[女性誌速攻レビュー]「an・an」3月23日号

難産は両親の不仲が原因!? 「an・an」のスピリチュアル特集がおかしいぞ!

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「an・an」3月23日号(マガジンハ
ウス)

 今号の「an・an」はスピリチュアル特集です。江原啓之御大を表紙にドーンと押し出し、まさに「江原an・an」といったところ。今号の真ん中あたりに、マガジンハウス自社広告で江原さんの著作が紹介されていたのは、見なかったことにします。筆者、江原さんの信者でもなければアンチでもない、ニュートラルなスタンス。この号で信者になれるのか、ワクワクしながら読み進めて行きたいと思います。それでは早速、江原ワールドにgo ahead!(←よく分からんけど、B’z風)

<トピック>
◎未来を創る2大キーワード、「前世」&「縁切り」大特集
◎読者の不思議体験・公開!
◎全国おもしろ迷信&風習89

■実は江原はまとも?

 まずは大特集トビラページのリードには気合いの入ったリード(江原サンからのメッセージ)があるので、まずは特集を読む前の心得として御言葉を賜りましょう。

「(略)『私の人生は、なぜこうもうまくいかないの?』 悲鳴に近い女性たちの声を幾度も聞いてきました。しかし、それはたましいが求めていることに耳を傾けていないだけなのです。今回、お伝えするテーマは『前世』と『縁切り』。あなたの『前世』を見つめることで日常に起こるあらゆるトラブルや悩みにも意味があるのだと理解できるようになります。さらに、問題の解決に欠かせないのが『縁切り』。他人との関係を切る、と誤解しないでください。あくまでも、”自分の弱さ”との決別です(略)」

 なるほど~。筆者、鈍感なものですから自分の人生を本気で憂いたことはないのですが、それが「前世」のせいだったとは。現世を楽しめない要因は自分の性格の悪さや、安易な代理店の思惑に乗れない頑固だと思っていたのですが、「前世」のせいだと思えば楽ちんですね。でも、「前世」からの課題を今断ち切らないと、ということで「縁切り」を推奨されていますが、これ、スピリチュアル・バイアスをかけなければ、「自分の弱さを克服すれば、幸せになれますよ」というごくまっとうな意見。あれ? 江原さんの言葉って、読み解いちゃうと「みんなの道徳」レベルってこと?

 そんな冷静な判断を麻痺させるかのように、次のページからは猛スピードでスピリチュアルワールドに突入しています。「前世を知るヒントとあなたの課題」というページでは、現世のさまざまな事象を手掛かりに、前世からのメッセージを読み解いています。それによると、

・難産だった→前世での一難去ってまた一難という経験から、臆病な思いぐせがついたのでしょう。しかし器以上に悪いことは起こりません。(略)また、両親の仲が悪いと、赤ちゃんが出てくるのを拒み、難産になることも。

・日本人に見られない→「日本人に見られない」ことをマイナスに思わず、「前世で外国と縁が深かったんだ」と考えましょう。

・ビジュアルにコンプレックスがある→私たちはたましいにぴったりな顔や体を選んで生まれてきます。「顔が大きくて嫌い」「太っている」といった不満があるならば、心のどこかで他人のことも容姿で判断しているかもしれません。その考えをあらためることが第一のテーマ。そして自分を好きになれるようメイクやダイエットをして磨くことも課題です。

 このあたりですでに不穏な気配。どう受けても言葉が上澄み掬っているようにしか思えないし、難産を両親の不仲と言っちゃうのも、女性向け媒体としては配慮がなさすぎ。ここ数年迷走中の「an・an」ですが、それでもブランド力と影響力は計り知れないので、もうちょっと言葉選んでほしいもの。江原さんが前世で「失言太郎で人生棒に振った」というなら、救いがないのかもしれないけど。

■ぶら下がり健康法的な……

 まだまだ続くスピリチュアル特集、次は「読者の不思議体験・公開!」です。スピリチュアルという非科学的なものを特集している時点でもうアウトなのですが、それまた保険をかけているのが、この企画。読者(一般人)が語るなら、どんな根拠なき不思議体験でも非難されることはないですもの。「an・an」読者の不思議体験を一部ご紹介します。

・彼氏いない歴18年の記録を更新中だった私。見兼ねた友人が、縁結びのご利益があるという西新井大師の指輪をお土産に買ってきてくれたんです。(略)すると、もらった翌月に彼氏ができました!

 うわー、女性週刊誌の巻末ページにある広告となんら変わらない怪しさですが、マガジンハウスさん、これ大丈夫ですか? ほかにも「ちっちゃいおじさんがいた!」「超有名ミュージシャンの新曲映像を、事前に夢で見た!」「食べたいと思っていたものが夕ご飯に出てきた!」などなど、「そりゃ、よかったですね」としか返せない小ネタが盛りだくさん。箸休め記事なんでしょうが、もう何も言えない……。

 というわけで、江原さんの正体が「本当はまとなことを言いたいのに、それだとスピリチュアル・カウンセラーの肩書が泣くから、しょうがなくスピリチュアル・バイアスかけたら上滑りしているオジさん」ということが分かった今号の「an・an」。もう一つ分かったことは、ページをめくるごとに「人生相談企画」に様変わりしていた今号に、やたらめったら不倫相談が多かったこと。後ろめたいことをしている人は、「大丈夫、不倫は前世のせいだから」と甘えさせてほしいのかしら? 結局、江原人気なんて、「自分は悪くない」と思いたい人たちが作り上げているものだと再確認。そうそう、巻末エッセイを連載中の林真理子センセイ、冒頭から「痩せない。何をしても痩せない」と書いてらっしゃいますが、上記江原センセイの御言葉に耳を傾いていただければ幸いです。ってプライベートでも仲がいいんだから、江原サンも林センセイに直接言ってあげればいいのに。
(小島かほり)

「an・an 」

「まとも」じゃ商売にならないもんね!

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