[女性誌速攻レビュー]「an・an」8月3日号

まっとうな”女の幸せ”を説く小島慶子が浮いてしまう、「an・an」ハッピー特集

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「an・an」(マガジンハウス)8月3
日号

 「ハッピー」というワードが付いている物事は疑ってかかれ、というのは現代を生き抜く知恵のひとつとして知られていますよね。ブログタイトルやメールアドレス、各種アカウント、ペットの名前に「ハッピー」が使われているか確認しておけば、人間関係の距離感を間違えずに済みます。それなのに、今号の「an・an」の特集は「私のプチ・ハッピー術」。すでに危険なニオイがプンプン。ちなみにGoogleで「ハッピー」を検索すると1億400万件ヒットします。「ハッピー ブログ」だと5,370万件。ハッピー世の中にあふれすぎ! そんなおびただしいハッピーの中から、「an・an」は速攻でハッピーになれる情報を紹介するらしいのでチェックしてきましょう。

<トピックス>
◎心理テストで診断! 今あなたに必要なハッピーは?
◎存在自体がすでに罪♪ かわいすぎる動物プチ写真集
◎ミュージカル テニスの王子様

■ハッピーは幸せとは別腹

 特集をざっくりまとめると、「ハッピー」という大風呂敷にショップ情報やマンガ情報など小ネタを詰め込んだ内容。シューアイスがおいしい、マンガが面白い、肉がうまい、Twitterが面白い、だから幸せ~って言ってるだけの企画のどこが「速攻でハッピーになれる」のか……。紙をこするといい匂いがする仕掛けでもしてくれたら気が利いてるのに。浮ついた企画の中で異色だったのは、稲垣吾郎×小島慶子の「女の幸せって何!?」対談。真理をズバズバ語っているので、一部を抜粋して紹介します。

「”幸せ”とは、人に語れるようなドラマでなくてはいけないという思い込みがあるのかもしれませんね。テレビの中で、お金をかけて必死に作られた”語れる幸せ”がモデルになっていて。絵になることが幸せだという思い込みからは放たれるべきです」

 思わずゴローちゃんも「わーー!! きたーーっ! すごい! その通り。」と絶叫。瀬戸内寂聴先生のセリフみたい。しかもメディアで仕事して憧れの対象にならざるを得ない人間がそれを言い切ってしまうなんて男気ある~。でも、ハッピーと幸せは「カワイイ」と「美しい」くらい「an・an」読者にとったら別モンで、小島さんがいくら幸せを説いても「ハッピー」脳にヤラれちゃってる女子には言葉が届かないんじゃないかと残念な気持ちになりました。

 先号でやっていた「キスしたくなる唇」ネタを今号でも6ページで展開しているのにビックリ。先号はジーマのタイアップ、今回は資生堂マキアージュのタイアップとどちらも広告なので突っ込むのも野暮ですが、キスとハッピーのこじつけが豪腕なので見逃せません。唇のふれあいで脳が幸せになる、”美唇”を手に入れたら女の子はもっと幸せになれる、とかなんとかかんとか。「毛先15センチでカワイイは作れる!」とか言ってる某シャンプーのCMと同じベクトルですね。ノリだけですっからかんのこれら言葉に乗っかる女子はどれだけ多くいるんでしょうか。

■「JUNON」かよ!

 第二特集はお笑い芸人。好きな芸人、抱かれたい芸人、イケメン芸人ランキングは分かりきったメンツ揃いなので皆さんが脳内で思い浮かべた人たちで間違いありません。ランキングのあとは平成ノブシコブシとスリムクラブのインタビュー、業界人の座談会と続き、お笑いライブ情報で終了。読んで誰が得をするのか、という企画の中途半端感はもはや「an・an」節と言っていいでしょう。南海キャンディーズの山ちゃんは軟弱キャラだけど実は硬派で、フットボールアワー後藤輝基が業界内人気1位なんだ~と軽く流しました。

 続いてスペシャル企画「ミュージカル テニスの王子様」緊急シューティング。そっち方面に興味がない人間を完全に放置する暴挙で、10ページに渡るグラビアが展開されます。そりゃ、以前にテニミュ入門みたいな企画をしていたけど、それで今度はいきなりグラビアって……。そのグラビアも、撮り下ろした写真をわざわざイラスト加工に仕上げている謎の手のかけよう。もともと二次元のマンガを三次元でミュージカルにして、それをまた二次元に還元、とネタを捏ねくり回しすぎて、どこに着地したいのか見えなくなってる感ありあり。もうストレートは投げれず、変化球勝負で戦うしかないようです。

 それにしても、今号の後半はまるで「JUNON」(主婦と生活社)。前半のハッピーを支持する層と後半のJUNONを支持する層がまるっきりかけ離れていそうです。そんなことを考えながらボーッとページを捲る手が止まったページは、激しい女装二人組(メイクはドラァグクイーン風)の写真が掲載された「恋の事ならおネエ占い」という広告ページでした。思わず熟読してしまうビジュアルインパクト、このページだけは一読の価値がありますよ!

an・an (アン・アン) 2011年 7/27号

すみません、最新号がまだ扱われてなかったので

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