映画『恋の罪』トークショー ブルボンヌ×中村うさぎ

「男社会で働く女は男装のコスプレをする」中村うさぎが『恋の罪』で語る

2011/12/03 17:00
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『恋の罪』トークショーでブルボンヌと中村うさぎがお目見え!

 東電OL殺人事件にインスパイアされた映画『恋の罪』のトークショーにサイゾーウーマンでも活躍中のブルボンヌちゃんが司会をするっていうので行ってきたの。何でもゲストはあの中村うさぎさん! 水野美紀が脱いだ裏話もあるのかしら、楽しみだわ~。

 青山の端にある地下のバーを貸し切った会場に入ってみると、ちょっと一言ありそうな女たちが集まってきたわ~。きゃぴきゃぴOLなんて間違っても来てないの。だって、うさぎさんを見に来る女性ばかりで会場は満員で立ち見も出たくらい盛況だったわよ。ショーは、中村うさぎさんのドキュメンタリー映画『UTAKATA ウタカタ~女王★中村うさぎ「愛のショック療法」』の上映から始まったの。自主映画だけあって、監督とおぼしき女の一人語りイントロがオープニングで、こんなんで大丈夫かしら? と思ったら中身はいつものうさぎさんトークの連発だったので目が離せなかったわ〜。

男は聞きたくないだろう男の本当の姿について話していて、「ふたりのことは秘密にしようっていう情報統制をしたがるのはホストとマルチと宗教だけ」とか、「語りすぎる男は本当にダメ」とか、うさぎさんの本音トークは勉強になるわねぇ。中でも「俺様美学の男はチ○コが小さい」っていう言葉。一番印象に残ったわ~。映画を見ながらこっそり手帳にメモしたの。これは人生の格言にするしかないわね。

 映画が終わって、ブルボンヌちゃんとうさぎさんが登場。うさぎさんは、本当に美人。整形だって言っても、やっぱり美しいものは美しいわねぇ。ブルボンヌちゃんは、いつものように麗しいわ〜。

 「男社会で働くには、女は男装のコスプレをしないといけない」と、うさぎさん。映画『恋の罪』に出てくる女の裏面に男たちはみんな驚くけど、そんなものは女だったらみんな持ってるんだって。それに対してブルボンヌちゃんいわく、「女装でショーやったり、お仕事として自分の中の女を使っていくとプライベートでタチ化していく。外で女を出すと、私生活では自分の中の男が出てくる」って実体験を話してくれたのよ。そうなのよねぇ。みんな社会の中で抑えている部分が裏面で爆発するのよ~。「ミッツもマツコも、女装のゲイは私生活ではタチ」っていうのも面白いわね~。

 ブルボンヌちゃんの十八番のネタ、「風の谷のナウシカ」をパロディーにしたセックス芸も「男が神聖視するナウシカみたいな女を解放してあげたい」って気持ちでやっていると言われて納得ね。そんな話を聞いている最中に、物凄い大きい声で高笑いする女が一番前の列にいたのよ。そこそこ美人でスタイルも良く黒いワンピースのゴスロリ女子。他のお客さんはまともな人ばかり……と思ったら、女ばかりの会場に来ていた数少ない男たちが大変なのよ~。うさぎさんを見に来ている男ってどんなかしら? と思って観察してみたら、一人はコンビニの袋にチューハイの500ml缶を隠し持って飲んでるの。みみっちいわ~!

 すっかりブルボンヌちゃんとうさぎさんのトークの激しい言葉のジャブに酔いしれたの。パンチドランカーのようにもうフラフラ。映画『恋の罪』を見たら女としての自分をもっと理解できる気がしたわ。きっとワタシにも秘められた裏の一面があるのね。女って難しいけど楽しいわね〜。

タテロール高柳(たてろーる・たかやなぎ)
妄想ライター兼OL。一般企業でデスクワークに励みつつ妄想を世間にだだ漏れ中。遊び友達、飲み友達、習い事もしないが自分磨きには余念がない。しかし愛しのダーリンはいまだ現れず。心の友は勝間和代。

『恋の罪』
どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街のアパートで女の死体が発見される。女刑事・和子(水野美紀)は謎の猟奇殺人事件を追ううちに、大学のエリート助教授・美津子(冨樫真)と人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦・いずみ(神楽坂恵)の秘密に触れ、引きこまれていく。事件の裏に浮かび上がる真実とは? 3人の女たちの行き着く果てに愛の地獄が始まる――。

テアトル新宿ほか全国ロードショーで公開中
公式サイト

最終更新:2019/05/21 16:12
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