『愛という名のスクープ』刊行インタビュー

恐縮レポーター梨元勝さん、家族が明かした秘密と素顔

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『愛という名のスクープ』(講談社)

 2010年8月に肺がんのため亡くなった芸能レポーター・梨元勝さんの妻・玲子さんの著書『愛という名のスクープ』(講談社)が発売された。「恐縮です!」を合い言葉に、マイク片手の突撃取材がお茶の間に親しまれていた梨元さん。華やかな芸能界の裏側を取材する「芸能レポーター」として活躍した夫を献身的に支えた玲子さんが、ワイドショー時代の知られざる秘話、娘でタレントの麻里奈との確執、闘病生活で生まれた家族の絆を克明に綴っている。

 同書では「正真正銘のワーカホリック」だった梨元さんの家庭での姿や、就職からたった1カ月の玲子さんを、半ば強引に退職させてしまったプロポーズなど、知られざる素顔も振り返っている。「うちは特殊な家庭だった」と話す玲子さんだが、仕事依存症ながらもプライベートを大切にする夫の姿は、実はどの家庭にも当てはまることなのかもしれない。

■家族だから聞けるスクープ第一報

――著書では、梨元さんとの出会いから闘病生活に至るまで細かくエピソードが綴られていますね。

玲子さん 芸能界で何か事件があった日は、だいたい梨元と約束事をしていることが多くてよく覚えているんです。克美しげるさんの事件(愛人の女性を殺害した事件)だとか、後藤次利と木之内みどりさんがロスの逃避行から成田空港へ帰って来るという情報が入った日だったり。

――家族の京都旅行の時は、仕事現場からなんとか時間を合わせようと『点と線』状態だった。

玲子さん どうしても家族旅行をキャンセルしたくなくて、時刻表を持って「こうすれば合流できる!」と東京の記者会見と京都観光を両立させる方法を編み出していました。自分が松本清張になったみたいに自慢気でしたね。でも、約束事をしてすんなり行けたというのは本当にないんです。

――予定がキャンセルになるときは、必ず連絡はありましたか?

玲子さん 必ず電話してきましたね。理由も詳しく説明するので、第一報に近い形で情報が入ってきました。新しいスクープが入った時は娘にも「お友達に教えてあげなさい」なんて言ったり(笑)。

――事情通の梨元さんだから許されることですね(笑)。

麻里奈さん よく友達に「旬のスクープはなに?」「最新情報は?」と聞かれました。でも、だんだんネットが普及して来ると、その情報はもう知ってたりして。

――梨元さんは週刊誌の記者からテレビの世界へ、そして最終的にはネットを使った情報配信に力を入れていましたよね。

玲子さん 出演するテレビ局がどんどん変わっていっても「これがダメなら次へ」と、新しい物をよく見つけるなぁと思ってました。仕事を辞めるときは事前の相談はなく、決めてしまってから私には言ってましたね。でも「食べていくのは心配ないから」「また次の仕事をするから」と。仕事してるのは本人だから「あなたの好きなようにすればいいんじゃないの」というのは一貫してありました。文句を言う筋合いもないし、一番大変なときにこそ付いて行くのが女房かなと思ってましたね。

■女の人のカバンを見るのが好き!?

――玲子さんは、夫が「芸能レポーター」という異色な職業で不安はなかったですか?

玲子さん 私の家族は公務員が多いので、ひとりくらい変わってる人がいてもいいかなと思ったんですが、まさかこんなに波乱万丈だとは思いませんでした(笑)。

――梨元さんは芸能だけでなく、ダイアナさんの取材などもされていましたよね。

玲子さん そうなんです。どうしても芸能レポーターという印象が強いんですが、政治系の取材もしていました。「テレビをやりながら書くのは大変だけど、両立しなよ」と言われて、レポーター兼記者という感じでしたね。尊敬していた立花隆さんが「ジャーナリスト」と『絶筆 梨元です、恐縮です。』(展望社)の帯に書いてくださって、主人もうれしかったと思います。

――政治記者の経験もありながら、芸能というジャンルに行って才能が開いたという梨元さん。元々が芸能好きだったんでしょうか?

