[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」11月号

ギャルママ界の「ママ友地獄」の扉を開いた、「I LOVE mama」3周年記念号

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「I LOVE mama」2011年11月号(イン
フォレスト)

 「ママ×ナッツ×アゲハ」から生まれた「I LOVE mama」、今月号でめでたく3周年を迎えます。元ヤン・元ギャルのママたちが、妊娠・出産をきっかけに家庭や家族に回帰する”奇跡”の雑誌。ちびコ愛のためなら爪に火をともすような生活も笑顔で乗り切り、ダイエットのためなら絶食断食もいとわない、危ういほどまっすぐな美ママたちに寄り添い続けています。毎月、飛びきりポップな節約法とファンキーなメークテク、心打たれるツラバナを届けてくれる「I LOVE mama」。3周年記念号は初の付録(豹柄トート)付きで気合いも十分。めくるめくギャルママの世界へ、今月も貴女をご案内致します。

<トピックス>
◎新生美ママの秋ALLリニューアル計画!
◎実録!!産後ガチダイエット★
◎美ママとちびコのハロウィン2011

和室を「大人かわいく」しようとする感性

 春夏秋冬、季節毎に変化を求めるのがラブママたちの性。今までにも「春はふんわり盛り」「夏はアゲアゲ盛り」などメークやヘアをコロコロとプチリニューアルしてきました。ただその内容は「アイラインが2ミリ短い」とか「つけまがひと束多い」とか一般人が見てもその差がほとんど分からない、正に匠の世界。今月は秋のリニューアル企画として、インテリアやファッション、ヘアメークの秋バージョンを一挙紹介しています。

 今回はいつもの100円均一、ドン・キホーテが若干鳴りをひそめ、代わって台頭してきたのがニトリとIKEA。「ニトリはマジで使える!!」と、大小さまざまな籐のカゴを大量投入していたママ、IKEAのピクチャーフレームを使ってオリジナルの「カフェっぽい壁飾り」を作っていたママ、この秋もラブママたちの「ぽくね?」戦法は健在です。和室を「大人かわいくしたい」と、両面テープで長押にレースを貼りつけているのを見て、ド和室だった実家の部屋に胸を痛めていた中学時代を思い出し涙する人は少なくないでしょう。ママたちは少女のころの純な感性を失っていないのだと思いました。

秋の仰天2連発

 今月のブックインブックは「ヘビロテLOVEにぎり―autumn ver.」と題して、さまざまなおにぎりレシピを紹介しています。もはや食べ物に見えないやり過ぎキャラ弁、ご飯との相性が悪そうなスイートおかずなど、某大型掲示板の既婚女性板に全力で追及されそうな料理ページを展開していた「I LOVE mama」が、ここ最近はすっかり煮っ転がし系のレシピに終始。しかし、今月はやはり3周年記念号だからでしょうか、在りし日を彷彿とさせるようなぶっ飛んだおにぎりレシピが誌面を飾っています。

 おにぎりの上にケチャップを塗りたくってグリルで焼く「ケチャップソースの焼きにぎり」、おにぎりの周りにコーンがてんこ盛りされた「にんじんコーンでイェイイエロー」はまだまだ序の口。甘栗をご飯で包み、揚げた素麺をイガのように刺しまくった「秋の名物イガイガイガグリ君」、軍艦巻きの上になると、チャーシュー、ネギ、チキンラーメンをトッピングした「飲み明けにパクっとラーメンにぎり」、極めつけはもち米に砂糖を加えて握り、オレオミニで取り囲んだ「オレオのスイーツチョコにぎり」。

 おにぎりで驚いたら、次は毎年恒例のハロウィーンページ。年中無休でコスプレしているように見えるママたちですが、「年に一度のハロパ(※ハロウィーンパーティー)はやり過ぎ上等」と、この日はさらに現実を忘れ盛り上がる様子。オレンジバルーンでバストを覆った「パンプキンウィッチ」、へそ部分が丸見えの「スーパーウーマン」、その他、セーラームーンやらセクシーポリスやらアメリカンチアガールやら……物心つかないちびコがトラウマになりそうな強烈仮装の数々。「ママサー(※ママサークル)の主役もパパのハートもドンズバで奪い去る、最強コスチューム」のキャッチに偽りナシでした。

「愛」や「金」で解決できない、”ママ友”という難問

 最後に、オレオにぎりとは別の側面で「I LOVE mama」らしい企画を見てみましょう。「ママ友のホンネ暴露大会」。そういえば、「ママサー上等!ママ友万歳!」的な切り口のママ友企画はよく目にしてきましたが、ホンネ系は今まであまりなかったですね。

 アンケートによると、ママ友の人数で最も多かった回答が「10人以下」で36%。知り合ったきっかけも「出産前からの友達」が最も多く30%。ママ友を作る理由は「相談相手として」が40%を占めます。ママの悩みはママしか分からないということでしょうか。しかし、付き合いが深くなるけどトラブルも多くなるのが女同士の常。「こんなママは絶対にイヤ!!」の回答で多かったのは「マナーが悪かったり常識がない人」「子どもをしからない人」。ラブママたちのコンサバティブな一面が垣間見れます。

 次ページには普段言えないママ友へのホンネがズラリ。「私の周りのママ友たちはノリがヤバい★ ママ友が集まれば”あやまんジャパン”を全力で踊る♪」という牧歌的なご意見は少数派。「ママ友との付き合いで大事なことは”話を合わせるコト”。ニュースやゴシップ記事などチェックしておいて損はない」「ちびコに注意するときなんかはよ~く言葉を選んで、超考えて注意しなければならないし、下手に怒れない。イヤな思いをさせないコトって結構難しい」などは部下との付き合いに悩むサラリーマンのようです。また「ミクシーとかで知り合ったママ友だとどこまで踏み込んでいいか不安になる」「ママ友のちびコが悪いことをしても本気で怒れない……。ココロの中でイライラを抑える」など、距離感に悩むママ多数。その結果「”ママ友=友達ではない!!” 必要以上に関わろうとする、スゴく親切、うわさ話をネタにするママ友には特に注意した方がいいですよ」という境地に達するのでしょう。「主婦は”楽”」と言う人は、プライスレスな関係がいかにめんどくさいものかを知るべきだと思いました。金銭という報いのない「仕事」は、しんどいものです。

 今月は久々にその底力を見せつけた感のある「I LOVE mama」。ぶっとびにぎり、やり過ぎ仮装、ドロドロママ友地獄……それでも「生きて行く」美ママたち。健気でまっすぐで思い込みが激しくて、割と他人の意見に左右されて傷ついて悩んで、そんなママたちを見ていると愛おしくて抱きしめたくなります。望まれてないですけどね。「たまひよ」(ベネッセ)の”普遍性”とも「VERY」(光文社)の”排他性”とも異なる特殊なママたちの世界を、これからも負い続けたいと心を新たにした3周年記念号でございました。
(西澤千央)

「I Love mama 」

あやまんジャパン踊る女って、友達になれないわ~

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