[女性誌速攻レビュー]「STORY」10月号

スタッフが濃すぎて、「STORY」のファッションページが頭に入ってこない!

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「STORY」(光文社)2011年10月号

 KAT-TUNファンに吉報! 今月の「最旬王子様ファイル」にKAT-TUNの中丸雄一クンが登場です。9月から始まる新ドラマ『ラストマネー~愛の値段~』(NHK)に出演する中丸。記者会見で共演する伊藤英明から「人畜無害」と評されるも、「もちろん僕はいい意味にとらえています(笑)」とポジティブ。せっかくの単独でのインタビューにもかかわらず、「この夏はひたすらスイカを食べてます。中3でもらった初給料で買ったのも丸ごと1個だったくらい、大好き」とまさかのスイカ推し。KAT-TUN随一の家庭的なたたずまいからメンバーに「体からおばあちゃん家のにおいがする」と称される中丸氏ですが、そのせいか「STORY」でも「とつとつと話す中に意外なおかしみが隠されているのが中丸的味わい。うんと先だが、笠智衆のような枯れた名優になった姿が目に浮かぶのは、私だけだろうか」と謎のまとめられ方をしてましたよ。おばあちゃん家のにおいのする笠智衆……って単なるおじいちゃんじゃん!

<トピックス>
◎大特集 もう一度「女」を始めるための、カジュアルです
◎働く40代の服は、もっとコンサバでいい
◎9.11を生き抜いた私から、3.11後に生きるみなさんへ

■祈・チャンピオンベルト復活

 今月の「STORY」は”コンサバ”一色。まず登場するのは、昨年話題をさらったドラマ『セカンドバージン』(NHK)のカリスマスタイリスト、西ゆり子さんが指南する「働く40代の服は、もっとコンサバでいい」です。西ゆり子さんは、これまた話題の『名前をなくした女神』(フジテレビ系)のも担当されていたお方。ページを拝見すると、なるほど、るい(鈴木京香)やレイナ(木村佳乃)が着ていそうなシルクブラウスやタイトスカート、ノースリーブワンピースなどがずらり。「STORY世代の働く女性は、会社の中では、もう立派に”大人”としての存在。外見にも自信と責任を持つべきです。だから”流行”よりも”美しさ”にこだわるべき」とは含蓄あるお言葉。40代女性が自分らしさを追求するアイテムとして、「エッジの効いた太ベルトやアニマル柄」も挙げてますよ。懐かしの”チャンピオンベルト”復活の日も近いのかもしれません。

 若干毒気が抜かれがちな最近の「STORY」で、ひとり「脂多め、味濃い目」の気を吐いているのが、ファッションディレクター干場義雅氏。コンサバ企画2つ目は、干場場氏と、「STORY」の表紙を担当するスタイリスト栗原登志恵氏がそれぞれのコンサバスタイルを提案する、「エロサバvsトシサバ十番勝負」。

 干場氏の「イタリア人よりもイタリアーノと呼ばれている」「ちょいワルオヤジブームの立役者」というプロフィールだけで、背脂をチャッチャと投入された気分になります。その淡麗な容姿をご存じない方は、どうぞ「EXILEに加入したクリス・ペプラー」というイメージでご覧下さい。ミラノ在住5年の栗原さんも、「とびきりおしゃれな天童よしみ」風の素敵キャラをお持ちですので、このふたりが対峙した空気が面白過ぎて肝心のファッションが全く頭に入ってきません。そもそもこのご時世に「イタリア万歳!」と声高に叫べるのは、このお二人かキングカズ(三浦知良)くらいしかいません。「後世に伝えたい、『STORY』の原風景」という意味で、非常に趣深いページでありました。そうそうコンサバでした。コンサバがキテるみたいですよ~!(やっつけ)。

■今語られる「9.11」

 未曾有の大災害からもうすぐ半年。日々あの時の絶望や恐怖から気持ちが遠ざかりつつあることを実感されてる方も多いのではないでしょうか。連載「私たちのCHALLENGE STORY」では、「9.11を生き抜いた私から、3.11後に生きるみなさんへ」と題して、アメリカ同時多発テロで人生が激変した女性たちの「今」が語られています。

 「9.11」の2度のアタックで夫を亡くした主婦、隣のビルから命からがら逃げ出した会社員、現場で取材していた記者……それぞれの立場から見える9.11は、表現こそ違えど、「生きる地獄」。「当時は涙も出ませんでした。悲しさより、ただただ、これからどうやって生きていこうかと憂うばかり」とは、夫が2機目が直撃した南棟82階に勤務していた女性。心配されれば「憐れんでほしくない」と突っぱね、強いと言われれば「そんな簡単じゃない」と反発する。矛盾を抱えたままひたすら仕事に励んだと言います。この女性が本当に泣くことができたのが、あの東日本大震災。瓦礫の中家族を探す人、悲しんでる子どもたちを見て「たがが外れたように、電車を待つホームで、仕事をしている机の前で、考えることなく突然嗚咽が止まらなくなってしまったんです」。

 夫の海外勤務でN.Y.に移住した妻、きっと周囲から羨望の的だったのではないでしょうか。そんな憧れの地、アメリカが目の前で崩れ去る。大切な家族や友だち、社会的信念やステイタスが壊れていく。3.11と違うのは、人間同士の憎しみから生まれた悲劇だということ。片や共に暮らし恩恵も受けてきた海の反乱。片や希望の地・アメリカからの思いもよらぬ裏切り。10年たってようやく語れるようになった言葉は、現在暗中模索している私たちにひとつの道筋を与えているように思いました。継続的に被災地支援を行っている「STORY」だからこその、胆力あるページでした。

 9.11ページを担当されているライターさんも、当時ダンナさんの仕事でN.Y.にお住まいだったとか。どうりで、臨場感のある原稿です。と同時に、「STORY」ってやっぱり「STORY」な方たちが作ってるんだなぁとあらためて痛感したわけで。筆者の周りには2回も3回も結婚してるライターはいても、駐在員の妻を経験したライターなんていませんもの。生まれ変わったら、世界の中心で「イタ~リア」と叫べるライター、いや素敵な奥さんになりたいと願わずにいられない「STORY」10月号でした。
(西澤千央)

「STORY」

事務所さん、「ボイパのできる笠智衆」としてゆっちを売り込んで!!

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