[女性誌速攻レビュー]「GINGER」5月号

真面目な「GINGER」が、電車にいるオジサンとの妄想を推奨してるぞ!

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「GINGER」(幻冬舎)5月号

 今月の「GINGER」(幻冬舎)は、「創刊2周年記念特大号」! どこら辺が「特大」なのかは最後まで分かりませんでしたが、記念号であっても付録作戦などに走らず、誌面で勝負しようとするストイックな姿勢に好感♪ 創刊以降、方向性はクネクネと彷徨ってみたこともありますが、「”感覚やノリ”ではなく”脳みそ”100%で作ってます!」という日本人的な真面目さはずっとブレません。赤文字系、青文字系に続く新たなジャンル”左脳系”ファッション誌「GINGER」を、今月もチェックしましょう。

<トピックス>
◎春スタイル完全レシピ
◎続・100ブランドの春服
◎恋愛で幸せになる 女のお作法Book

■エイミーが「婦人公論」の人生相談の答えをここで!

 以前、「婦人公論」のレビューで山田詠美と安部譲二の人生相談が何の役にも立たず、9割下ネタだったということを紹介しましたが、「GINGER」巻頭エッセイを連載しているエイミーが言いわけをしています。いわく、

「これがねぇ……、面白い対談になっていても相談者の役に立っているかどうかは、まーったくの不明。何しろ二人共世間の良識と自分たちの常識がかけ離れているのを良しとするところからすべてを始めている人種なので」
「(波乱万丈な人生を送って来た)彼にかかれば、その辺のお悩みなど、ちゃちな泣きごとにすぎなくなってしまうのだ」
「だって、彼の話を聞いていると、すべての悩みがどうってことなんじゃない? と思えてきてしまうのだ」

 とのこと。確かにそういったパワフルな人っていますし、「悩んでいるのバカらしい」って思わせるのも芸のうちですが、だからって「(セックスを)すんべ」って言う、というカミングアウトまで飛躍するとは思いませんでしたよ。それを「世間の良識と自分たちの常識がかけ離れているのを良しとする」ってまとめられたら、もう世の中治外法権の嵐になっちゃいますしね。っていうか、そもそも真面目に答える気がないんですね。はぁーっ。

■男大好きー!

 今月は、ほとんどのページが服。尻やビキニライン丸出しのハイセンスな梨花のグラビアページ以外は、全てのコーデが甘過ぎず・辛過ぎず、硬過ぎず・抜け過ぎず、上司にも女友達にも、幼児にも老人にも好かれそうな、(いい意味で)八方美人コーデです。百貨店系アラサーOLなら、春に向け手元に置いておいて損はありません。

 春トレンドはとにかく「白」。特集「幸せになれる白服」では、「女の幸せ」=「男に好かれること」と言わんばかりに、「白ワンピが嫌いな男の人って、ホントにいない!」「肌見せ白が独占欲をかき立てる!」「カレだけに見せるカジュアル白が効く!」といった文字が躍り、今にも男に喰らい付きそうな勢いです。まあ、春は多くの動物が発情期を迎えますから、よいよい。

■タイアップ記事の”雰囲気だけ”小説がすごい!

 コスメデコルテの香水「バイス&バーチュ」のタイアップ記事が4ページ。直木賞作家・村山由佳氏が、この香水をキーワードに小説を書き下ろしていらっしゃいます。内容は、友達や彼氏から「香水はつけないの?」などと言われている主人公の女が、たまたま見かけた「バイス&バーチュ」に魅せられるまでを描いた、ほとんど展開のないストーリー。

 実際、複数人から「香水つけないの?」と言われる女がいたら、そいつの体臭がキツイからだと思う……という万人の意見は置いといて、香水というキーワード一つで、よくここまで抽象的な言葉を並べ倒して、雰囲気だけで膨らませられるものだと関心してしまいました(直木賞作家ってすごい!)。でも悲しいことに現実は、ほとんどの人が読み飛ばすんだろうなあ……。

■電車で脳内SEX「誰とならヤレるかゲーム」

 読み物大特集「恋愛で幸せになる 女のお作法Book」は、彼氏ができない女の意識を変える為、女が持ちがちな「恋愛に対する幻想」をガラガラと打ち崩していく10数ページ。その壊し方には躊躇も容赦もなく、「恥ずかしがっているうちに、時は流れていきます。そのまま老後を迎える覚悟はある?」などとストレート。ドンピシャな女性は涙目必至ですが、本気で彼氏が欲しい人は読むっきゃない!

 中でも「GINGER」常連の湯山玲子氏からのアドバイスは強烈。まず「恋愛を釣りに例えてみましょうか?」とサラリと言い、「雑魚でもいいから、とりあえず釣る」ということを勧めてくれます。また、「恋愛≒SEXである!」という湯山氏は、「男にはとりあえず、いったん、欲情してみたらいい」と言い、「誰とならヤレるかゲーム」なるものを提案。そのゲームとは、「電車の中で、同じ車両の男性をひとりひとりくまなくチェックして『誰とならヤレるか』を検証する。そのへんのオッサンも、ちゃんとSEXができる人間だと知ることで、恋愛を幻想から開放する」という荒行で、「今日から早速始めて!」とのこと。よーし、これで彼氏ができるなら……ああ、でも正直、怖いっす!! 他にも湯山氏は、「女子会での『傷の舐め合い』は化膿させるだけ! 恋愛したいなら女子会は禁止です!」とおっしゃっておられます。耳かっぽじって聞いてよ!

 自立した女性がターゲットの「GINGER」ですが、珍しく開けっ広げに「仕事<男」だった今月号。でも、「一生独身」も視野に入れてせっせと貯金をする「日経ウーマン」(日経BP社)や、カワイイ狂の「CanCam」(小学館)など他誌と比べると、人間としてなんてバランスのとれた雑誌なのだと安心します。ちなみに来月の表紙は、高島彩。庶民的な顔が、どこまでファッション誌の表紙として馴染むのか、未知数です。
(林タモツ)

「GINGER」

アタシ、高島彩の顔好きだけどな。

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