[女性誌速攻レビュー]「MORE」4月号

亀梨が赤西について語った『ONE PIECE』祭りに、冷や水をかけたアノ人

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「MORE」(集英社)2011年4月号

 「週刊ジャンプ」(集英社)連載中の『ONE PIECE』が累計発行部数2億冊を突破したとのこと。山手線に乗れば『ONE PIECE』、新聞めくれば『ONE PIECE』、お菓子を買ったら『ONE PIECE』。日常生活が完全に『ONE PIECE」に包囲されてると言っても過言ではないこのフィーバーぶり。同社発行の「MORE」も、今月は至る所に『ONE PIECE』ネタが散りばめられています。しかし「今月のMORE、ワンピース特集ですよ」と伝えると、「へぇ~ジャンパースカートって流行ってんスカ?」と素で返すサイ女編集Sのような、2億冊に全く参加していない人間もいるわけで、メジャーとマイナーの永遠のディスタンスにそこはかとない物の哀れを感じながら、今月号も拝見させて頂きます。

<トピックス>
◎春コーデは色でイメチェン
◎”今さら聞けない”オフィスの美人マナー
◎語ります!俺と『ONE PIECE』山下智久、亀梨和也、生田斗真

■アツい言葉が津波のように……

 というわけで、大々的に展開されている『ONE PIECE』2億冊キャンペーンはどうやら無視できない状況ですので、山下智久、亀梨和也、生田斗真の3人による豪華なインタビュー「俺と『ONE PIECE』」を見てみましょう。キャッチには「大切なことは、すべてこのマンガが教えてくれた」とあります。

 山Pが『ONE PIECE』から学んだことは”愛情”。「僕にとって”友情”は”愛情”と同じ。お互いに尊敬できて、一緒にいると楽しくて、高め合える」。仲良しの斗真クンの携帯に電話をかけ「月がキレイだから外に出てみなよ」と言って玄関の外で待ち伏せをする、といったエピソードも披露されています。山Pにとって、彼女と親友はイコールのよう。

 一方、斗真クンが学んだことは”夢”。「世界一の剣士になるという夢に向かって突き進む姿に惹かれる」と、お気に入りのキャラクターはゾロ。芝居は”船”であり「ひとつの船に乗って一緒に冒険してこそ、わかることがある」と深いお話をされています。

 話に妙に説得力があったのが亀梨クン。”仲間”の大切さを『ONE PIECE』から学び「同じゴールを目指し、同じ方向を向いて旅をする船員たちはKAT-TUNのメンバーとも強くリンクする」のだとか。「グループの壁にガツンとぶち当たった時も(『ONE PIECE』を読むと)救われることが多い」と語る亀梨クン。もしや壁とは……「赤西がソロ活動をスタートさせた去年もスゲェ助けられた。バラバラになっちゃうんじゃないか、このままでいいのか、悩んでいた時に響いたのが、ルフィたちとビビが別れるシーン。母国を救うためにルフィたちが……(以下ワンピ例え続く)」。

 とにかく『ONE PIECE』のお陰で「船に残るものと離れるものに分かれるけど、心は常につながっている。絆は変わらない」と思え、赤西仁クンのソロ活動も受け入れることができたとのことです。泣かせますね。亀梨クンの気持ちが、仁に届いていればいいのですが……。

 告白しますと、編集Sと同じく筆者も全く『ONE PIECE』の波に乗れていない一人。友情とか夢とかでは腹は膨れないことを悟ってしまって久しい三十路半ば。絆、志、前進、感動、努力、刺激、切磋琢磨……3人のインタビューからこぼれる、とてもじゃないけど素面では口に出来ないアツい言葉の数々に、完全に船酔い状態。海賊にはなれないことを自覚した次第です。

■海賊より怖い、女の掟

 今月号は着回しページにも『ONE PIECE』が。「玩具メーカー広報が大好きな『ONE PIECE』のイベントを成功させるの巻」「付き合ってる世界的ヴァイオリニストに『ONE PIECE』を勧められてハマっちゃったの巻」など。これも2億冊のなせる力技。しかし「男の友情祭り」にいつまでもうっとりする程、女はお気楽ではありません。

 「5年目OL夏希&新人OL麻里子 シーン別、この通勤コーデがほめられる」には「仲間だの夢だの言ってられない」MORE娘たちの実情がてんこもり。OL座談会では、恐ろしき組織の掟が次々と明らかにされています。

「無難だと思ってボトムもはおりも黒にすると”あか抜けない””地味すぎる”って噂されちゃうから危険」
「職場に花を添えるのも大切」
「レースやフリルがたっぷりだと”狙ってる感”が強くて男性にも女性にもウケが悪い」

 特に震えたのは「ロングカーデは危険。シルエットがゆるいから年配上司にはリラックスして見えるみたい。うちでは5年目以上しか着ない暗黙の了解がある」という証言。中学時代の、ジャージのファスナー「1年生は全チャ(全部閉める)、2年生は半チャ(半分閉める)、3年生全開」という謎の不文律を思い出しました。女はずっとヒエラルキーに縛られる生き物なのですね。

 MORE娘たちの心を縛るのはファッションのみにあらず。上司、部下、女友達……コミュニケーションの悩みも尽きません。「今すぐ心を開いてくれる会話術」では、イチローや中田英寿、YOSHIKIらの取材経験があるノンフィクション作家、小松成美先生が登場。「今すぐ」という言葉に、MORE娘たちの声にならない焦りを感じます。

 挨拶をきちんとする、相手の話を聞く、事前調査を怠らない、沈黙を恐れるな……同業として耳が痛いポイントが並べられていますが、具体例として出てくるのが「N.Y.でオノ・ヨーコに取材する時、部屋に入ると彼女がジョン・レノンの肖像画の前で3分ほど沈黙したんです(中略)沈黙も大切な会話なのだと思いました」って、例えがぶっとび過ぎですよ! これではMORE娘たちの「会話が盛り上がらない」「人付き合いが苦手」という日常的な悩みのハードルが、ぐんぐん上げられてしまいます。仕事としてのインタビューなら相手の事前調査も大切ですが、MORE娘たちに本当の必要なのは「スナックのママ」的会話術なのではないでしょうか。一見の客をさも常連のように扱う、宇宙規模の博愛心。お腹の贅肉を「女の勲章よ!」とネタにする心の余裕。話上手になりたいならライターに聞くより絶対ママです。スナック通いのライターが言うんだから間違いありません。

 『ONE PIECE』”男の友情まつり”の粋狂に支配された、今月の「MORE」。連載『It(一途)』での「男同士って仲よくなるためにケンカしたり、熱く言いあいしたりする人もいて、それも否定はしないけど良く分からない(中略)それって形だけ、パフォーマンスでしかないでしょ」というニノ(二宮和也)の発言は、このタイミングで”神”でした。男性諸君、友情も夢も大切ですが、女の子のことももっと見てあげないと。巻末にさりげなく投下されたセックスレス特集「もしかして私もセカンドバージン!?」を読んで、友情まつりは終わりを告げました。
(西澤千央)

「MORE」

だって「CanCam」がジャンパースカートがキテる!って言うんだもん。

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