[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」10月号

女子高生で母に……「I LOVE mama」に見る若ママの光と影

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「I LOVE mama」2011年10月号(イン
フォレスト)

 「たまひよ」(ベネッセコーポレーション)よりリアルで、「小悪魔ageha」(インフォレスト)より生活臭がある。イマドキのギャルママたちの生活に寄り添い続ける「I LOVE mama」(同)、合い言葉は「ちびコへの愛とメイクは盛り盛り、家計と体重はサゲサゲ」。ミッキーマウス型のぶり大根を作ったり、オール100均でフルメイクしたり……「I LOVE mama」から垣間見える美ママたちの日常は、素直で健気で時に危うい。そしてこの雑誌の最大の見せ場は、元ヤンチャなママたちが振り返る、刹那自叙伝です。今月はなんと! JKママ(女子高生ママ)と若ママのツラ話(ツラい話)特集。みなさん、ラブママ夏の終わりのハーモニーに耳を傾けましょうね! その前に今月のラインナップを。

<トピックス>
◎美ママは今日からズボラ主婦になる
◎美ママのための美乳How to make
◎美ママ的韓流NAVI

■「すて奥」VS「ラブママ」の仁義なき戦い

 今月の大特集「ズボラ主婦でごめんなさい(はあと)」を見てみましょう。「家事も育児もオシャレも200%楽しむ 今ドキ美ママは手抜きがお上手」ということで、1.包丁を使わないクッキング、2.時短家事テク、3.断捨離的節約術の3つの柱で、「楽して得する」家事あれこれを追求しています。「NO! 包丁クッキング」でさっそく登場する、ハート型おにぎり、くまちゃん型こんにゃく、お星様型サトイモに「ラブママらしいわ~」と感動。大好きな餃子の皮(餃子には一切使用せず)は定番のミニピッツア、ひき肉を挟んで焼きサモサなど可能性無限大。「切干大根でかさ増ししたつくね」に至っては涙が出てきました。ラブママは乾物がお好き。

 時短家事テクでは、100均グッズをフル活用。パーカー専用のハンガーなら水分が溜まって乾きづらいパーカーのフード部分も速乾、シンクに引っかけるごみ袋ホルダーで生ごみを速攻処理、メニューを考えるのに疲れたら100均の混ぜるだけ焼くだけ調味料で楽々クッキング~。さすが100均に日参する美ママたち。また、「ゴミ袋に敷いておくビニール袋」や「クイックルワイパーのシート」は3~4枚重ねづけすることで、「取り替えるのがラクチン」とのこと。「排水溝には野菜の梱包ネット」「溜まって困るDMはティッシュの箱がぴったんこ!」など貧乏臭い……じゃなかった、昭和のおばあちゃん的アイデアもてんこ盛りです。もちろん、家事中は全員つま先立ちで美脚のジョジョ立ちです!

 現在、最強主婦雑誌と呼ばれている、「すて奥」こと「すてきな奥さん」(主婦と生活社)に一歩も引けを取らない、節約・手抜きの手法がページを埋め尽くしていました。登場する美ママたちが、企画とは何ら関係のない動物コスプレをしていたのは「ウチらすて奥さんとは違うし!」ということなのでしょうか。猫耳つけて洗濯物干しているのは、シュールを通り過ぎて哲学的ですらありましたよ。

■JK(女子高生)で母になる理由

 いよいよ「JKママ&若ママのそれぞれの選択」を見て参りましょう。10代で子どもを産んだママたちが、人生のターニングポイントについて語っています。14歳で妊娠したリアル「14才の母」も登場。14人の若ママのうち、半分がシンママ(シングルマザー)です。「JKでも中退でもシンママでも既婚でも、今幸せなのは愛するちびコがいるから♪ 『少し早いけど産んでよかった』とJK時代に出産を決意したママたちが送る、光と影の物語★」というように、現在はちびコとともに充実した日々を送っているママたち。

「中学の頃の私はヤンチャで、先生に迷惑かけるコトも家に帰らない日もしょっちゅう。将来のことを考えるどころか、高校受験もせずに好き放題遊んでいた(17歳シンママ)」
「学校が終わったら私服に着替えて、友達と健康ランド♪ か~ら~の~、カラオケで騒いでガストで寝泊まり(24歳ダンナあり)」

 など、ママたちは一様に自由奔放な日々を謳歌していたようです。中には妊娠8カ月までまったく気付かず、東京ディズニーランドのジェットコースターに酔って吐きまくったのがきっかけで妊娠発覚(18歳ダンナあり)なんてツワモノのママも。

 ママも若けりゃ、パパも若い。彼と別れて直後、妊娠が分かった17歳のママは「『本当にオレのコ?』って疑われるのが怖くて」妊娠したことを告げられなかったり、実際に「オレの子じゃなくて、お前が他のヤツとヤッて作ったんだろ? オレは子どものできない身体だって言われたんだよ!!!」なんて信じられないことを言われたママ(21歳シンママ)も。お金の問題、夫の暴力などで早々と別れを決め、ひとりで育てる決意をしたママが多いのも頷けます。

 しかしどんなひどい状況だろうと、彼女たちに「産まない」という選択はないんです。仕事をしない彼に嫌気が差し、離婚を決意した19歳のシンママは、産後パニック障害に。出産費用を稼ぐために大きいお腹でバイトをかけもちしていた17歳のシンママ、「当時の私はまだ16歳。妊娠出産、そして育児がどれだけ大変なコトで、お金がどれくらい必要だってことも想像できないほど、どーしーよーもなく子ども(だった)」。

 「どうして産むのか?」という問いの答えは、とある17歳のママ(ダンナあり)のこんな言葉にありました。「ただ、妊娠していることがうれしてく幸せで仕方なかったんだよね」。JKママ&若ママたちは、学生の本分であるはずの勉学には勤しまず、親に養ってもらっているのにその存在は完全に無視し、自分本位で享楽的な生活を送っていた――その点に関しては全く否定はできません。しかし子どもなんて産まない方が、ずっと享楽的なままでいられるかもしれないのに、若くして母になりたがるのには、「うれしくて幸せで仕方ない」という感覚を妊娠することでしか味わえなかったということなのでしょう。「好き勝手にやってたけど……心のどこかで淋しかった」なんて日曜昼下がりの安っぽいドキュメンタリーみたいですが。

 子どもを産もうが産むまいが、「自分」なんてものはそう簡単には変わらないですよね。変わったような気がするだけ。宗教と一緒です。むろん、ちびコは自己啓発の道具でも手段でもなく、社会をちゃんと生き抜いて行けるように力をつけてあげなくてはいけない対象。少なくとも未成年で家出を繰り返すような子どもにしてはならない(と思いながら)子育てしなければならないと思います。そうする自信と覚悟はあるのだろうかと、いや、自戒の念も込め、考えさせられる晩夏の号でありました。
(西澤千央)

「I Love mama」

そもそも避妊は……?

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