[連載]平成ろくでなしブルース

サラリーマンから戦場ジャーナリストになった男の憂鬱

――幸か不幸か、どんな生き方もアリになったこの時代、ふと気づけばゆるやかに”普通”から転がり落ちている人々がいる。彼らはどうやってこの平成日本を生き抜くつもりなのか。謎多き平成のろくでなしたちのブルースをお届けする。

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 今回インタビューしたアウトローは、戦場ジャーナリストの斉藤健児さん(仮名)。無精ひげが生え、坊主頭との差がわからなくなっているその姿は戦場にいてもおかしくないフルメタルジャケットな出で立ち。優しい感じの顔は普通のサラリーマン風ですが……。

職業:戦場ジャーナリスト
年齢:38歳
年収:450万円
家族:妻一人、息子一人

――早速ですが、どういう経緯で戦場ジャーナリストに?

斉藤 良く聞かれるんですけど、僕の場合は大手新聞とか通信社出身ではなく単に趣味で戦場方面に行っていて、そこで仲間になった人から「書いてみないか?」と誘われたことがきっかけです。

――あっちというのはイランとかイラクとかですよね。意外と簡単になれるものなんですね。

斉藤 まぁ、類は友を呼ぶといいますか。話が合う人とばかり付き合っていたらこうなった感じですね。僕はあんまり空気が読めない性格なので人付き合いは上手くないんです。そういった欠けている人間でもなれた仕事というか。

――大学を卒業して最初は何の仕事をしてたんですか?

斉藤 大学時代も辺境に行きたくて世界を回っていて、ふと気付いたら就職時期になっていました。友人に「そんな辺境ばかり行くなら新聞記者になったら?」と言われまして。でもその時期には新聞社なんか全部試験は終わっていて、仕方なくマスコミ就職読本に載っている会社に片っ端から連絡してみました。その中で入れてくれた地元の雑誌社に入って、中小企業の社長を取材する記者をしてました。地元ではかなりの安定企業です。

――安定企業をやめてジャーナリストに?

斉藤 会社は会社で楽しかったですが、フリーのジャーナリストと付き合っているうちに自分もそうしようと思い出したんですね。でもみんな貧乏なんですよ。周りの戦場ジャーナリストもファミレスのドリンクバーに行くのに、毎回チラシの割引券をわざわざ切り取って50円引きにしていたり切迫していた様子だったので、そんな生活なんだろうと。お金はないけど時間ばかりあるときは、近所をぶらぶら歩いたりして潰していました。酷いときは年収200万切ってましたけど、食わなきゃいいし、どうにかなっちゃうもんですよ。

――いま斉藤さんは、結婚されてますよね?

斉藤 ホント何が良くて、あいつも結婚したんだか……。今でも分からないですけど、怖くて聞けないです。

――戦場ジャーナリストってモテるんじゃないですか?

斉藤 わがままで金もない戦場ジャーナリストと結婚するなんて、女からしたら事故ですよ。真面目に考えたら、戦場ジャーナリストと結婚するなんてありえない。だから、うちの奥さんは奇特な人、天然記念物なんでしょうね。もともと他の戦場ジャーナリストに紹介されたくらいだから、貧乏は分かっていたと思うんですけどね。一般の人は横文字職業への好奇心と、渡部陽一君の人気もあって、女の子は集まってきますけどパンダみたいな珍しいものと同じ扱いです。

――戦場ジャーナリストってどうやって稼ぐんですか?

斉藤 どこかに依頼されない限りは勝手に行ってみて、帰って来てからそれを載せてくれる媒体を探すんです。だから収入になるとは限らない。でも行きたいし、知りたいから行ってしまう。戦場に行っていろんなことを取材してしまったら、また知りたいことが増えてどうしても行きたくなる。

――ちなみに奥様は働いてらっしゃるんですか?

斉藤 普通に会社に勤めています。去年までは、妻に食わしてもらっているようなものでしたから、今も家に帰るとコメツキバッタのように謝ってますよ……。自分の飲み代や小遣いは、ネットとかのポイントを貯めて賄ってましたけどね。けっこうポイント貯めると楽しいんですよ。

――戦場ジャーナリストがポイント生活ですか……。戦場から家庭に帰るといいもんですか?

斉藤 いや、怖いです(笑)。気を遣って家事を妻がやっているときに「手伝おうか?」と声をかけると「手伝うんじゃなくて、お前がやれ!」って怒鳴られます。もう家に帰りたくなくて、帰りたくなくて……家にいる時間を少なくしようと外で飲んでます。だから余計に機嫌が悪くなる。しかも、今年は急に妻が会社を辞めることになったので、ジャーナリスト以外にもいろんな仕事を始めたんですよ。それでなんとか収入も増えて、家族二人養うくらいにはなりました。

――家が癒やしの場になっていないんですね(笑)

斉藤 いや~、毎日がリビア状態ですよ。「本当の戦場は家庭だった」って誰かの名言があるけど、本当ですよ。実際には戦場は危険でもないし、安全なところです。だって、戦場は傍観しているけど、家庭の戦場は当事者だから。結婚は不合理でアンロジカルなところがないまぜになっているけど、戦場はアンロジカルに考えたら銃なんて撃てないからね。僕にとっての違いは、そこに武器があるかないかの違いだけですよ(笑)。

今回の結論:戦場ジャーナリストは意外と弱気
(カシハラ@姐御)

『女はなぜ突然怒り出すのか?』

理解ある嫁さんじゃん!

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