韓流俳優の再ブレイク事情

チャン・ドンゴンの嫁コ・ソヨン、“CM女優”チョン・ジヒョンらが再ブレイク中!

2012/09/03 19:00
『泥棒たち』公式サイトより

 7月25日の公開初日から、1カ月で観客動員数1,200万人を突破し、現在韓国で大ヒット中の映画『泥棒たち(原題)』。韓国映画の歴代観客動員数第1位の『グエムル』の、1,300万人もすでに射程圏内に収めて、2012年度の一番の話題作となっている。

 ストーリーは、10人の凄腕泥棒たちがチームを組んで、マカオのカジノからダイアモンドを盗み出すという、いわば韓国版『オーシャンズ11』。本家アメリカの映画でも、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピット、マット・デイモンといったスターが顔を揃えていたが、韓国も負けてはいない。キム・ユンソク(映画『チェイサー』)、キム・ヘス(ドラマ『スタイル』)、イ・ジョンジェ(ドラマ『エア・シティ』)、キム・スヒョン(ドラマ『太陽を抱いた月』)など、単独で十分に主演を張れるトップスターがずらり10人も勢揃いしている。これら豪華スターの中で、最も注目を集めたのがチョン・ジヒョンだった。

 チョン・ジヒョンといえば、2001年に主演映画『猟奇的な彼女』が大ヒット。キュートで凶暴な“彼女”を演じて、一躍若手女優のトップへと躍り出た。170cmを超える身長に、長い手足、さらさらの長い黒髪に健康的なセクシーさを持ち合わせたチョン・ジヒョンは、老若男女を問わず高い人気を得て、CM女王となる。CMのおかげで常に大衆に露出はされていたものの、『猟奇的な彼女』以降、12年までの間の出演作は『泥棒たち』を除くと韓国映画が5本と、外国映画が2本の計7本のみ。同じく『猟奇的な彼女』で大ブレイクしたチャ・テヒョンは、現在までで主演映画がおよそ13本であることを考えると、チョン・ジヒョンの作品数はかなり少ない。しかも『猟奇的な彼女』を超える興行成績の作品はゼロである。

「当然、チョン・ジヒョンの女優としての価値に疑問も浮かびましたが、CMの契約本数は多かったため、“CM女優”と揶揄されるようになりました。そんな折での『泥棒たち』出演。韓国で最大の映画サイト『マックス・ムービー』が、『泥棒たち』を見て最も好感度が高かった俳優は誰かを尋ねるアンケート調査をしたところ、58.2%もの人がチョン・ジヒョンと答えました。ネットユーザーの中には、あれほどのスターが揃っていながら、『あの映画はチョン・ジヒョンの映画だ』と言っている人もいるほどです」(韓流雑誌編集者)

 この作品は、彼女をスターへと押し上げた『猟奇的な彼女』を超える初の作品となり、女優チョン・ジヒョンに2度目のブレイクをもたらすものとなった。今年4月に金融業界で働く一般男性と結婚し、新しい所属事務所との契約も控え、公私ともに新たなスタートラインに立っている。

 俳優では、05年にドラマ『私の名前はキム・サムスン』で大ブレイクしたものの、その後の出演作ではあまりパッとしなかったヒョンビンが、NHKでも放送されたドラマ『シークレット・ガーデン』で再ブレイクしたことも記憶に新しい。しかも、この作品を撮り終えて間もなく、兵役の任務として一番厳しいといわれている海兵隊に志願し、さらに好感度をアップ。入隊後の現在に至っても、その好感度は落ちておらず、下手したら“兵役終えたらただの人”にもなりかねない芸能界において、除隊後も安泰とみられている。除隊日は今年12月6日の予定だ。

 また、変わったところでは、女優としてはまったくヒット作に恵まれないコ・ソヨン(ドラマ『ブルーフィッシュ』)が、チャン・ドンゴンとの結婚を機に“韓国のブランジェリーナ(ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリー)”として一気に注目を集め、多くのCMに起用されて、再ブレイクを果たしている。ちなみに最初のブレイクは、韓国の青春映画の金字塔ともいうべき『ビート』(97年)である。

 はやり廃りの激しい芸能界では、一度人気が落ちてしまうと再起するのはとても困難だ。批難や揶揄の中でチャンスをものにして再ブレイクを果たしただけに、3度目のブレイクを狙わねばならない状況に陥らないよう、今後もいい作品に出演し続けてほしいものである。

最終更新:2012/09/03 23:19
『HARMONIOUS-HIS MEMORY HIS STORY SINCE 2002』
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