やはり経営財政は厳しい?

「解散・解体の文字は使うな」、石原プロの未来を占うようなお達し

2011/05/15 08:00
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社長、コマサさん、お疲れ様でした

 俳優の渡哲也が東京・調布の石原プロモーションで会見し、3月31日付で代表取締役社長を辞任し、今後は所属俳優として役者業に専念していくことを明かした。

「石原裕次郎さんの死を受けて、渡が社長に就任。しかし、このところ資金繰りが悪化して経営危機に陥り、新体制に移行することが決定。渡体制から同プロ会長で裕次郎さんの妻・まき子さんの体制に移行し、社長職をしばらくは置かない。また、社員の25人はけじめとして6月30日付で退職し、退職金を支払った上で7月1日から再雇用するというが、大幅な給与ダウンは避けられない。今回の記事を書くに当たり、石原プロから各社に『解散・解体のようなニュアンスの記事や見出しはやめてくれ』とお達しがあった」(スポーツ紙デスク)

 驚くべきは、これまで、矢面に立ち、同プロを実質的に仕切っていた「コマサ」こと小林正彦元専務の退社。

「小林元専務は昨年9月に糖尿病の合併症で軽度の心筋梗塞(こうそく)を患い、入院が必要なほど。体調面を考慮して退職することになったとされているが、大規模な炊き出しなど派手な仕掛けが好きで、裕次郎さんの”遺産”で健全経営を目指すまき子さんとの確執がウワサされていただけに、ちょうどいい機会だったのでは」(同デスク)

 小林元専務最後の大仕事となったのが、東日本大震災の被災地である宮城県石巻市での大規模な炊き出しだった。

「石原プロといえば、1995年の阪神・淡路大震災の際の炊き出しで一躍名をはせたが、当時はスポンサー企業から潤沢な資金援助を受けていた。ところが、最近はスポンサーからの資金援助も激減。おまけに、2009年に国立競技場で開催した裕次郎さんの二十三回忌イベントで、蓄えていたとされる30億円近い金を使い果たした。3月いっぱいで新体制に移行していたこともあり、今回、炊き出しは行われないと思われていたが、小林元専務が『赤字でもやるしかない!』と決断し、渡・舘ひろし・神田正輝ら所属タレントも賛同。テレビ朝日のバックアップを受けて、1週間にわたって炊き出しを行った」(週刊誌記者)

 渡の退任会見では、同プロの創立50年を迎える2013年に、同プロ製作の映画『黒部の太陽』『栄光への5000キロ』などの初DVD化および再上映の計画が発表されるなど、さっそく裕次郎さんの”遺産”をもとにした経営の大幅な方針転換をうかがわせたが、早くも新体制の経営が危惧されているというのだ。

「渡、舘、神田なんかはマイペースで稼げそうだが、徳重聡以下の若手はオファーが減り、他の事務所へ移籍する可能性が高い。また、社員を再雇用するとはいえ、転職組も多数出そう。何よりも小林元専務は同プロの”顔”みたいなものだったので、退社するダメージはかなり大きい」(同記者)

 スポーツ紙に「解散・解体」の記事や見出しが躍る日は来てしまうのだろうか。新体制での経営が吉と出ることを願いたいものだ。

『スーパーベスト』

社長の「マグロ!! ご期待ください!!」が大好きでした……。

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最終更新:2013/04/01 23:24
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