[連載]平成ろくでなしブルース

夢はピンク映画俳優! 親にソープ代100万円を払ってもらった懲りない男

――幸か不幸か、どんな生き方もアリになったこの時代、ふと気づけばゆるやかに”普通”から転がり落ちている人々がいる。彼らはどうやってこの平成日本を生き抜くつもりなのか。謎多き平成のろくでなしたちのブルースをお届けする。

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 今回は映画人を夢見る59歳の元用務員・中島幸一さん(仮名)にスポットを当ててみました。この日の服装は、白いワイシャツにスラックスと普通の服装ですが、顔立ちを拝見するとホリが深く草刈正雄っぽい気も。背は高く中肉中背なので、59歳にしては若く見えます。

職業:エキストラ俳優
年齢:59歳
年収:60万円
家族:一人暮らし

――60歳目前にしてピンク映画に出演しているそうですね。

中島 昔から映画が好きだったので脚本の学校に通ってみたんだ。たまたまそこの講師にピンク映画監督が来てね。現場を手伝わせて欲しいと言ったところ「俳優向きの顔だね。出てみれば」と言われて、あっという間にピンク映画に初出演しました。そこからエキストラなんかを少しずつやっています。

――今は年金を貰ってるんですか?

中島 いや、貰っていません。はっきり言って外食できないくらい貧乏です。貰える年齢になる前に辞めたし、これから貰えたとしても定年まで働かなかったので満額じゃないですよ。

――ちゃんと貰えばよかったのに(笑)。現在の収入のメインは何ですか?

中島 家があるので、せいぜい毎月5万もあれば暮らせるので大丈夫なんです。時々、外人に日本語を教えたりエキストラしたりして稼いでます。以前は、用務員として働いていたんですが、もともと映画の仕事をしてみたくて、その夢が忘れられなかったんです。自分の親父が亡くなった時に、命あるうちにやらないとダメだと思ってきっぱり辞めちゃいました。

――安定職なのにもったいない! 一日のスケジュールを教えてください。

中島 朝起きたら、とりあえずデニーズに行ってシナリオを書く。後は映画を見たり、本を読んだりして映画の勉強をしています。年齢はいっているけど、夢は諦められないし。

――えーっと、結婚していらっしゃらないんですか?

中島 バツは2.5回かな? もともと実家が鉄工所をやっていたのでそこで働いているときに一回結婚&離婚。二回目は結婚目前までいったけど婚約解消事件があって終わり。三回目は50歳過ぎてから結婚して、でも3年持たずに離婚した。なので今は一人暮しだけどね。

――2.5回は結構多いですね。なぜ別れたんですか?

中島 結婚したけどまだ遊びたかったってことかも。それに、用務員って午後4時には仕事が終わるので時間を持て余すんですよ。ソープランドに行ってもひとつの店で終わらなくてハシゴしたりしていた。親父のツケが利いたのでバンバンです。もう自分の給料じゃ払いきれなくて、親父に100万円立て替えてもらったこともありましたね。親父は自分が遊び人だったので、「遊べ遊べ」と歓迎してくれたので相当遊びまくりました。ソープの教育係を頼まれてやっていたこともあるし。「飲む、打つ、買う」は当たり前。一番激しいのは「買う」だったねぇ。

――最近、「買う」方はどうですか?

中島 お金がないから全然行ってない。今はそれに病気が怖いね。昔は、治らない病気はなかったので天国みたいだった。興味はないわけじゃないけど行く気がなくなった。でも、不思議とそういう店に行かなくてもモテて困らないから、年がいって余裕のあるちょい悪親父のほうがいいのかも。

――ちなみに、どんな方が好みなんですか?

中島 外人がイイね! まず外人は、こうバーンと出るとこ出てるし。いやもう、外人は痩せててもヒップはあるし胸は大きいしサイコーですよ。金髪で白人なら言うことない(笑)。

――千昌男みたいですね。それじゃあ、再婚する気もある?

中島 まだまだありますよ。もちろん、外人が好きだから外人がイイね! 電車の中でも好みの外人がいるとマメに声かけてます。伊達に若いころ銀座で毎日ナンパ修行していたわけじゃない。昔取った杵柄をフル回転してますよ。

――懲りないですね(笑)。これからどうしたいですか?

中島 最年長ピンク映画俳優になろうかな。監督と役者を兼任している人がいるのでなかなか最年長は難しいけど。酒もタバコもきっぱり全部辞めて長生きすれば叶うかもしれないし。外人と結婚だって全然諦めてない。人生、死んだら終わりだからね。だから、貧乏だ馬鹿だと言われても、どうしようかは人の勝手だよ。

今回の結論:映画よりも女遊びに夢中になっちゃった
(カシハラ@姐御)

『日本映画ポスター集 ピンク映画篇 [単行本]』

ソープ教育係って実在するんだ!

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