今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

さらに進化していた、片岡鶴太郎の“粋人”プレイ

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『鶴太郎流 心で描く 絵だより入門』
(主婦の友社)

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎鶴太郎のひとり“粋”プレイ
 架空のベテラン演歌歌手「水谷八重子」になりきるという友近のネタ。面白いからこれでリサイタルやればいいのに、と思っていたら、本当にリサイタルが開催されるとの情報が。こりゃ見に行かねば、と週明けに申し込みしたら、東京公演は既にチケットソールドアウト。出遅れた(泣)。やっぱりあれはみんな見たいってことだよな。共演者も、森三中は正直いらないが、「ベテラン歌謡界」の面々になりきる芸達者たちに加え、「中村繁之」「山田まりや」なんて人選が、もうたまらん。未練を断ち切れず、何か追加情報でもないかと、友近が出た『ごきげんよう!』(フジテレビ系)を見てみたのだが。欲しかった友近情報ではなく、一緒に出てた片岡鶴太郎のいらん情報ばかり入って来て辟易であった。

 片岡鶴太郎……。おやつで出された「たらの芽の天ぷら」(別にすごい名店とかで揚げられたものではない)を、上から塩をパラリとまぶして、ひとりだけ手づかみで食べ「まだ温かいですよ」とか言ってみたり、座りながらポケットに手つっこんでいたり、誰と誰が似てる、という友近の話を横から奪って「原田芳郎とタモさんの目って似てるんですよね。スーッと重なる時がある」とひとりごちてみたり。もう、通ぶり、粋人ぶりがすごいのなんの。前からすごかったけど、ずっとそうやって、「通」や「粋」になるために鶴太郎が己の全ての時間を費やしていたと思うと。アタマん中にどんな自己像を描いてんだか、ちょっと見てみたい。いや、見たくない。

 浦辺粂子とか小森のおばちゃまとか淀川長治とか、往年のモノマネをせがまれていた鶴太郎。以前はその「往年」の映像を流されたり、話をされることさえ極端にイヤがっていたのだが。「そんな時期もありました」的な一皮むけた(つもりの)笑顔で快く対応。しかし、どれ披露しても客席シーン。「昔こういう人がいたんですよッ」という小堺一機のフォローの援護射撃が虚しいばかり。確かに客席にいた女のコは、みんな若くて、浦辺粂子も小森和子も淀川長治も知らない世代だったけど。元ネタ知らなくても、優れたモノマネを見たら人は笑うものだ。淀川長治の名画解説DVDが出てることも「え? そうなんですか?」って知らなかったし。浅っ。友近の「水谷八重子」だって、ある種の「モノマネ」だ。ベテラン演歌歌手というものが纏う特殊な空気感を、再構築して見せているわけだから。その友近見ようと気軽に見た番組で、ほんとヒドい目に遭った。めぼしい水谷八重子ネタもなかったし。追加公演情報、お待ちしております。

◎名ヒール役誕生
 騒動後、『超再現!ミステリー』(日本テレビ系)で初レギュラーMCの座を獲得した紗栄子。MCつっても、実働芸人の隣に内股で立ってるだけだけど。アンチ目線で話題になるから、人寄せパンダで置いてあるだけだけど。でも人寄せパンダって、やっぱつい見ちゃうよね。で案の定、人寄せパンダ以外の何物でもない仕事っぷりだったわけである。

 しかし、日本中が揚げ足取ろうと鵜の目鷹の目の中、「お子さんは収録中の今どこに?」という質問に「え? あれ……、たぶん幼稚園、かな?」と答えてみたり、番宣で出たワイドショーで「今晩9時くらいから放送です」と曖昧模糊な宣伝してみせたり、番組途中「犯人は誰だと思う? 」と何回聞かれても「えー、全然わかんなーい」しか言わなかったり。あっぱれ心臓。ヒールとして、着々とキャリアを積み重ねていらっしゃる。10年後というより、リアルに半年後くらいが楽しみ。

 しかし、紗栄子につられて見たこの番組であるが、見たら作りがヒドいのなんの。今のテレビのありとあらゆる「ダメ」が詰まっている、象徴的な番組だった。「『再現ドラマ』でドラマ作っちゃえば安くあがるんじゃね?」というその志の低さ。字幕でセリフをなぞった上に、状況や人物の心境までナレーションで読んで伝えるIQの低さ。「うそ、やだー」「危ない、逃げて~」等、同時進行で、ドラマを見てるひな壇タレントの様子をワイプで見せるという構成能力の低さ。CGで作ったセット背景がまた。カラフルな色使いの感じとか、滝が流れてたり、後ろの葉っぱがポヨポヨ揺れてたり、常にどっかが動いている落ち着きのない画面の作りが、「パチンコ海物語」とかにそっくりなんである。テレビは着々と「あっち」に近づいてる。いいのかそれで。いいんだなきっと。パチンコ好きな人って、この番組も好きそうだもんな。相思相愛。私は余計なお世話な人ってことである。

◎たるみすぎ!
 『もてもてナインティナイン』(TBS系)で、ちょっと捨て置けないことが。「田舎のねるとん状態で、素人ばかり映っていて画ヅラがキツい」とか、そういうことではない。番組ラスト、『吉本興業百周年記念公演』の告知が入ったのだが、ナレーションが「本日のゲスト、国中涼子さんと、陣内智則が出演中」と、陣内だけ呼び捨てだった。その「当然」な感じたるや。テレビ番組にとって、吉本はもはや「身内」なんだな。それは知っていたが、こんな風に公言されるとは。夢にも思ってなかったもんで、ちょっとびっくり。ま、それだけの話だ。

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今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。

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