ママとベネッセの静かな聖戦

抽選と行列と個人情報の譲渡に明け暮れる『たまひよファミリーパーク』

 今回は「ひよこクラブ」レビューの番外編として、「たまごクラブ」「ひよこクラブ」(ベネッセコーポレーション)が主催するイベント『たまひよファミリーパーク2012 in 横浜』の模様をリポートします。

 『たまひよファミリーパーク』では、赤ちゃん育児関連の企業のブースを見て回りながら、たまひよ企画の参加型イベントもたくさん用意されています。入場は無料で、参加型イベントの中で一番の目玉は「赤ちゃんスーパーはいはい競走」。ゴールでお母さんが誘導して、一番早く着いた赤ちゃんが1等賞! ほかにも「たまごクラブ」「ひよこクラブ」の表紙を引き伸ばした巨大パネルの前に立って、さも表紙モデルになったかのように記念撮影ができる「なりきり表紙体験」や、パパが子どもと妻へ普段言えないことを手紙に託す「パパからのタイムカプセル」などのレジャー系イベントに、ベビーヨガや離乳食の指導などお勉強系イベントまで盛りだくさん。

 当日の天気は小雨。ベビーカーを押して1人、電車を乗り継ぐのに何度も心が折れそうになりながら、会場であるパシフィコ横浜にたどり着きました! 浮かれた親心を貪る「ベネッセ魂」を見せ付けられることも知らずに……!

■抽選で決まる、特典格差!

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 まずは、一番の目当て「赤ちゃんスーパーはいはい競走」のブースへ! 生後7カ月のうちの子も、はいはいのスピードが結構出るんで、自信があるんですよ! 30分ごとに6回開催され、抽選制なのですが、なんと抽選にエントリーできるのは「一人1回」とのこと。速攻でハズレを引き、入場券に「もうできませんよ」の印であるパンチ穴を開けられてしまいました。ハズれる人のほうが圧倒的に多いようで、「次の回は抽選もできないんですか!?」と詰め寄る隣の家族に、「できません」と言い切るスタッフ。システムが厳しすぎやしないか!?

 「はいはい競走」を見物してみると、参加権を得た赤ちゃんたちは名前入りゼッケンを背中につけ、プロの司会者の人に「第一のコース! ○○君で~す!」と名前を呼ばれ、なんかいい感じ! 競技中も生実況されながら臨場感たっぷりのカメラワークではいはいを撮られ、モニター中継されてました。自分の子がもし出場できて、そのDVDを売りつけられても、2,000円なら買っちゃうくらいのクオリティ。その時点で当たった人とハズれた人の差がありすぎるのに、当たった人はさらに参加記念品(なぜかマラカス)をもらえるのです。ハズれた人は入場券に穴を開けられるだけ! マイナス!

■「たまひよ」を読んでいるパパたち

 「はいはい競走」の横に、赤ちゃんグッズを配っているブースがありました。軽く並んでみると、なんとたまひよのWEBサイトのプレミアム会員(月額315円)の人だけがもらえるプレゼントとのこと! 並んじゃって恥ずかしい! 「この場でプレミアム会員になっていただければ、特典として差し上げま~す!」とキャンペーンをしてるんならわかるんですよ。しかしなぜか「すいやせ~ん、事前に入金されてる方のみなんスよ~(苦笑)」な雰囲気なんです。しかもプレミアム会員は奥にある「プレミアムルーム」(ハーバービューのラウンジ)にも入ることができ、貧民(プレミアム会員じゃない人)が血まなこで1時間くらい並んでいる「なりきり表紙体験」が別で用意されているので並ばずに撮影できるなど、たった315円でドえらい差なのです。

 企業ブースを回り始めてみると、30社くらいで超少ない上に、粉ミルクやカメラなど「たまひよの広告」で見慣れた会社ばっかり。新鮮さは皆無! 歩いていれば試供品がバンバンもらえるのかと思っていたら、並ばないともらえないので、各ブースごと試供品をもらうためにママたちが長蛇の列。ママたちは、ユニクロ系の30代ママが圧倒的に多く、あとは真っ黒に縁取られたアイメイクのみに昔の名残を残す20代ちょいギャルママ。あまたの女性ファッションのジャンルが「妊娠・出産」によって淘汰されユニクロとセシルマクビーに吸い込まれた、そんな空間でした。

