[女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」10月号

その心変わりは何だ!「CLASSY.」の“勝負ワンピはイタイ”にモノ申す

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「CLASSY.」2012年10月号(光文社)

 「CLASSY.」には毎号筆者が楽しみにしている「結婚するまで、結婚してから」という連載があります。関西、関東1組ずつカップルが登場し、出会い~別れの危機~結婚までの少女マンガ規模の壮大なストーリーが語られます。もちろん婚約・結婚指輪のブランドから結婚式の会場、新婚旅行先など、あちらこちらに高い経済力が感じられて、いかにも「CLASSY.」読者が夢見そうな世界。本当は結婚したてこそ、家計や家事、自分の趣味に掛ける時間とお金など、さまざまな分野での覇権争いが夫婦間で繰り広げられるわけですが、そこにはまったく触れずに、ただただ幸せ絶頂な部分だけを切り取られ、「結婚」のいいところだけを猛プッシュ。こうやって「CLASSY.」読者は、結婚の現実部分に触れず、「幸せな結婚」を刷り込まれていくんだな~と実感。今月号も結婚に向けて「CLASSY.」は本気! 早速見ていきましょう。

<トピック>
◎誰にもできない人生相談お受けします!
◎もう「勝負ワンピ」の時代は終わった!?
◎結婚するまで、結婚してから

ターゲットは明確に!

 今月号の「CLASSY.」に、「誰にもできない人生相談お受けします!」と題し、バブルの残像・岡本夏生、目元がガチャピンそっくりIZAM、本当にオネエか疑惑の僧侶・水無昭善、「まだ不倫キャラだったか!」の山路徹というネタとしか思えないメンツが登場しています。これまであけすけな企画は皆無だった同誌なので、「なんの悪ノリだ!? CLASSY.編集部のご乱心か!?」と企画の存在自体こそ心配しましたが、中身はまったくフツー。むしろ、「どのあたりが、“誰にもできない人生相談”なの!?」と思うほど普遍的な相談内容です。

 「CLASSY.」読者層の30前後といえば、結婚・出産はもちろん、仕事上のどん詰まり感、変わらない毎日へ不満を漏らしつつも変化を恐れる自分への苛立ち、ライフステージ変化により崩れゆく友情など、細かい悩みは尽きないはず。それが「ずっと可愛い系キャラでやってきたのに、30過ぎたら『イタイ』人扱いされている」「結婚を考えている彼がいますが『仕事を続けて』と言われて迷ってます」「パワースポットや占い、こんなに行っても幸せになれないのはどうして?」と、漠然とした悩みが並び、「幸せ=愛され・結婚=専業主婦」という構図が自ずと見えてきます。「CLASSY.」読者の専業主婦願望はわかってはいましたが、仕事の悩みが皆無という潔さ。表紙に「専業主婦になりたい30前後のためのファッション誌」と銘打った方が、バリキャリ志向を排除できて、効率的だと思います!

今、勝負ワンピースとの決別の時!

 ワンピース――それは「CLASSY.」読者にとっての勝負服。合コンも初デートも、カレの家族へ挨拶に行くときも、ワンピースはいつだって一緒。その「CLASSY.」が残酷なテーマをブチ込んできました。「もう『勝負ワンピ』の時代は終わった!?」、そしてリードには「勝負ワンピは、いまやちょっとイタイ!?」とまであります。なんだその心変わりは!

 その一因は、やはり男性の意見。「CLASSY.」お得意の男子座談会を行っているのですが、「(キメキメのワンピは)うわぁ、西麻布あたりで金持ち男と遊んでいそう」「あんまり派手なワンピだと、遊んでるコなのかと思ってそれだけで引いちゃう」「派手なワンピって華やかだからいいと思うのかもしれないけど、気合いが見えちゃうところが一緒にいて疲れる」「もっと普通でいいのに」と言いたい放題です。総合的に考えますと、

・派手なワンピを着ている→性格も男関係も派手→オレ、遊ばれちゃう!?
・派手なワンピを着ている→オレのためにオシャレ→オレも同じ熱量で彼女に尽くさなきゃいけない?→そんなの疲れる

 といったところでしょうか。全体的に「保身」からくる「派手な女」への恐れは、「普通でいいのに」→オレがコントロールできる範囲での普通の女らしさであれ! に落ち着くようです。常日頃、品行方正な筆者ですら中指立てて「ママのケツにキスしてな!」と言いたくなるところですが、結婚願望の強い「CLASSY.」読者は違う。

 今度は女性陣だけで「勝負ワンピ座談会」を行っているのですが、「彼に『ワンピースってだけで十分女のコらしいんだから、それ以上はやりすぎだよ』って言われて…」「分かる!私も背伸びして大人っぽい総柄のワンピをデートに着て行ったら、彼に『気合い入りすぎて怖い』と言われてしまったことがある!」と言ったそばから、「派手なワンピは着回しがきかない」「雰囲気を変えて着回しできる方が、オシャレも楽しいし、コストパフォーマンス的にも嬉しいですよね」と妙に自分たちを納得させ、「ワンピこそシンプルなものを選ぶ、が正解なのかもしれません」と締めちゃった!!!! いや、お給料の中でやりくりするんだから着回せた方がいいし、洋服選びを失敗するのもわかります。ただ「失敗」が自分判断じゃなくて、「彼」判断というところが気になる。

 男性と意見が対立した時に話し合いもせずに自分の中に無理やり理由を見つけ出し、1人で自分を納得させるという「賢さ」は本当に「幸せな結婚」への近道なんでしょうか。自分をすり減らしてまで相手に寄り添うことを、結婚後も本当に続けられる? 今は“たかが”ワンピースであっても、それが子育て、嫁姑問題、介護問題と大きな問題へとつながっていき、その集合体が結婚生活。逆にワンピースひとつも自分の意見を通せないで、結婚を夢見るなんて……。相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」を通勤時間にエンドレスリピートで聞いてほしいぐらいの憤りです。

 ワンピースでこれほど熱くなると思いませんでしたが、過剰な空気の読み方、自分を抑えて他人の価値観にすり寄る「賢さ」は、光文社系に強く見られます。50代以上の「HERS」と美魔女美魔女うるさい「美ST」はホルモンが乱れまくっているから別として、「STORY」は中年女性のギラギラした欲望を控えめに、「VERY」は私学幼稚園的な密室レベルのドロドロしさに小島慶子という核爆弾をブっ込んでベルリンの壁崩壊のような解放感を与え、大学にシャネルやヴィトンのバッグを持ち込んで過剰なコンサバを楽しんでた「JJ」はおしゃPでファッショニスタへと変貌。もちろん時流もあるんでしょうけど、光文社女性誌には外圧に負けず、女の欲望と心中する覚悟で歩んでほしいのです。でもなあ、「CLASSY.」の場合、一番の欲望が結婚だしなあ……。
(小島かほり)

純粋に1号で何回座談会やってるのか不思議

しぃちゃん

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