[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」4月7日号

娘を人質にストーカー行為! 「婦人公論」の離婚特集は案の定ホラーへ

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「婦人公論」(中央公論新社)4月
7日号

 「婦人公論」4月7日号の特集は、「幸せな離婚・不幸せな離婚、その差はどこに?」。表紙に登場しているのは、みんなの憧れ(笑)、RIKACO姐さんです。7年前に渡部篤郎と離婚したRIKACOが、特集内で現在の心境を明かします。そのほか、高嶋政伸と離婚訴訟中の美元、約1年前に離婚したちはるも自身の離婚体験を語ります。パブリックイメージでいうと、RIKACO=サバサバ、美元=ネチネチ、ちはる=ノホホンというところでしょうか。3つの方向を向いた離婚がどのように語られるのか、気になるところです!

<トピック>
◎特集「しあわせな離婚・不幸せな離婚、その差はどこに?」
◎大地震から家族を守る知識と備え
◎マインドコントロールは誰でも陥る

■美元「女優として」がんばります宣言

 まず、美元のインタビュー「たった2年の夫婦生活で、諦めてしまいたくないのです」から見てみましょう。離婚を求める高嶋に対し「受け入れられない」と主張し、ただいま係争中。インタビューでも、「私には、決定的な事柄があったようには思えません。ですから私は今も離婚したくない」とキッパリ断言しています。別居後も何度か会っているそうで、「穏やかに話ができていましたし、私のことが心底嫌いという感じも見受けられませんでした」と語り、「後に引けない状況にいるだけで、彼の気持ちは揺れている」「問題や障害を一緒に乗り越えてこそ本当の夫婦になれる」と、どこまでも夫婦関係は維持できると強気です。

 その上で、週刊誌などで報じられている自身の浪費癖については、「歪んだ情報もある」と反論。高嶋は家賃と光熱費は払っていましたが、7万円ほどの生命保険料や家政婦代十数万円、駐車場代などの生活費は支払わず、1年半は美元自身の貯金を切り崩して捻出していたそうです。それが立ち行かなくなり、「共有のお財布がほしい」と切り出したところ、それが「必要経費」であると理解できず、「お金に対する価値観が違う」と思い始めたようだと分析しています。

 そして、「以前、夫が私のことを好きになった理由として、『仕事を一所懸命する人だから』と言ってくれたことがありました。(中略)『女優として生涯仕事を続ける覚悟』が、夫の心境の変化にも繋がればという期待もあります」と述べています。ツッコミどころは多々あるのですが、“とりあえず本人がこう言うから仕方ない”としか言いようがない内容です。女優の仕事がちょー忙しいんだから家政婦代を出してくれなきゃ困るよね、ということですね。

 次にRIKACOのインタビュー「『もう一度結婚しないの?』と聞かれたとき、その答えは」を見てみましょう。離婚の原因について「お互いが未熟だった」とし、「相手を責めることって、チープだと思うんです。離婚したのは、お互いに至らない点があったから、そういう自分を認めて、相手も認めて、自分も相手も許すしかない」と達観しています。18歳の上の息子さんから「(パパのこと)今はどう思ってるの?」と聞かれたときは、「今も素敵だと思ってるよ。すれ違いの中で、一緒に生きていくことができなかっただけで、嫌いになったわけではない」と答え、「じゃあ、もう1回、パパと結婚する可能性は?」と聞かれると、「それはない。もう男と女の関係じゃないから。でも、父親と母親としてあなたたちを愛しているのは変わらない」と答えたとのこと。そして、「私はいつもハッピーオーラを出せる人でいたい。だって、そのほうが楽しいじゃない? 1度しかない人生、楽しく生きたいもの」とRIKACO流の生き方を説いていました。ツッコミどころ一切なし! 言うことがいちいち素敵なRIKACO、まるで金八先生みたいですよ! こんなにイイ女なのに、渡部はなんで離婚したんでしょうね~?

