噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第73回】

スーちゃん夫の不倫報道を責められない、”病気の妻”を持つ現実

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「週刊女性」5月10・17日合併号

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第73回(4/21~4/26発売号より)

 元国務相の竹中平蔵が初めて良いことを言っていた。「(政府の)東日本大震災の対応は、すべて遅い。しかし、異常に2つのことだけが早く進んでいる。それは、『増税』と『東電救済』だ」と。日曜日の『サンデー・フロントライン』(テレビ朝日系)での発言だ。もし今日本が、小泉純一郎ー竹中政権だったら――。こんな考えを少しでも持ってしまう自分が怖い。

1位「田中好子さんも勘づいていた夫の裏切りハワイ旅行」(「週刊女性」5月10・17日合併号)
2位「入籍スクープ! 小雪 松ケン『あり得ない』8才年下と結婚までのストーリー」(「女性セブン」5月5日号)
3位「新聞ほぼ”全滅”。テレビは”テレ朝”だけ撤退 原発10km圏内取材可・不可の壁」(「週刊女性」5月10・17合併号)

 元キャンディーズのスーちゃんこと田中好子さんが亡くなった。告別式で流された彼女の生前の肉声テープには泣かされた。「天国で被災された方のお役に立ちたい。それが私の務めだと思います」――。死を前に、これほど他人に気配り出来る人がどれだけいるだろうか。もちろん私だったら無理だ。

 日本中が悲しみにくれる中、このスクープには度肝を抜かれた。何せスーちゃん夫の愛人&隠し子疑惑をスッパ抜いているのだから。

 昨年7月、成田空港のハワイ行きゲートに、スーちゃんの夫・小達一雄さんの姿があった。傍らには40歳前後の女性と小学校高学年の少女。少女は小達さんを「パパ~」と呼んでいた。関係者によると小達さんと女性は10年以上前に出会い、親密になったという。スーちゃんも薄々勘づいていて、探偵をつけたり自ら尾行したりしていたという。

 「週女」は成田空港でのスリーショット写真まで押さえていた。「今すぐにではなくても、いつか使える」と思ったのだろう。立派な記者根性である。

 とはいえ、何とも切ない。元アイドルで女優の妻は結婚の翌年には乳がんを患い、以降19年間も病と闘ってきた。妻は子どもを切望したが叶わなかった。そして夫には愛人と隠し子がいた。妻からしたら、これほど切ないことはないだろう。女性特有のがんを患っている女性は、「もう女性でなくなった」という気持ちを持ってしまうことが多い、と聞く。一方、夫側からしたら、どうだろう。病の妻に対し”後ろめたさ”を持ちつつ、別の女性に癒やしや「女性」を求める。小達さんを偽善者だと糾弾したいけど、安易にできない。責め立てたいけど、躊躇してしまう。だからこそ切ない。

 と思うものの、実はテレビに映る小達さんの立ち振る舞いには少々疑問を感じていた。本当に悲しい時、男性は往々にして自分の感情を表に出さない。気丈に振る舞う。しかし小達さんは違った。悲しみを前面に出していた。芝居がかっていると見えるほどに。ベッドに横たわる瀕死の妻にすがりつき、泣き崩れたロス疑惑の故・三浦和義氏とダブって見えたのは私だけだろうか。

 4月20日、各スポーツ紙が一斉に、松山ケンイチと小雪の結婚を報じた。これを受け、同日、松ケンは1人で報告会見を行い、ワイドショーでもこの模様は大きく取り上げられた。

 気の毒なのは「セブン」である。なぜならこの結婚をスクープしたのは「セブン」だから。でも「セブン」の発売は、すでにスポーツ紙が大きく報じ、松ケン自身も会見してしまった翌日の21日。これが雑誌の悲しい定めなのだ。

 ある有名週刊誌編集長も怒っていた。「オレたちが必死になって丹念にスクープ記事を作っても、事前に早版や広告で見たスポーツ紙やワイドショーが、まるで自分たちの手柄のように雑誌発売前に書き散らかしてしまう。しかも『何日発売の週刊誌によれば』とクレジットを入れるならまだしも、ほとんどクレジットなし。まるで盗人だ!」と。おっしゃる通り。これに輪をかけて、ネットでも膨大な量の情報が流される。だから本当にスクープした雑誌が発売されるころには、「過去のこと」になってしまっているのだ。だからスクープ記事を掲載しても雑誌の売り上げ部数はさほど上がらなかったりする。

 もちろんこれは芸能記事に限ったことではないが、芸能人の結婚・離婚に関しては特にこの傾向が強い。雑誌にスッパ抜かれると分かった芸能人は、発売前に自身のブログで発表したり、会見を開くなどしてスクープ潰しをするのも最近の傾向だ。自分に都合のいいように情報をコントロールできる。

「しかし今回は『セブン』も入籍日までは掴んでいなかった。『4月に入って』というあやふやな書き方でしたしね。『セブン』は2人の熱愛発覚もスクープした雑誌。なんでも小雪の方の関係者に太いパイプがあるようで、今回もそうした絡みでのスクープと言われています。発売前の会見も織り込み済みなのでしょう」(芸能関係者)

 芸能マスコミも相変わらず複雑なようだ。

 原発事故以降、「シーベルト」「ベクレル」といった放射線量の単位に翻弄される毎日。数字に弱いから、マイクロだミリだと言われれば余計混乱する。

 厚生労働省は事故後、福島第一原発作業員の許容上限を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げた。本来、一般の年間上限は1ミリシーベルトだ。これだけでも驚いたけど、もっと驚いた。文部科学省が福島県内の児童生徒の年間被曝許容量を、1ミリシーベルトから20ミリシーベルトへ引き上げる方針を固めたと報道されたからだ。ざっと20倍。さらにその後、政府は計画的避難区域の設定も、年間20ミリシーベルトに達する恐れのある地域としたのだ。子どもの基準値と避難基準値が同じってどういうこと? 政府や専門家は「国際基準でも保守的数字」と繰り返すばかり。

 安全な放射線などない。とはいえ、「週女」のマスコミ・シーベルト記事にはびっくりだ。マスコミ各社は取材可能な許容被曝量を独自に設けており、関係者によると各社年間1ミリシーベルトを超えないように設定されているらしい。児童の許容量の20分の1。そのため、4月14日に許された10キロ原発圏内取材において、社内基準が厳しい主要新聞社は同行できなかったという。

 もちろん記者の健康も大切だ。記者だって放射線は怖い。だとしたら、せめて児童の被曝許容量引き上げに対し、もう少し批判や将来の健康に対する影響など論評をしてはどうなのか。安易な引き上げに異を唱えたらどうなのか。

 しかもマスコミの対応は、東電や政府同様「不透明」だ。「週女」の取材に対し、各社揃って「社内ガイドラインはありますが、それを公表することはできません」だってさ。なぜ? 公表するとまずいことでもあるの? 報道という責務あるメディア企業において、なぜ社内基準を示せないのか。こうしたマスコミの態度がさらなる不安を呼ぶ。「やっぱり今の放射能汚染は相当やばいのでは」と。

 テレビに映る原発20キロ圏内の映像にしても「ボランティア団体が撮影したものです」などとエクスキューズ・クレジットが入っている。批判を恐れてなのだろうが、そんなことを恐れるより、自国の子どもたちの将来を考えろ、と言いたい。そういった意味でも、この「週女」の記事はナイスな切り口であった。

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