[女性誌速攻レビュー]「VERY」11月号

「昼間から女口説くのがイケダン!」、リリー・フランキーが「VERY」で熱弁

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「VERY」 2011年11月号/光文社

 現在はネットが普及し、なにもかもに一斉に「ツッコミ」が入る時代。だからかもしれませんが、最近は空気を読むのがうまく、ボケに徹している雑誌というのも少なくなった気がします。そして「VERY」だってもちろん、ファッションや美容ページは普通にタメになっいて、「ツッコミ」余地がありません。というより、むしろ「自己ツッコミ」が激しくなっている感さえあります。というわけで、今月はそのあたりをメインに「VERY」を読み解いてみたいと思います。

<トピック>
◎コ・ジ・マ・メ・セ・ンのもしかしてVERY失格!?
◎今月のイケダン見つけた
◎ボクの好きな人。リリー・フランキー×福山雅治×香川照之

ツッコミのプロ、の真髄を見た

 今月号において「自己ツッコミ」の空気を色濃く感じさせるのが、「VERY」で連載しながらも「VERY失格」とタイトルにつけてしまう小島慶子のコラムです。今月は女性誌によくある「理屈をこねて女の美しさについて語っている記事」を「『屁理屈』の羅列にしか見えない」と的を射た発言をしたうえで、自らの身体的な欠点を羅列し、「まさかの写真集」を出すことへと話題をつなげています。

 写真集では「なんで引き受けたのか、何を考えて撮られていたのか、結局何がわかったのか、エッセイを書きました」とのこと。そして、「『これよりはイケてるかも』と安心するのもよし、『よく恥ずかしくないわね』と眉をひそめるもよし、中年女の不出来な身体を人目はばからずジロジロ眺められるまたとない機会ですから、話の種にご覧いただければ幸いです」と結んでいますが、最後まで読むと、「これぞ屁理屈の極み!」といった感じのまとめになっており、自己ツッコミが完成されているなと感心した次第です。さすが名人芸。

「イケダン」への疑問がリリー・フランキー氏から噴出!

 自己(雑誌自体)への突っ込みは、リリー・フランキーがホストで、福山雅治と香川照之を迎えた鼎談でもたっぷり堪能できます。「VERY」では、ここ数年「イケダン」を推してきたわけですが、この「イケダン」に対して、「ホントにいるのかよ?」と訝しんでいる人も少なからずいるのではないかと思います。今月も「イケダン」のページには、大学病院勤務で見た目もかっこいい上に「共働きで家事は分担してます。掃除が好きで、風呂とトイレは毎日僕がやります」という非の打ちどころのなさを逆にツッコミたくなる旦那さまが登場しています。

 ところがリリーは、対談の冒頭から「『VERY』が最近、『イケダン』っていうのを押してるらしいんだよね」と自ら切り出しているではありませんか。イケダンが何か分からないという香川に対して、福山が「仕事をバリバリこなしながら、家庭を大切にし、奥さんにも愛情を注ぐイケてる旦那さんらしいですよ」と説明する一幕も。それに対してリリーは「そんな女性にとって都合のいい旦那なんていますかね」とばっさり。その上、「俺が思うイケダンってマメな人なんですよ。マメな人ほど、浮気も丁寧にやりますから(笑)。昼間から女口説くようなのが、俺の思っているイケダンですよ(笑)」とこれまでの「イケダン」キャンペーンを真っ向から否定する勢い!

 この「イケダンへのツッコミ」は、「イケダンなんているのかよ!」と思っていた読者をほっとさせる効果もあったのかもしれません。その後もリリーだけでなく、福山によるイケダンとイケダンに夢見る女性への分析が止まりません。

「やっぱり、仕事をバリバリやっててある程度の収入がないとイケダンとは言っちゃいけないと思いますよ。それをなしにしてイケダンを語ると、何かずれてくる」
「女の人がイケダンの話をするっていうのは『お金に寄っていく』という現実的なことは見たくないって心理が働くわけですかね」

 発言を見ると、本質的なことをズバっと言っているのかもしれませんが、それを男性が語ると違う意味を持つのではないか、「VERY」から別の自意識が香ってくるんじゃないかと思ってしまうのですが……。

 そのほか、「女の人の赤裸々な話って、全然ポップじゃないからね」(リリー)、「男性が女性に合わせようとしすぎているのがこの50年なんですよ」(香川)など、考えさせられる言葉が満載です。「VERY」の想定読者ではない、独身女性こそ読んでみてはいかがでしょうか。
(芦沢芳子)

「VERY」

いまさら歌舞伎に挑戦する香川さんこそイケダン!

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