【ヤリマン肯定主義】第12回

精神科女医の本で、心と体を満足させるセックスを目指そう

2012/01/04 17:00
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『精神科女医が本気で考えた 心と
体を満足させるセックス』(徳間書店)

 「二兎を追う者は一兎も得ず」ということわざがあります。「同時に2つのものを狙うと、どちらも得ることができない」という意味です。コンパや飲み会などで、「的を絞らなかったがために、結局誰にも声をかけられなかった」という失敗談をお持ちの女性も少なくないでしょう。

 では、セックスにおいてはいかがでしょうか? 心でも体でも満足を得ようとすると、結局どちらも得ることができない……ということは決してないハズです。「心、そして体、という二兎を追って、二兎ともゲットしよう!」という、セックスに対して貪欲な女性にぜひお読みいただきたいのが、『精神科女医が本気で考えた 心と体を満足させるセックス』(徳間書店)です。

 官能的なキスのハウツーや男性を悦ばせるテクニックなど、かなりディープな部分についても触れていますが、やはり精神科医が書いたというだけに、特に取り入れたいのは「心理面でのテクニック」ですよね。

 例えば、「男性をドキドキさせるには、狩猟本能を刺激すべし!」という戦略は、今すぐにでも取り入れられそうなテクニックです。「かつて狩りをすることが仕事だった男性には、生まれつき狩猟本能が備わっています」とのこと。男性は、「チラチラ動くものや光るものを見ると、そこに視線が引きつけられて「アレを仕留めたい!」という欲求に駆られる」のだそうです。つまり、スカートはヒラヒラ系、アクセサリー類も、揺れるタイプのピアスや、キラキラ光るジュエリーが効果的、ということになります。今後のヤリマン活動には、ぜひともヒラヒラ・キラキラで臨みたいものです。

 ほか、「アフォーダンス」という知覚心理学も紹介されています。知覚心理学と聞くと難しそうな印象を受けますが、要するに「椅子を見れば座りたくなる」「ボタンを見ると押したくなる」という心理をセックスに応用してみよう、という試みです。具体的には、人は、ヒモが垂れているのを見ると引っ張りたくなります。もう、お分かりですね? デートには、ヒモで結ぶタイプの服を着ていくことによって、男性はヒモを引っ張りたいという衝動に駆られ、さらにその先の結果まで連想するかもしれないとのこと。セックスしたい男性が来る飲み会には、ヒモ服で挑みましょう! いや、セックスチャンスはいつどこに転がっているか分かりません。そう考えると、毎日でもヒモ服で過ごしたいものですね。ヒモ服を持っていない女性は、「ちょっと力を加えただけではじけ飛んでしまいそうなボタン式のブラウス」などもいいようです。周囲の女性に注意されない程度のものを選びましょう。

 着ていく服が決まったら、次はデートのお店選びですが、なるべく個室のある店を選ぶことが推奨されています。なぜなら、悲しいかな人間は、比較する生き物だからです。「親密になりたい相手といるときは、他者を視界に入れない環境を作り出したほうがいい」そうですよ。

 デートの後は、いよいよセックスです。長引く不況の影響で、ホテルではなく、自室でセックスに至るケースも増えてきました。そのために私も、駅から徒歩20分では男性を萎えさせてしまうとの配慮から、徒歩6分の部屋に引っ越したのですが、部屋に連れ込んでからも気を抜いてはいけません。この本によると、エアコンが効いた快適な部屋と湿気が多く不快な部屋それぞれに被験者を入れ、人物写真を見せたところ、快適な部屋に入った被験者は、不快な部屋に入った被験者より、写真の人物を好意的に評価したとのこと。つまり、人は不快な状態によって気分が悪くなると、その気分に影響されて、対象の評価を下げてしまうのだそうです。自室の掃除や、寝具類の洗濯など、こまめに行ってこそ一人前のヤリマンといえるでしょう。

 セフレもしくは恋人と、継続的な肉体関係を築くには、「アメとムチの法則」も大切だと述べられています。いつも与えてばかりだと、相手に求められなくなる可能性もあるそう。とはいえ、ヤリマン女性にとって、セックス自体を我慢するのは極めて困難です。よって、5回に1回くらいは、フ○ラを行わず挿入に持ち込むのもアリのようですよ。「してもらえなかった飢餓感が、『もっとしたい!』『またあの人としたい!』という次への衝動に繋がるのです」とのこと。もうワンランク上のヤリマンになるには、自分と相手の飢餓感を利用しなくてはいけないのですね。

 今回ご紹介したのは、ほんの一部です。ほかにも、「心を愛撫するテクニック」をテーマに、コスプレからソフトSM、グッズの併用など多岐にわたって解説されています。セックスで、心身共に満足したいという女性にオススメの1冊ですよ。

菊池美佳子(きくち・みかこ)
21歳で処女のままキャバ嬢デビューをするものの、試用期間内に本指名をとれず、東武東上線沿線のキャバクラを転々とする。その後、派遣OLを得て、現在は大人のおもちゃ屋さんのコピーライターとして、ヤリマンの名誉をかけて奮闘中。

『精神科女医が本気で考えた 心と体を満足させるセックス』

「皮膚科医が考えたセックス」とか出てきたらどうしよう

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最終更新:2019/05/24 17:12
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