[女性誌速攻レビュー]「steady.」8月号

ついに言ってしまった! 読者に「そこそこ女」という名称を与えた「steady.」

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「steady.」2012年8月号(宝島社)

 毎号、「steady.」OLのことを、“なんとなく生きている女の子”なんて言葉を使って説明してきましたが、今月の恋愛ページでは、「顔、性格、印象、トーク……ぜーんぶ普通な『そこそこ女子』は『第2印象力』で恋に勝つ!!」なんていう特集がありました。どうやら「steady.」は、自らの中途半端さを受け入れちゃったみたいです。

<トピック>
◎「そこそこ女子」は「第2印象力」で恋に勝つ!!
◎あの人の生き方に学ぶ! HELLO!先輩 蜷川実花
◎馬場園さんの着ヤセンジャー

■「そこそこ」宣告下る
 「顔、性格、印象、トーク……ぜーんぶ普通な『そこそこ女子』は『第2印象力』で恋に勝つ!!」の特集趣旨としては、取り立てて美人じゃないけどモテる子もいるから「steady.」読者はそこを目指せということなんでしょう。特集に登場する男性たちの意見も、「顔がそこそこでも深い話ができたりフィーリングがあうコのほうが印象いいですね」「結婚するなら見た目はそこそこでも、家事ができたり、生活がしっかりしてそうなコのほうがポイント高いです」とのこと。

 要は、見た目や肩書などによる「第1印象」ではなく、会話や雰囲気から伝わる「第2印象」を磨けということで、「また会いたい」と思わせるのがカギのよう。ただ! そのテクニックは「居心地のいい女になること」、「女性が会話をリードすること」、「男子が求めているのは共感ではなく尊重だと理解すること」とのことです。

 読んでみて思ったのは、この特集って「そこそこ女」というカテゴライズが目新しいだけで、なんだかいつものテクニックと変わらないんじゃないかと……。そして、編集部の人が「steady.」読者に対して、暗に「あなたたちはそこそこ女なんですよ、気づいて!」というメッセージを送っているだけなのかも? と思ってしまいました。

 そういえば、綾小路きみまろが、なぜあんなに中高年女性に対して毒舌なのに、当人たちに嫌われないのかというと、中高年女性は綾小路きみまろが自分たちことを言っているとは思ってもないからだと、聞いたことがあります。

 もしかしたら、「steady.」OLも、スナック菓子を食べながら、この「そこそこ」特集を読んで「ああー、こういう人いるいるー」とか言って、他人事として受け止めているのかもしれませんね。

■ニナミカが「steady.」に降臨
 好評連載のページ「あの人の生き方に学ぶ! HELLO!先輩」に、映画『ヘルタースケルター』を監督した蜷川実花さんが登場です。その中に、「20代のみなさんに伝えたいことは?」と言う質問がありましたが、蜷川さんは「あまり情報に惑わされないで」と答えています。いろんな有名人の私生活が見える時代だけれど、「ママでもキレイ」「こんな素敵な人生を送っています」という情報を鵜呑みにして、それが普通だと思ってしまうと、本来の幸せに気づけないのではないかとも語っていました。これは、女性誌を読む時の一番の注意事項とも言えるかもしれませんが、なかなか「steady.」では言われなかったことですね。

 「steady.」というのは、「おそろ」特集をしたり、「ランキング」のページが多かったり、アンケートの総意で誌面ができていたりして、個性を尊重するよりも、みんなと一緒の価値観で生活することで、安心を得る女の子たちのための雑誌でもあります。そんな「steady.」読者の本質を、すべて知っているかのようにピタリとアドバイスする蜷川さんの感覚は流石。

 その上で蜷川さんは、「私には個性がない」と思う必要もない。「みんな普通にしているだけで違うんだし」とアドバイスをしています。とにかく、「どんな状況でも自分が幸せだと思えれば、それが幸せだと思います」と結んでいました。

 また、映画『ヘルタースケルター』については、「消費され値踏みされる“女性”をどう生きるか」が描かれているのだといいます。確かに映画の本質をズバリつく言葉なんですが、「steady.」ちゃんが、こんな複雑なことを考え出したら、頭が混乱して暴走してしまいそう。やっぱり、かわいい服で通勤して、なんとなく自分だけの幸せを見つけることが一番良いのではないか……と思ってしまいました。

■“ぽっちゃり”を使いこなして!
 「最近巷では、『ぽっちゃり体型』がモテる」なんて話題が、テレビでもよく聞かれるようになりましたが、そういえば、ぽっちゃりに早くから注目してきたのは、なにを隠そう「steady.」でした。そのために、アジアンの馬場園梓さんをモデルにまで起用したのですが、なんだかファッションページは毎月あることはあっても、「そこそこ」な感じに落ち着いているのが残念です。

 せっかく「ぽっちゃり」への追い風が吹いていて、そんな女子を受け止めて応援する下地があるんですから、今度は着こなしだけでなく、恋愛特集で「ぽっちゃり女子」のモテ事情を徹底的に暴いてくれれば、「そこそこ」の突破口になるんじゃないかなーなどと考えてしまいました。
(芦沢芳子)

「そこそこ」と言われても、悲壮感がないのがいいわよね~

しぃちゃん

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