[連載]平成ろくでなしブルース

バブル時代の栄光を支えに生きる、45歳の独身ニート女性の野望

――幸か不幸か、どんな生き方もアリになったこの時代、ふと気づけばゆるやかに”普通”から転がり落ちている人々がいる。彼らはどうやってこの平成日本を生き抜くつもりなのか。謎多き平成のろくでなしたちのブルースをお届けする。

dame705.jpg

 今回の対象者は、ブランドもののワンピースに身を包み、長い髪が似合う坂口かおりさん(仮名)です。一見すると35歳くらい、それに細くて美形。若いときはさぞやモテたと思いきや……。

年齢:45歳
職業:グッズデザイナー
年収:75万円
住居:実家住まい(埼玉県さいたま市)
家族:父母弟


―――美術大学出身とのことですが、デザイナー志望が昔からあったんですか?

坂口 大学では彫刻科に通ってました。サークルの友達が入社した会社を受けてみたら私も採用されて、美大出身だと言ったのは入社後だったんです。そしたら「キミは絶対、子どもに好かれるから子ども向けのデザイナーになりなよ」と言われて、赤ちゃんやマタニティ用グッズのデザイナーに配置換えさせられました。

―――その頃はちょうどバブル真っただ中ですね。ホントのんきな時代だったんですね。

坂口 そうですね。会社の先輩たちも、自分の感性が磨かれるなら就業中に映画を見ても、どこかに遊びに行っても許される時代でしたね。3年目に一人でデザインを全部手掛けるようになったんですが、ほかの会社を見てみたくて転職しました。

―――次の会社ではどうでした?

坂口 今と違って、赤ちゃんやマタニティ用品には制約があったからもっと面白いものを作りたいという夢があった。だけど、新しい会社では工場に配属されたので、チビ・デブ・ハゲの工場長がデザインに口をはさむのが許せなくなっちゃって。試用期間で辞めて、今は職務履歴にも入れてないです。デザイナーって夢がないとダメですよ。

―――今は何をなさっているんですか?

坂口 8社くらい転職して、現在は契約が終わったので求職中です。バイトか契約社員で探しているんですけど決まらなくて。

―――ちなみにバブル時代は、彼氏はいらっしゃらなかったのでしょうか?

坂口 その頃は、いろんな人と付き合ってました。とにかくバブル時代は、パーティーとかでいろんな人種と付き合うのがファッションだったんですよ。

―――今はご実家住まいですよね。働かなくてもなんとかなるのでは?

坂口 うちは普通のサラリーマン家庭ですし、それに無職の時に買い物したローンが残ってて。貯金もないので親には迷惑はかけられないし、支払いのために働かないといけない。でも洋服を買うのはやめられないんですよね。

―――今はお付き合いされてる人はいるんでしょうか?

坂口 ドイツ人と遠距離恋愛してます。前はスウェーデン人と付き合っていたんですけど、むこうには結婚願望がなかったので別れました。

―――外人が多いですね。ドイツの彼とは結婚する予定は?

坂口 結婚するって彼ははっきり言ってくれないんです。なんでも聞かない限り、何もはっきり言ってくれないのでイライラします。この間も、日本に来ていたんだけどなんにも旅行の計画をしてくれない。「なんで?」って聞いたら私にお金がないのを知ってるから、提案できないって言われた。そう思うんだったら、二人分全額出してくれればいいって思うのに、それもしてくれないんです。

―――それで旅行は、結局どうしたんですか?

坂口 ネットでそこそこいい旅館を予約しました。いくらお金がないといっても、安い宿は嫌じゃないですか? 彼はどこでもいいって言ってくれたんですけど、私はビンボーくさいのは嫌なんです。

―――仕事していないのなら、いっそのこと彼の住むドイツに移住しちゃうとか?

坂口 今まで付き合ってきた人と違って、彼に対して「すごい好き」っていう気持ちがまだ自分に生まれていない。それに、ドイツの彼の家に行きたいって言っても、彼はまだ受け入れる体制ができてないからダメだって言うんですよ。でも、私は彼の面倒をみる運命らしいので。こんなに彼のことを放っておけないのは、過去生で自分の子どもだったのだと思います。

―――か、”過去生”ですか?

坂口 この間行ったインド式占いでも似たようなことを言われてて。前世の過去生では家族だった人が、今世では自分のパートナーになるのはよくあることらしいです。ほかに霊能者系の占いにも行きましたが、やはり同じようなことを言われました。私にはパートナーがいたほうがいいらしいので、結婚はしようと思ってます。

―――いくつも占いに行っているんですね。占い好きなんですか?

坂口 3月の震災後に急に虚無感に襲われて、人生を後悔しているっていうか。今まで何やってたんだろう……。ずっとデザイナーをやってきたけど、本当は自分に向いていないのかもと思ったら、どうしたらいいか分かんなくなっちゃって。もともとこの業界そのものが好きじゃないし。だから今は、恋愛に効果がある携帯を作って売ったりしてます。ときどき、天使からメッセージが来るんですよ。だからこれで起業するのが、私の天職かなとも思ってます。
(カシハラ@姐御)

■今回の迷言:今の彼は前世で自分の子どもだった!

『バブル女は「死ねばいい」 婚活、アラフォー(笑)』

なんか、幸せそうでいいじゃないですか

amazon_associate_logo.jpg

【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます】
年収1,000万円から借金400万円…… 瞬間風速で売れた漫画家の現在
遺産を食い潰し成功セミナーに心酔…… 平成のろくでなし像に迫る
サラリーマンから戦場ジャーナリストになった男の憂鬱



サイゾーウーマンのSNS

  • 「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

関連リンク

関連キーワード

バブル時代の栄光を支えに生きる、45歳の独身ニート女性の野望のページです。サイゾーウーマンジャニーズ(SMAPTOKIOKinKi KidsV6NEWS関ジャニ∞KAT-TUNHey!Say!JUMPKis-My-Ft2Sexy Zone)の最新ニュースのほか、ここでしか読めない裏芸能ゴシップなどをお届けします。女性誌レビューコラムインタビューなども充実! 平成ろくでなしブルースのニュースならサイゾーウーマンへ!