玲子さん 芸能もそうだし、調べたりするのも好きでしたね。母親とか、女の人のバッグの中を見るのが大好きって言っていました。

麻里奈さん ちょっと変な好奇心ありましたね。

玲子さん 演劇をやってたからか、女装するのも嫌いじゃないと言ってました。でも、その好奇心は後々の仕事に活かされてるんじゃないかと思います。興味がなければ、そこまで調べようという気にはならないですから。

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梨元さんが生前気に入って座っていたというソファで
伺いました

■娘の歯に発信機を詰め込もうと……

――本には、麻里奈さんに火野正平さん、羽賀研二さん、伊集院静さんの3人の写真を見せて「こういう男には気をつけなよ」と麻里奈さんに語っていたという話が載ってますね。

麻里奈さん 私が小さいころだったので知らなかったんですが「プレイボーイ」と言われる人の顔写真を壁に貼っていたそうです(笑)。

玲子さん あと、歯に発信機をつければどこにいるか分かるからって。小さい頃にやれば分かんないからと。

麻里奈さん 恐ろしい! 今、入ってないよね(笑)?

――心配するような男性を多く見てきた職業病からでしょうか(笑)。親子間で衝突した時期もあったとも。

玲子さん (梨元さんと麻里奈は)性格が似てるんですよ。

麻里奈さん 思春期、中学1年生くらいの頃は、父とうまく接することができなくて。留学してこの仕事を始めて、お父さんの仕事の大変さが分かってからはケンカが少なくなりました。

――梨元さんは娘さんも芸能レポーターにさせたかったそうですが。

麻里奈さん 父を近くで見ていて「心が強くないとできない仕事だな」と思ってました。私は華やかな表舞台の芸能界に憧れていたので、なんで”裏”にいかなくちゃいけないんだという思いもあって。

――娘さんの恋愛や男性関係について詮索はありましたか?

麻里奈さん たまにご飯食べてる時とかに「彼氏いるのか?」と小さい声で聞いてきました。一回も紹介できる相手がいなかったので、それだけは心残りでしたね。

■恋愛映画が苦手、家では裏話も

――お忙しい日々のなかで、いわゆる”団らん”の時間などはありましたか。

玲子さん 芸能ニュースの解説や、裏話をしてくれるときもありました。

麻里奈さん 浜崎あゆみさんとTOKIOの長瀬智也さんが付き合ったときも、報道される前に教えてくれましたね。

玲子さん 昔、香港でメリーさんと森光子さんにお会いしたこともありましたよ。そう言えば、主人がジャニー(喜多川)さんと新幹線でバッタリ会ったら、ジャニーさんが次の駅で降りてしまったって言ってました(笑)。

――ジャニーズとは犬猿と言われていた梨元さんですが、すごいバッティングですね。

玲子さん テレビで思い出しましたが、主人は恋愛モノだとうるさくて、一緒に見られなかったんですよ。映画を初めて一緒に見に行ったとき、隣で「こんなにうまくいくはずはない」とか「これはヤラセだ」って。ブツブツうるさいんですよ。「ドラマにヤラセもなにもないでしょう!」と。

――「普通のお父さん」みたいな一面もあったんですね。離婚を怖がっていたそうですが。

玲子さん 結婚当初はいつも原稿用紙に手紙を書いて枕に置き、「今日はこういうことがあったよ」と書いてました。でも、主人はそれに対してなんの返事もなくて。それで、本にも書きましたがある時に「結婚とはなんですか?」って書いたんです。これには主人もかなり慌てたそうですね。

――玲子さん自身、すれ違いの生活で離婚を考えたりはしなかったんですか?

玲子さん それはなかったです。「この人は私がいなくなったらひとりになっちゃうんだ」と思ってましたので。結婚したときに「どんなにケンカしても別れるのだけはやめようね」って言ってましたから。今も活躍中にレポーターの方の結婚式で「芸能レポーターの妻としての心得」を聞かれたときに「期待しないことです」と言ったら、それは効いたみたいです。

――この本は「芸能レポーターの妻」ではなくとも、共感できる部分が必ずあると思います。

玲子さん この本を読んでくれる方にも、家族ってちょっとしたキッカケで見直せることができるんだなって、それぞれの家族の在り方を感じてもらえると思います。これを書きながら、自分なりに「とても良い家族だったんだな」と思えました。私にとっても大切な1冊になったので、皆さんが「家族の愛」について少しでも考えてくれたらうれしいですね。
(取材・文=田邊直哉)

『愛という名のスクープ』(講談社)1,470円

昨年の夏に肺がんで逝去した突撃レポーター・梨元勝夫人による手記。がん宣告から始まった闘病生活、入院生活により皮肉にも強まった家族の絆――。芸能事件と表裏一体に送ってきた梨元さんの私生活を夫人が鮮やかに記す。

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