 逆に、「tocotoco」(第一プログレス)という、親がデザイナーやクリエイターの家族ばかりが載っているオシャレすぎる育児雑誌の数百人規模のイベントでは、ママたちはみんなUAや、もたいまさこのような“ナチュラル感”を爆発させていました。「tocotoco」のパパたちはみんなオダギリジョー(激しいアシンメトリーなヘアスタイル、無精ひげが似合う、不思議な丈のズボンを履きこなす、民族の楽器みたいのを叩きこなす)。それに対し「たまひよファミリーパーク」に来ているパパで一番目立ったのは、銀の糸で翼が刺繍してある黒いスエットを着用した哀川翔系で、結構な数の哀川パパに遭遇しました。あとは将棋の羽生善治さん系が主で、1万人くらい来てるはずのなのにオダギリジョー系パパがマジで1人もいませんでした。

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パパが子どもと妻へ普段言えないことを手紙に
してタイムカプセルに託すコーナー

 そんなパパたちの腕の見せ所イベント、「パパからのタイムカプセル」のブースには、テーブルが用意され、子どもと妻への思いを書き込むパパたちでぎっちり。中にはボーッと前を見て固まってるパパもいました。小学校の作文の時間で、何も書くことがなくて固まっちゃってる男子っていましたよね。それにしてもこのイベント、たまひよがカプセルを預かって、子どもが大きくなってから届くっていうシステムかと思ったら、「※カプセルはご自身で保管してください」とのこと! 預かるくらいしてやれよぉ! あとなんでパパ限定なんですか? シングルママ、未亡人ママはどうするんですか? ママにも書かせてー!

■個人情報を提供しないともらえない試供品

 企業ブースも「お勉強系イベント」も、若いママたちが元気に群がっていて、1人で来ている私は並ぶ気力もなくウロウロする羽目に……。みんな家族か友人同士で来ているので、大人1人という人はほとんどいませんでした。「たまごクラブ」のイベントでもあるので、妊婦カップルもいました。そういえば赤ちゃん連れでも妊婦連れでもなく、単独でカメラをぶら下げて入場している20代くらいのオタク系男性がいたんですけど、彼は何を撮るために来たんでしょうか……。

 怪しい単独男性に思いをはせつつ、ベネッセの幼児向け英語教材のブースだけ人がいないので行ってみると、試供品(DVDと絵本)をもらうには、アンケートと称した住所などの個人情報を書き込む用紙に記入しなければならないのです! 適当に書いたら「電話番号が書き漏れてます」と注意されました。もらった絵本は、単に紙が折ってあるだけのペラペラのブツで、DVDの内容も教材の紹介。個人情報を提出して宣伝DVDを頂戴するって、なんのお得感もないどころか身を削り取られたような喪失感満点なんですけど! そもそもこの「たまひよ」イベント自体も入場は無料ですが、あらかじめ個人情報を登録しないと入場できないシステムなのです。中に入れば「たまひよの広告欄が具現化しただけの空間」。ベネッセ(こどもチャレンジ、進研ゼミ、と延々続く教材業)の、顧客の個人情報を獲得するためならパシフィコ横浜も貸し切る意欲、それだけはハッキリと伝わってきましたよ!

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離乳食を皿に開けられた「たまひよカフェ」(左)と500円のおにぎり
セット

 そんな『たまひよファミリーパーク』。休憩所でおにぎりを買ったら、レトルトパックの離乳食の試供品をくれたのですが、店員の女の子が何も言わずにレトルトを破って離乳食をお皿に出して渡してきて驚きました。親の食事の時が必ず子どもの食事の時間と「ひよこクラブ」に書いてありましたっけぇ!? うちの子はおなかがすいてなくて無駄になってしまいましたよ。レトルトパックのまま、お持ち帰りさせてくれよ! いろいろすごすぎて、次もあったら行っちゃいそうです『たまひよファミリーパーク』!
(田房永子)

カジュアルな雰囲気に思わず入りそうになる、ベネッセへの入口

しぃちゃん

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