[TVツッコミ道場]

東幹久が下町を散歩する『ちい散歩』、なぜかパロディー番組化?

2010/11/25 11:45
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ちい散歩』(テレビ朝日系)公式サイトより

 ”幹久・イン・ちい散歩!”

 東幹久の散歩番組『東幹久のお江戸・浮世絵散歩』(テレビ朝日系)。しかも、『ちい散歩』の番組内で! それだけでもう、面白い。その天然ぶりや笑いの神の降臨ぶりで、現在ハンサムバカ系俳優としてはトップクラスのポテンシャルを秘める男、幹久。そんな彼が、『ちい散歩』のレポーターになっていた。この『みき散歩』だか『あず散歩』とでも言いたそうな、そんな東幹久が散歩レポーターを務めた『ちい散歩』、11月18日の散歩ぶりを見た。

 まず冒頭に、

「生まれも育ちも渋谷。そんな俳優・東幹久さんが古きよき東京を歩き、自分なりの新発見をする 東幹久のふれあい下町散歩!」

 というナレーションでコーナーが始まった。画面の中には、空撮された渋谷の街をバックに、カッコいい顔でキメ、腕組みをする幹久。そして、コーナータイトルと共に、キュピーンだかキラーン的な効果音が。笑うところなのか、カッコいいと思うところなのか。

 そんな渋谷の街から一変して、ほのぼのとした音楽と、ほんわかした書体の(『ちい散歩』本編に準ずる)ロゴが映し出され、ショルダーバッグを下げて河原を歩く幹久の姿が。普通に歩いているだけなのに、なんか面白い。『ちい散歩』純正のスタッフの手による”本物”なのに、どこか『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)みたいなパロディーのような空気が感じ取れるのである。

 今回幹久が紹介する街は、両国。相撲の街ということで、相撲の決まり手を型どった飾りを川沿いに発見。その中にある「かわづがけ」を見た幹久、突然スタッフに注文した。

「俺にかけてみて」

 この自由さ、地井武男直系のようではある。しかし、スタッフと幹久二人でよろけてしまい、なんだかぐだぐだに。続いて公園を散策する幹久に、今度はスタッフから声をかける。

スタッフ「イチョウって、オスとメスがあるのは知ってます?」
東「…………??」

 何を言われているのか理解できず、困惑する顔がいい表情だ。この豆鉄砲顔のアップには『めちゃイケ』でよく使う効果音が似合いそうだ。そんな幹久にスタッフ、

「イチョウから何が取れます?」

 すると、ここでポクポクポクと、本当に『めちゃイケ』的(または一休さん)シンキング音に近い音が。

「なるほど!」

 理解したらしい。そしておもむろに下に落ちている銀杏を拾って一言。

 ちいちいも楽しそうにツッコんでいるし、イチョウのくだりといい、幹久がへこんだ顔に「カーン」という効果音をかぶせたりするあたり、スタッフも完全に幹久で笑いを取りにきている。その後も笑いの神は降り続ける。立ち寄ったたい焼き屋のおかみさんに、

「東幹助さんだ!」

 と、落語家みたいな名前にされて呼ばれたり、90代で現役という女性のかざり職人の元で工芸体験をさせてもらい完成した作品のタイトルを尋ねられて言った作品名が、

「世の中上手くいかないこともある」

 思わず地井も「何を言ってるんだ」と苦笑していたが、すごいセンスだ。これら全てが、笑いを取ろうと狙ったものではなく、幹久が真面目かつ丁寧に仕事に取り組んでいるからこそ出てくる絶妙な塩梅なんだろう。午前中に見たい番組、また増えたような気がします。
(太田サトル)

『自分をあきらめないで。絶対上手くいく!』

絶対上手くいくって!

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最終更新:2011/03/16 12:57
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