[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」3月号

「I LOVE mama」で”ふるさと祭り”! ギャルママがお国言葉でハジける

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「I LOVE mama」(インフォレスト)
3月号

 まだ「I LOVE mama」をご覧になったことがないというアナタ、今月号はマジで買いです。大特集は東西美ママのリアル合戦(お国言葉を多用したラブママ的名言が飛び出すテッパン企画)、バレンタイン&節分の料理企画(2月はイベント大好き美ママの隠れアゲアゲ月間)、そしてラブママには珍しいSEX特集もあるようです。数少ない子育て誌らしい企画(冬のノロ・ロタウィルス特集)にも、当たり前のようにナースコスプレのママが登場しています。しかもピンクのミニスカ白衣にガーターベルト! 内容が一切頭に入ってきません! しかし、この本末転倒こそ、ラブママの真骨頂。他のママ雑誌が「子どもが主役」と建前をキメこむ中、圧倒的なオレオレ感を醸しだす「I LOVE mama」。今月もじっくりと拝読させていただきます!

<トピックス>
◎2012美ママの冬ー東vs西オンナの戦い
◎EVERY DAY鍋パ♪
◎おカワな名刺でママ友増やそっ?

■メイクで社会に挑むとは……

 早速今月の大特集「東vs西オンナの戦い」に参りましょう。表紙の「日出ずる国”JAPAN” 北海道から沖縄まで関ヶ原を境に2分割!!」の文字に心がときめきますね。ファッション、メイク、ヘア、料理、収納という5つの項目で東西ママたちが美のバトルを繰り広げています。

 ファッションは「おソロ」「ファー」「アニマル」「安かわ」に分けて対決。1ページ最大12親子が登場するという誌面の有効活用っぷり。「nina’s」(祥伝社)に教えてあげたいエポックメイキングです。そしてそれぞれの親子につけられる秀逸なキャッチの数々。これはできる限りお伝えせねばなりません。まずは西軍から、

「外国の勉強できそうなメンズのカレッジコーデ風なんや!!」
「地元はだんじりで有名でも今日は海外セレブ気取ったで!!」
「毎年夏は琵琶湖で泳ぐヤングなシンママはダルメが似合う」
「ニットポンチョで中関係アウター 岐阜は日本の中央やからね」

 対して東軍は、

「東京出身だけど今はダンナの地元、茨城在住バンビちゃん」
「ママは30歳の赤ずきんちゃん 迷子にならないハデポンチョ!!」
「群馬出身の布袋さんも驚きのロック&スカルの兄弟おソロ~」
「住みやすさナンバー1と豪語する埼玉ではデーハーに着飾るの」

 どうでしょう。文筆を生業にするものとして、筆者はがっくりと膝をつきました。短いセンテンスの中に盛り込まれた、地元情報とファッション、さらに家庭環境まで。「外国の勉強できそうなメンズのカレッジ風」は何ひとつ断言していないにもかかわらず、この破壊力。分かるようで分からない用語のキングといえば「ハンバーグステーキ森のきこり風」ですが、「外国の勉強できそうなメンズのカレッジ風」は完全にそれを超えました。作り手と読者、また読者と読者に深い共通認識があるからこそ、使える荒技ですけどね。

 ファッションだけではございません。その他の対決でも名言至言のオンパレード。メイク対決では

「オーバーラインにしゃちほこ級上向きまつげ★派手カワに盛るのが名古屋嬢ママ流♪」
「昼職OLも夜のちょうちょも下つけまをオフ!目の下メイクを進化させて社会に挑む★」

 など、新たなホットワード(しゃちほこ級)は飛び出すわ、社会へ挑戦状を叩きつけるわ。東西ママの冷蔵庫の中身拝見、常備調味料チェックも興味深い内容でした。西ママ曰く「みそが1種類とかありえへんやろ~」とのこと。東京ドームに行かずとも、”ふるさと祭り”が体感できるラブママ、あれほどふるさと恋しがっていた石川啄木に教えてあげたかったわ~。

■夜のちょうちょ時代を彷彿させます

 さて美ママの”ふるさと祭り”で楽しんだ後は、ラブママ曰く「2012年ブームの予感」という「おカワな名刺でママ友増やそっ?」を見てみましょう。「最先端ママはもうはじめてる!?」らしいオリジナル名刺づくりのアレコレが詰まったページです。

 毎度おなじみアンケートによりますと、名刺を持っていると答えたママが40%、まだ持っていないけど持ちたいと考えているママが69%。「ママ友を作るためだけでなく、大人として持っていた方がいい!」というママも。

 なるほどと思ったのは「ママ名刺のメリットって?」という項目。「赤外線ができないスマホママでも!」「一瞬で連絡先交換!」などに並び、「複雑なちびコの名前が読める!」という効果が。「最近は個性的な名前のちびコがいるから漢字が読めなかったりわからないことも。でもメールや会話の途中で間違えたら超失礼」ってマジすか……輝星稀(きせき)くんも、麗愛來(りあら)ちゃんも、一発回答は相当レベル高いと思うのですが……。

 ママ名刺づくり、ポイントとしては「ちびコの名前はマスト」。名前にはふりがなと一緒に生年月日も記載し、「同じ年齢だね」なんて話題で盛り上がることを期待するようです。「顔もしっかり覚えてもらう」ため、写真も必須。盛りめのプリクラがほぼ別人過ぎて結局顔が判別できないなんて珍事件が起こりそうです。

 注意すべきは「自慢話は入れない!」こと。「ダンナの職業や役職を名刺に入れると、人によっては『自慢?』と感じてしまうことがあるので控えた方が◎」とのこと。普通は入れませんけど、ママたちが夫の職業や年収に関して意外に神経質であることを感じさせる項目です。「鳶の親方張ってま~す」とか、確かについ自慢したくなっちゃいますもんね。

 「お勤めはしていなくても、ママは立派な仕事」とは、リードの一文。賛否両論あるでしょうが、”女はナチュラルボーンに母である”という言説がもはや都市伝説化している今、こうした美ママたちの”ガワから入る”手法は合理的なのかもしれません。筆者自身としては、個人情報の管理云々以前に、自分の顔が入った名刺なんぞ恐ろしくて他人様にお渡しすることなどできませんが。プリントアウトの時点で破り捨てそうです。

 美ママたちの「オレオレ感」が通常より増し増しで、大変読み応えのあった今月の「I LOVE mama」。女の自意識が誌面から溢れだし、まるで3Dのようでした。2012年も、ラブママから”ママというコスプレ”の楽しみ方を勉強させていただきます!
(西澤千央)

「I Love mama」

名刺を持つことで、社会での居場所を形にしたいんだよね

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