 ちはるにいたっては、「別居当日の朝まで一緒のベッドで手を繋いで眠り、それまでケンカひとつしたことのない2人」「夫婦という関係を解消して、大切な友人として彼と接するようになった」とホンワカ幸せいっぱい。結局、美元もRIKACOもちはるも、パブリックイメージを覆すことのないそのまんまのインタビューでした。ま、みなさん夫婦ともども芸能人ですし、相手の立場、自分のイメージを考えたらこの程度のことしか話せないのでしょう。離婚ってこんなもんか、となんだか肩すかしをくらったような気分です。

■地獄をのぞいてみよう

 いやいや、あなた、「離婚なんてこんなもん」と思ったら大間違いです。芸能人の美化された離婚と違い、読者の声は生々しい。読者アンケートの結果を掲載した「離婚を経験した165名、『幸せです』と『後悔しています』のリアル」に注目です。別れた理由からして想像を超えています。

「ギャンブル、薬物依存。離婚後には娘を人質にストーカー行為を働かれた」
「夫が下着ドロボーで捕まった」
「隣家から夫のストーカー行為を注意された」
「妊娠中の私を殴ったばかりか、生後10ヶ月の息子を投げたり殴ったり」
「夫が会社のお金を私的に流用し、解雇された」

 こんな理由がズラリ。ひどすぎる! 離婚とかの問題じゃなくて、コレ犯罪じゃないすか!! はたまた「セックスしたくないのに定期的にさせられる」「あるとき自分がレズビアンだと気づき、離婚を決意」「夫が息子のクラスメートの母親と浮気」といった愛と性の深刻な問題もありました。これらをRIKACO風に超訳すれば「お互いに未熟」ということになるのでしょうか。いや、なんねーだろうな。

 アンケートによると、約3割の人が離婚後に経済的な不安を抱えていますが、それでも「離婚前より今は、幸せですか?」という問いには、86.1%が「YES」と回答しています。前述のような理由じゃむべなるかな。と、ここで迷える読者を「幸せになれる」と勇気づけておきながら、特集最終ページの読者手記で地獄池に突き落とすのが「婦人公論」のお約束です。「読者体験手記 再出発は、地獄の入り口」というそのものズバリのタイトルにもビビりますが、中身も想像以上に辛い。

 第1編目は、夫の浮気が原因で離婚した女性の手記。養育費があまりに少なく、必死で3Kの仕事についたものの、夫が生活をかき乱した影響で長男は大学を中退して引きこもり、次男はパチンコに明け暮れる毎日。絶望の日々を過ごしていると言います。第2編目の手記は、会社を経営していた夫と離婚し、ふんだんな生活費をもらって習い事や買い物、エステとシングルライフを満喫していましたが、ある日夫の会社が倒産。借金取りに追われ、ダイヤルQ2で見知らぬ男相手に“援助交際”をし、その日暮らしをすることになったそうです。

 きれいごとばかりで、自分をさらけ出していない(もしくは、さらけ出すことを禁じられている)芸能人のインタビューに対して、もがき苦しんだ傷跡を隠すことなく、むしろ「傷跡を見て見て!」といわんばかりの読者アンケートや読者手記は凄まじい迫力があります。芸能人と読者で特集内温度差が大きいように感じますが、これが「幸せな離婚」と「不幸せな離婚」の差ということなのでしょうか。既婚の方もそうでない方も、離婚経験がある方もそうでない方も、人生勉強としてぜひ読んでみてください。今号は、ほかにも万一のときに役に立つ「大地震から家族を守る知識と備え」という企画や、オセロ中島知子について元ジャーナリストで参議院議員の有田芳生や精神科医の斎藤環が分析する「マインドコントロールは誰でも陥る」など、あなたの生き方に容赦なく食い込んでくる記事が満載です!
(亀井百合子)

「婦人公論」

安定のホラーテイストです

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