、駅前にあったワンボックスカーが再び。私は気付きました。浮気夫は、妻の調査を探偵に依頼していることに。

 今回の任務が終了し、浮気の様子を事細かに報告した。結果は、もちろん離婚。やはり夫の方も探偵に依頼していたとのこと。自分が浮気しているのに相手を調査するという図々しさ。こういうタイプは、「自分だけが悪いのではなく、相手にも何か非があるはず」とあくまで自分の正当性を主張するのだ。我々は困った人を助けようとして、こういった輩に、知らず知らずに手を貸してしまっていることもある。ドラマのように、正義の味方だけを演じるわけにはいかないのだ。
(カシハラ@姐御)

■協力:オフィスコロッサス

思ったよりみなさん探偵に依頼するんですね

しぃちゃん



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