[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」3月22日号

○○はパンツを脱いでる……「婦人公論」でうさぎとミッツが女性政治家対談

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「婦人公論」(中央公論新社)3月22
日号

 「婦人公論」今号の表紙は戸田菜穂です。ナチュラルボーンお嫁さんって雰囲気で素敵ですよね、この方。女優業も、花嫁修業のひとつみたいな感じでガツガツしてないところがいい。趣味は三味線、小唄、俳句なんだそうです。マジですか。デキすぎです。昨年10月に医師と結婚してリアルお嫁さんになったそうで、中のインタビューでは「毎日が楽しくて(笑)」「結婚っていいなあ、幸せだなあ」とノロケまくっています。これまた医者の嫁ってのがデキすぎ! 以前、ゴジラ松井と噂になったこともありましたが、野球選手は女子アナとグラドルに食い荒らされてますから、医師で正解! そんなこんなで幸せいっぱい、ノロケいっぱい。そのあとのページが「悩みに振り回されず、ラクに生きよう」という特集なのは皮肉ですが、特集自体は何も言うことはありません。悩みがなくなったら、「婦人公論」を読む意味がなくなっちゃうじゃないか!

<トピック>
◎特集 悩みに振り回されず、ラクに生きよう!
◎中村うさぎ×ミッツ・マングローブ 私たちが本当に信じられる女性政治家はだれ?
◎食養生のすすめ 病気にならない食卓 ――意外な長寿食のひみつ

■っていうか、ヤワラちゃんって何やってるの?

 注目は、中村うさぎとミッツ・マングローブの対談「私たちが本当に信じられる女性政治家はだれ?」。結論から言うと、期待はずれでした。女性政治家ときて、このふたりを論者に選んだ時点でおおかた予想はつくかもしれませんが、全編ジェンダー論みたいになっちゃってるんですね。たとえば、時の権力者を渡り歩く小池百合子が「イヤだ」という中村うさぎ。

中村 パンツ脱いでる感がある。あっ、比喩ですよ(笑)。おまえ、あっちでもこっちでもパンツ脱ぐなよ、って思っちゃう。美人だからかな?
ミッツ でも、それって、小池さんは悪くないわよ。「脱いでもよろしくてよ」という風情を漂わせるだけで、ほだされちゃう男のほうがバカなんだから。
中村 いつも思うんだけど、ミッツにしろ、マツコ(・デラックス)にしろ、この手の女には驚くほど寛大だよね。アンタら、女が女性性を武器にすることに対して、アレルギーが全然ない。
ミッツ もっとやれ、もっとやれ、と応援したくなる。見ていておもしろいってところもあるのよ。女が本気出して、男社会を打ちのめしていくのが純粋に楽しい。

 このほか、谷亮子は「おじさんっぽい(中村)」、蓮舫は「女を武器にするでもなく、オヤジ化するでもない。政治手腕を発揮し、実績にものを言わせている(中村)」、辻元清美は「オヤジの才能がすごくある人だから、オヤジ化しそうで心配(ミッツ)」などなど……。「女性のための、と掲げている限り、マイノリティの生き残り戦略にすぎない(中村)」と言いつつ、「混迷の時代には、女の人とかゲイのほうが有利だよね。しょっているものが男より少ないぶん、リスクが取れるもん(中村)」とも言っています。女という枠の中で戦うなと言いつつ、論点は女VSオヤジに留まっている。叩いてナンボの政治ネタはオカマと毒舌コラムニストに語らせとけ、と編集部は考えたのだと思いますが、浅薄な対談でした。まあ、手堅いのは確かですが。

 それと、「谷亮子がいずれ議員になると昔から思ってた」というようなことをふたりとも言っているんですが、それは今後は言わないほうがいいと思います。出馬の際、故ナンシー関が95年に「10年後、ヤワラちゃんは選挙に出ていると思う」と書いて予言していたということが話題になりましたからね。ミッツは「バルセロナ五輪(92年)の頃から思ってた」そうです。たいていの人がなんとなく感じとっていたと思いますよ。ただ、今それを言うと、すぐに「昨今の毒舌家はナンシー関の亜流」と言い出すナンシー担が目を光らせているので、注意したほうがいいと思います!

■スワッピングは、愛

 前述の対談がイマイチだった分、おもしろく感じたのは、小説家の大崎善生と団鬼六の対談「男が触れたいのは恥ずかしがる女性の心です」。団鬼六先生の言葉がひとつひとつ身にしみます。

「将棋界に林葉直子さんという人がいたでしょ。彼女がだんだん道を踏み外していくわけ。借金を抱えたり、ヌード写真集を出したりね。そんなふうに、身を持ち崩した女というのは美しく見える」
「適当に不幸で、落ちぶれていてくれたほうが、女は可愛く見えます」
「あのね、僕は男女の愛情ではスワッピングが一番いいと思うの。別れないまま許しあって、お互い違う相手とやる。これは愛情があると思う。そんな夫婦はずいぶん多いですよ」

 とまあ、ぶっちゃけよくわかんねーんですけど、なんか深いんですよ。「女はきれいな思い出だけは抱えている。こっちはどんな体位でやったとか、そういうことしか覚えてないんですけど」とか。先のワイドショー的な薄っぺらい女性論とはまったく違う。鬼六先生オリジナルのエロスの世界。「もっと知りたい」と引き付けるものがあります。どうせなら鬼六先生に「女性政治家のエロス」について語ってもらったほうが新鮮でおもしろかったのではないでしょうか。

 今号はほかにも読ませる硬派な記事が多かったのですが、それぞれ小粒な印象でした。いちばん驚いたのは、「『粗食で長生き』は迷信、お肉をもっと食べましょう」でした。マクロビオティックとかそういうのにちょっと憧れてたんですが、この記事によると、肉も脂も食べた方が健康にはいいらしいですよ。ご興味のある方はぜひ読んでみてください! 最後に、奥付のページでいつもさまざまなテーマの読者体験手記を募集してるんですが、どういうわけか「私が遭遇した”不思議”体験」なんてテーマがありました。「UFOや宇宙人と出会った、今は亡き人の姿(幽霊)が見える」などなどの経験談を募っています。「婦人公論」で超常現象特集を組むってこと!? いったいどんなページになるのでしょうか。まだ先の話だと思いますが、今から楽しみです!
(亀井百合子)

「婦人公論」

戸田さん、結婚生活の秘訣はスワッピングだって!

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