[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」12月22日・1月7日号

「婦人公論」で中村うさぎが語る! 「むじんくん」との涙の絆

hujinkouron1222.jpg
「婦人公論」(中央公論新社)12月22
日号

 今号の「婦人公論」は、年末年始の合併特大号。そこでなんと江原啓之の連載「セックスよろず相談室」が最終回となってしまいました。たった6回で! もしや打ち切り……と思ったら、本文中に「短期連載としてスタートした」とわざわざ書いてありました。なかなかの爆笑連載だっただけに残念です。最終回で江原センセはこんなことをおっしゃっています。「SMの嗜好が強く悩んでいる女性を霊視したことがありますが、その人の前世は拷問官でした」。毎度のことながら、そのまんまの霊視でございます。2年前、市川海老蔵が『オーラの泉』(テレビ朝日系)に出演したとき、海老蔵の前世は「修行僧」とおっしゃってました。坊主頭の男に「前世は修行僧」って、よくもはずかしげもなく言えたものです。タモリの前世はカッパと似たりよったりですね。ちなみに、そのとき「舞台以外のことで事故やケガに注意」とも予言してました。江原、やるじゃん。逆にいうと、江原でも事故やケガの予測がつくくらい、海老蔵のヤンチャは有名だったということとが言えそうです。そのとき本人も「かなり無謀ですね、僕。よく生きてたなってことがすごく多いです」と言ってますし!

<トピック>
◎特集 来年こそ、お金が貯まる人になる!
◎氷川きよし 2011年は、自分革命の年にしたい
◎桐島洋子×中村裕恵 ホメオパシーって、効くの? 効かないの?

■うさぎ式節約術は誰も真似できない

 特集は「来年こそ、お金が貯まる人になる!」。そのトップページに、散財の限りを尽くした中村うさぎと、経済ジャーナリストの荻原博子の対談「散在生活30年、私につけるクスリはありますか」が掲載されています。「週1回のテレビ出演のとき、ヘアメイクさんにメイクしてもらったのを、落とさずに3日もたせる」「私は1週間に1度しか風呂に入らない女」「カードのショッピング限度額というのは、私にとっては予算額(→キャッシング枠は貯金)」「むじんくんへの感謝の気持ちを失ってしまったら、あたし人間じゃないと思う(→なので過払い金請求をしない)」などなど、中村うさぎの名言が次々に飛び出します。荻原博子が何をアドバイスしても異論反論を唱える。おもしろいです。しかし、おもしろければなんでもアリなのか。そのあとに続く、主婦の節約法だの貯金法だの、老後の不安だのチマチマしたページとギャップが大きすぎ。中村うさぎって、もはやお金を貯める貯めないの現実的な世界は振り切ってますもんね。だから、この対談はなんの参考にもなりませんでした、いい意味で(笑)。「婦人公論」の、こういう「おもしろければなんでもアリ、実用無視」的なセンス、大好きです。

■結局、効くのか効かないのか……

 今号はインタビューが充実していました。ヒリヒリとした妙な緊張感が感じられるピンク・レディーの対談、相変わらず当たり障りなくいい息子的な発言をしている氷川きよし、なぜかよくわからないけど対談しているTOKIO山口達也とランニングコーチの金哲彦、泣く子も黙る上野千鶴子……。

 どれも興味深かったのですが、特に気になった対談記事「ホメオパシーって、効くの? 効かないの?」をご紹介します。こちらでは、エッセイストの桐島洋子と、内科専門医でホメオパスの中村裕恵がホメオパシーについて検証しています。検証といっても、桐島洋子がホメオパシーのよくある疑問を尋ねるという形。

 桐島洋子は、50代で「林住期」(古代インド思想で言う、人生を4つに区切ったときの3番目、クライマックスの時期)入りして以来、エコロジーやスピリチュアリズム、ホリスティック医療などに関心を深め、植物療法、気功、瞑想、世界のパワースポットを歩いたり、インドの聖者を訪ねたり、フィリピンの心霊治療を試みたりしましたが、ホメオパシーは「効いた」という実感はなかったそうです。一方の中村裕恵という医師は、かつて研修医時代は代替医療に反対の立場。しかし、医師になって既存の医療・薬では足りないことに気づき、ホメオパシーを取り入れることになったそう。

桐島 ホメオパシーの薬であるレメディは、原材料を、何も含まれていないのと同じくらいまで水で”薄めて振って”を繰り返して作るのでしょう? ただお水とどこが違うのかが、わからない
中村 溶液に、原材料の物質の持つ情報が「転写」されると考えるわけですが。その溶液を薄めながら活性化しないと、効果は見込めないのです。(中略)なぜ効くのかというメカニズムが、科学的に解明されているわけではありません。

桐島 日本では、今年7月にホメオパシーを信奉する助産師が乳児に必要なビタミンK2の代わりにレメディを投与した結果、生後2カ月の女児が亡くなったという事件が発覚して、驚きました。
中村 報じられたとおりだとしたら、あってはならないことと言うしかありません。乳児期にビタミンK2が不足すると消化管出血のリスクが高まる、というのは医学的に明白な事実。足りないものは、物理的に補ってあげなくてはいけません。基本的に、レメディで代替できるケースではないのです。現代医療とホメオパシーとを混同してしまった、信じられない事例ですね。

中村 (ホメオパシーは)強みもあれば弱点もあるのです。
桐島 そういうメリット、デメリットがわかっていればいいけれど、ホメオパシーを絶対視した結果、症状を悪化させて病院に駆け込んでくるような患者もいるのでしょう。先生のようにバランスのとれたお医者さまが対応してくださるのなら心配ないけれど。

 全体として、ホメオパシーにも長所短所の両側面があるということを言いたいようなんですが、その、ニュートラルに丸く納めようというところが、余計に鼻につく対談でした。長所短所どちらもあげれば、批判が封じ込めるというわけありません。それに、患者にとってみれば、自分の病が現代医療に合うのかホメオパシーで代替できるのか、長所と短所は何か、なんて分かりようがないですからね! たとえば、赤ちゃん死亡の事故について「レメディで代替できるケースではない」「医学的に明白な事実」となぜ言い切れるのか。これが言い切れるなら、逆にいえば科学的に解明されていないホメオパシーは医学的に効かないと言えるのではないか。筆者にはよく分かんなかったっす。そんなことも分からないようなバカは、引っ込んでろということかもしれません。桐島洋子さまのようにリベラルで、スピリチュアリズムも良識的な目で見て賢く取り入れる頭のよいお方が扱う分には、きっと問題ないんでしょう。レメディをおしゃれなのど飴だと思ってるにわか自然派女子は、「婦人公論」を読んでみるといいよ。

 というわけで、次号は1月7日までおあずけです。今号はとっても読み応えがあり、あちこちのページで立ち止まっていろいろ考え込んでしまったので、それくらい間を空けてちょうどよいかもしれません。来年も「婦人公論」を楽しみにしています。
(亀井百合子)

「婦人公論」

ホメオパシー、難しー(AERA風)

amazon_associate_logo.jpg

【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】
「少女マンガから抜け出たよう」……「婦人公論」がNEWSのルポを掲載
血液型診断も!? 「婦人公論」が離婚問題にあらゆる方面から切り込む!
「洗わずに口に含む」…… 愛人たちが「婦人公論」で赤裸々告白

今、あなたにオススメ



サイゾーウーマンのSNS

  • 「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

関連リンク